今いる仲間で「最強のチーム」をつくる3つの考え方!「あいつがいなければ…」「優秀な人材がいれば…」はNG!
あなたは上司や同僚、部下に関心を持っていますか?
- 家族構成を知っていますか?
- 夢や目標を知っていますか?
- 趣味や好きなことを知っていますか?
- 過去の苦労を知っていますか?
本『今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方 』。
著者は、ドクターシーラボ、ネットプライスの社長として両社の上場や成長に多大な貢献をし「成長請負人」と呼ばれた人物です。
その著者が語る、最強のチームを作るポイントは「チームシップ」だといいます(著者の造語で「チームのメンバー全員が自分のチームという意識を強く持ち、チームに貢献する」こと)」。
今日は本書から、今いる仲間で「最強のチーム」をつくるための3つの考え方を紹介します。
1. お互いの「違い」を認め合う
人はみんな違う。そのことをまず理解し、認め合わなければ、協力し合う強いチームになりません。
海外では様々な人種・民族が入り交じっているので、「みんな違う」と考えるのが当然だと聞いたことがあります。一方、日本人は「みんな一緒が普通」と考えてしまうことが多いのではないでしょうか。
生まれ育った環境が違うのだから、考え方や価値観の違いは、当然あります。
「(この人ががんばらないのは)なぜなのか?」という疑問は、自分を基準に考えるからこそ、生まれる疑問です。「この人はこんな考えの人なのだ」と理解することができれば、疑問は生まれませんし、不満がわくこともありません。
当たり前の話をしているようですが、「自分以外は自分と違う人間」だということがわかれば、これまでバカのように見えていた人々が、急に感情を持った人間として感じられるようになりました。P.36
得意分野・苦手分野も人それぞれ。
全員に同じ仕事を任せてその出来で評価するのではなく、得意・苦手を補い合うチームは強いですね。
各営業マンにはそれぞれ得意分野がありました。金融の経験がある人は金融の知識に強い。また、業務がIT化されていく時代で、ITが得意な人もいました。
そこで、私は各自を尊重して役割を決めました。それぞれ、苦手なことは人に任せ、得意分野を他の営業マンが担当する代理店にも教える体制をとったのです。P.56
物事の感じ方や、言葉の受け取り方も違います。
自分と違う人を否定するのではなく、「みんな違う」という前提で物事を考えると、見える世界がだいぶ違ってきます。自分ではチームのスタッフにきちんと指示を伝えたはずなのに、指示通り動いてくれない。こうしたコミュニケーション・エラーがなぜ起こるのか?それは、人それぞれ固有の世界観があるからです。
スタッフに書類の作成を「なるべく早く」と依頼したとき、「今すぐ」と受け取る人もいれば、「1週間後」と受け取る人もいます。P.162
2. お互いの背景を共有することで「無関心」をなくす
逆に言えば、相手に無関心だと「モノ」として扱っている可能性があるわけです。各参加者を「人」として扱うことで、チームから無関心がなくなり、一体感が生まれ、結果として目標を達成できる組織に変わるのです。
P.164
同僚が大きなミスをしたときなど、「うわぁまたかよ。こんな奴いなけりゃいいのに」なんて思ってしまうかもしれません。
しかしもし、その同僚に関心を持ち、詳しく知っていたら。
- 過去の人生において、かなり大変な思いをしてきた苦労人であること
- 夢や目標に向かって必死に頑張っていること
- 奥さんや子どもがとても素敵であること
本書で紹介されている、チームをまとめるTDCというミーティングでは、まずこんなことをするそうです。
話し合いの最初にお互いに意識を向けるプロセスがあります。このプロセスを「背景の共有」と言います。お互いがどんな人でどんな思いを持ち、どんな人生を 歩み、これからどんな生き方をしたいのか、メンバー同士が共有します。背景の共有をすることで、今いるメンバーは仲間だという意識を持つことができます。
各メンバーの背景を共有し、みんながかけがえのない仲間だと思えるチームは強いです。
(中略)
お互いがお互いを仲間だと認め、メンバーの力を最大限に引き出せる組織が、長く反映するチームなのです。P.106
3. 目標を自分で設定する
言われても勉強しない子と、言われなくても勉強する子の違いは何でしょうか?
私は最も大きな違いは、「勉強する目的」があるかないかだと思います。
ここで大切なのは、「目的」は自分で決めたものであるということです。
たとえば、親が「お前は成績がいいから東大に行きなさい」「医者になりなさい」と言ったところで、子どもにその気がなければやる気は生まれません。P.65
「やらされてる」と感じる仕事には、やる気が出ないものですね。人が自発的に動くには、「自分で目標を設定する」ことが必要だということです。
P.67
チームとしての目標を全員で決めたり、個人の目標を自分で決める仕組みをつくるなどすれば、自発的に動けるメンバーが増えるでしょう。
まとめ
「そんなキレイ事でビジネスはできない」「信じてもらえないような相手が悪い」と以前なら思ってしまったとしても、本書を読んでからならこの言葉の意味が分かると思います。「仲間を信じることがチームを強くする」ということです。
(中略)
優秀な人だけを信じるとか、気持ちの合う人だけを信じるという組織はよくあります。しかし、信じられていない人はモチベーションを落とし、結局のところ、チーム全体の力は大きくなりません。P.176
本書タイトルの「今いる仲間で」というのが良いですね。
特に会社では、
などとは言っていられない場合が多いわけだし、そういう考え方では結局優秀な人材頼みで、その人がいなければダメになってしまう。「人を育てる」という考え方が欠如しているように思います。「あいつさえいなければ…」
「もっと優秀な人材がいれば…」
上記3つ、
- お互いの「違い」を認め合う
- お互いの背景を共有することで「無関心」をなくす
- 目標を自分で設定する
詳細は本書『今いる仲間で「最強のチーム」をつくる』を確認してください。
その考え方は有名なこの本につながるものがあると感じます。
相手を「モノ」ではなく「人」として見る。
「そんなの当たり前だ!」と思えても、意外にできていないものです。
Facebookページには、本書のマインドマップを掲載しています。
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