第2話 初夢
「千怜!!千怜!!あけましておめでとー!!
初夢みたよ!!」
新年早々元気いっぱいの藤崎真子ちゃん。
そして、
真子ちゃんの見上げている背の高い白髪の男性が九千怜。
新年を迎えたということで千怜は少し派手めの着流しを着ている。
「あぁ、あけましておめでとう。
ことしもよろしく頼む。
ちなみにだが、
初夢というものは新年の1日と2日の間の夜に見る夢を初夢という。
からして、
おまえの見た夢は初夢ではない。今夜みる夢が初夢だ」
チッ
舌打ちが廊下に一瞬響きわたった。
「そっか」
「舌打ちするほどいい夢だったのか?」
「うん、だって・・・千怜との子供でしかも、
一姫二太郎「三茄子です!!!」だったか・・・え?」
(のかわいい子共)
一姫二太郎三茄子
と、聞こえた。
千怜には間違いなくそう聞こえた。
「あけましておめでとうございます!!
おせちは畳の部屋の机に置いてますよ。今回は自信作なんですよ!!
あと、私初夢みました!!
一富士ニ鷹三茄子だったんですよ!!」
「初夢は今晩だ。同じ夢がみられるといいな」
「ちょっと、さっき私の言葉にかぶせてきたのは知ってたの?<一姫二太郎>って言葉」
「知ってましたよ、もちろんです。
三人目は茄子ですよね?」
女子の因縁の対決・・・今、開始の鐘が鳴り響く。