日本語における文字の使用は、5世紀から6世紀頃の漢字の輸入に始まり、
その後漢字を日本語の音を表記するために利用した万葉仮名が作られ、
さらに平安時代初期に漢字の草体を元にひらがなが、
漢字の一部を元にカタカナが作られたとされています。
3種類の文字が日常的に用いられている言語は世界的に稀ですが、
翻訳元の記事では、日本語に文字が3種類ある理由に迫っています。
以下が要点になります。
・日本語の文章には漢字とひらがなが混在しているが、
その理由はひらがなが漢字を補助する役割として使われているためである。
ひらがなだけでも日本語の文章は成立するのにも関わらず、
2000文字以上覚える必要がある漢字が用いられているのは、
「より教養があるように見える」「日本語には同音異義語が多い」
「日本語の文章ではスペースを使わない」などの理由が考えられている。
漢字とひらがなを混ぜることで、読みやすくなるのだ。
・そして最も外国人を困惑させるカタカナの存在だが、
カタカナは主に、外来語である事を示すときに用いられている。
たとえば「メイド」をひらがなで書くと「めいど」となり、
他の言葉と組み合わせた場合、混乱が生じてしまうだろう。
漢字とひらがなだけの場合「私はめいどを見た」となるが、
カタカナを使えば「私はメイドを見た」となり、理解が早くなる。
カタカナがあることによって、他の文化からやって来た新しい概念を、
漢字以外の文字を使って即座に取り入れる事ができるのだ。以上になります。
簡潔に言うと、「読みやすく、理解が早くなる」ということでしょうか。
記事には様々な反応が寄せられていましたので、その一部をご紹介します。
海外「日本語の自由度は凄い」『日本語が簡単な理由』を解説した記事に様々な声
翻訳元
■■■■■■ 日本語を勉強してる外国人にとっては、
文字が3種類あるのは結構な頭痛の種ではあるよね。
オーストラリア■ カンジ、ヒラガナ、カタカナに加えて、
日本語にはさらにローマジまで存在するからな。
アメリカ■ カタカナって外来語以外には使っちゃいけないのかな?
スウェーデン ■ 使えないってことはないよ。
だけどカタカナはカンジやヒラガナほど重要じゃないんだ。
それにカンジとヒラガナさえあれば日本語が成立するからね。
基本的にはカタカナはヒラガナの亜種だから。
ポルトガル■ 日本人はその独創性で知られる人たちなわけじゃん。
何で1つで全部成立する文字を作らなかったんだろう。
イギリス■ 読みづらさを解消するなら3種類の文字を使う代わりに、
スペースを採用してもいいんじゃないかとも思うが。
アメリカ■ カタカナは意味がないしイライラする。
本来の英語の発音をメチャクチャにしちゃうんだもん。
例えばロバートって名前が「Roberto」になってしまう。
最後の「o」はどこから来たんだ!?
−5 アメリカ ■ それは別にカタカナのせいじゃない。
人間は知ってる音素しか発音できないんだから。
英語圏の人間は「らりるれろ」を正しく発音出来ないだろ。
「とうきょう」の中の「きょう」だってそうだ。
「to-ki-o」としか発音出来ないんだよ。
+1 アメリカ■ 「メイド」を表すカンジはないからね。
だからカタカナが使われるわけなんだよ。
「明度」で表すことも出来ないことはないだろうけど、
カンジが持つ意味とは大きく違っちゃうんだ。
もっとも、ヒラガナやカタカナが誕生する前の古代日本人は、
そうやって当て字を使ってたわけだけど。
+1 台湾■ 3つの文字の違いよりもフリガナとかオン/クンを取り上げて欲しい。
あと地域によってニュアンスの変わる言葉とか。
+1 アメリカ海外「混乱してきた」 漢字の音読みと訓読みの存在に外国人が困惑■ カタカナが外来語に使われるのは分かるけど
別にヒラガナさえあれば十分だったのでは?
外来語に使うのはあくまでも慣例みたいなもので、
カタカナが必要な理由にはならないと思うんだよね。
+2 国籍不明 ■ カタカナは言葉を強調するときにも使われる。
あとはヒラガナばかりが続くと読みづらいから、
1つの区切りみたいな感じで使ったりもするし。
国籍不明■ カタカナは母音を弱くor 全く発音しないことを示す、
新しい記号として使えばよかったんじゃないかと思う。
それか例えば「サラダ」の「ダ」の後に×印をつけるとか。
「d」だけで「a」は発音しないって意味ね。
かなり実際の発音に近くなると思うんだけどね。
+6 国籍不明■ 弟と一緒に日本語を習ってるけど、確かに3つもある理由は謎だった。
日本語の先生も説明出来てなかったよ。
+3 アメリカ■ 私はカンジ好きだけどなぁ。何でみんな苦手なんだろう。
表外読みとか出てくると挫折感を味わうけどさ、
でも基本的には1つのカンジにストーリーがあるんだよ。
デンマーク■ ヒラガナで事足りるのに、あえて外国の言葉は分けるなんて……。
だから僕は自分の名前はヒラガナで書いてる。
ニュージーランド■ 今基本的な日本語を勉強してるところだけど、
カタカナを覚えるのが大変すぎて苦戦してる……。
シンガポール■ カタカナは外来語に使われるって説明されてるけど、
「一般的には」って付け加えるべきだね。
「ヤナセ」とかはあえてカタカナにしてるし。
+2 国籍不明■ 基本的には日本語の文字は4つだよ。ローマジもあるから。
日本の文字ではないけど一部の日本人が嘆くくらい日常で使われてるし、
多少なりとも日本語の一部になってるよね。
+10 国籍不明 ■ さらに言うとフリガナもあるわよ。
+1 アメリカ ■ フリガナはあくまでもヒラガナでしょ。
+3 アメリカ■ スペースを使えば全部ヒラガナでよくなるんだよ。
でも日本人が漢字を捨てないのは文化的な理由だと思う。
自分達の歴史の一部を失うと感じるんじゃないかな。
アメリカ■ カナは間違いなく必要だ。だけど2つある必要はないと思う。
いくらカタカナが外来語を示すものだと言ったって、
カタカナと英語の発音に類似性はないもの。
−1 国籍不明■ ヒラガナもカタカナもかなり長い歴史を持つのに、
思いつきで作られたものみたいに捉えてる人がたまにいて驚く。
5世紀ごろに作られた文字なんだから、
カナに対する見方に大きな変化があっていいと思うな。
+2 アメリカ■ 私はヒラガナとカタカナは女性用って聞いた事がある。
+1 フィリピン■ カタカナの使い方に戸惑ってる人が多いようだけど、
英語で言えば大文字表記だと考えればいいんだよ。
発音とかは同じだけど、文字が違う。
英語の大文字も結構色々なことを表せるよね。
例えば「China」みたいに頭文字が大文字の場合は国名だけど、
「china」って小文字の場合は磁器の意味になったり。
+1 国籍不明■ ヒラガナとカタカナは素晴らしいシステムだ。
だけどカンジは時々不満に思っちゃうな。
何でシンプルな文字をわざわざ複雑な文字に置き換えちゃうんだよ。
「飲む」の場合ヒラガナなら「の」を一筆書き出来るのに、
カンジの場合12画の文字を書かなきゃいけないんだから。
Why Japanese people!
+2 イギリス■ そう考えると、日本語は本当に特殊な言語だね。
アメリカ■ 実際のところ、日本語には3つの文字が必要なんじゃなくて、
単に3つの文字が存在してるってだけのことなんだよ。
中国の場合は新しい言葉や概念が生まれても、
カンジだけで特に問題がないわけじゃん。
それは他の言語にも言えることではあるが。
+3 日本在住中国「中国語の7割は日本製だぞ」 今も漢字を使う日本に否定的なメディアに反論続出■ 日本語を勉強する上で一番大変なのはカンジだけど、
カンジは一度覚えちゃえばかなり便利だよ。
たとえ初めて見る文字でも意味を推測できるから。
でも日本を離れると真っ先に忘れちゃうのは、
カタカナに次いでカンジだけどね。
スウェーデン■ 「3つも要らない」とか「論理的じゃない」とか、
「もっとシンプルにすれば」とか言ってる人がいるけど、
日本語の文字には千年を超える歴史があるんだよ。
+1 国籍不明■ 日本人は何だって、選択肢が1つだけという事を好まないのさ。
日本在住
記事の例にもあった「わたしはめいどをみた」よりも、
あるいは「ワタシハメイドヲミタ」よりもやはり、
「私はメイドを見た」が最も読みやすく、直感的に意味を理解出来ます。
スペースを使っても「わたし は めいど を みた」ですから、
若干マシにはなるものの、少なくとも長文は読みたくないですね。
- 関連記事
-
↑皆様の応援が、皆様が考えている以上に励みになります。