みんなのケータイ

 今まで大手キャリアのスマートフォンしか使ったことがなかった筆者。MVNO向けに提供されている機種はどんな感じなのだろう……と思い、触ってみることにした。「素のAndroid」に近いものよりも、メーカーの個性を感じられるものがいいと思っているので、選んだのは、ZenFone 2。

「Share Link」

 ひとまずさっくり触ってみて、この機種ならではだな、と思った機能がZenLinkという、他のスマートフォンやWindowsパソコンと連携するためのアプリたちだ。4種類用意されているが、今回は「Share Link」と「PC Link」をご紹介しよう。

 「Share Link」は、他のAndroidスマートフォンと、無線でファイルをやりとりするためのアプリだ。ZenFone 2ではプリインストールされているが、Google Playでも公開されており、Android 4.0.3以降の端末で利用可能だ。

 本誌の読者の方の中には、Androidスマホやタブレットのを2台持ちしている方もおられるだろう。スマホを2台持ちしていると、「ちょっとこっちのスマホに、あのファイルを送りたい」というシチュエーションがあるかもしれない。そんな時に便利なのがこのアプリだ。

スマホのファイルは大体送れます。実はASUS端末を含まない組み合わせでも使えたり……

 ポイントは、簡単な操作で高速にファイルを送れるところ。Wi-Fi Directによって、Android Beamを使った時よりも格段に高速に転送できる。1MB程度のファイルでは、送信完了まで1秒もかからない。写真、音楽、動画やドキュメントファイルから、端末にインストールされているアプリのパッケージファイル(apkファイル)まで、なんでも送信できる。

「PC Link」

 もう一つの「PC Link」は、ZenFone 2の画面をWindows パソコンのウインドウ上で表示し、操作できるアプリケーションだ。こちらも複雑な設定をすることなく使うことができる。ASUSのサイトより、Windows向けのクライアントアプリをインストールして、ZenFoneとパソコンを、USBかWi-Fiに接続して利用する。

テキストはパソコンのキーボードで入力する

 ただZenFoneの画面がWindows上に表示されるというだけではなく、Windows側からZenFoneを操作することもできる。タッチパネル搭載のパソコンなら、タッチパネルで操作することもできる。

 最近では、一部のアプリでパソコンよりもスマートフォン用のが便利に使えるようになっていたりする。「スマホのこのアプリをパソコンでも使いたい!」というものを表示しておくのに「PC Link」は便利だ。筆者は、自動更新のTwiterクライアントなど、あまり負荷がかからないようなものを小さい画面に表示しておくという使い方が便利だと感じた。

カメラの横向き表示はできないようだが、リモートシャッター的な用途も面白いかもしれない

 4GBのメモリを搭載しているZenFone 2なら安定して動作するが、それでも転送にラグがあるため、ゲームなどは向かないだろう。

 パソコンからスマホのドラッグ&ドロップすることで、ファイルを送信できるのも面白い。スマホ側からパソコン側へは、Andoridのファイル共有を利用する。また、画面の操作を録画する機能も用意されている。

 以上でご紹介した2つのアプリのほかにも、どうやらZenFone 2は独自機能が多く詰め込まれている、奥が深いスマートフォンのようだ。今後も試していって、面白いものが見つかれば、ご紹介したい。