第1章 記憶にない。 第2章 コロ。 第3章 お世話。 第4章 運命。 第5章 優しさ。 第6章 出逢い。
第7章 決断。 第8章 家族。 第9章 ケセラセラ。 第10章 別れ。 第11章 人情。 第12章 暮らし。
” わらじ ” との別れのあと、私は少し離れた土地へと移り住み、新たな生活を始めた。
休みの日には近くのペットショップへ行くのが楽しみだった。
そんなある日。
いつものペットショップに「ミックス」と書かれた2匹の兄妹ねこがいた。
「抱っこしてみませんか」
アビシニアンのミックスだという2匹の子猫は、手のひらに乗ってしまうほど小さかった。
ペットショップで動物を抱かせてもらったのはこの時が初めてだった。
この子たちも離れ離れになるんだろうと思うと
可愛いというよりも可哀想という気持ちの方が大きかった。
ペットショップを後にして、フードコートでお茶を飲んでいる時、
家族がこう言った。
「連れて帰ろうか」
” わらじ ” と別れた時、自分はもう猫と暮らすことはないと思っていた。
でもそれは、猫と暮らすことを考えていなかったのではなく
自分の心と一緒に猫と暮らしたいという思いに蓋をしていたのだ。
その思いに気づいていた家族がそう言ってくれた。
「もう一度会いに行ってみよう」
” わらじ ” と別れて数年経ってからの事だった。
言葉が出ない私は手を引かれたままフードコートをあとにした。
第7章 決断。 第8章 家族。 第9章 ケセラセラ。 第10章 別れ。 第11章 人情。 第12章 暮らし。
” わらじ ” との別れのあと、私は少し離れた土地へと移り住み、新たな生活を始めた。
休みの日には近くのペットショップへ行くのが楽しみだった。
そんなある日。
いつものペットショップに「ミックス」と書かれた2匹の兄妹ねこがいた。
「抱っこしてみませんか」
アビシニアンのミックスだという2匹の子猫は、手のひらに乗ってしまうほど小さかった。
ペットショップで動物を抱かせてもらったのはこの時が初めてだった。
この子たちも離れ離れになるんだろうと思うと
可愛いというよりも可哀想という気持ちの方が大きかった。
ペットショップを後にして、フードコートでお茶を飲んでいる時、
家族がこう言った。
「連れて帰ろうか」
” わらじ ” と別れた時、自分はもう猫と暮らすことはないと思っていた。
でもそれは、猫と暮らすことを考えていなかったのではなく
自分の心と一緒に猫と暮らしたいという思いに蓋をしていたのだ。
その思いに気づいていた家族がそう言ってくれた。
「もう一度会いに行ってみよう」
” わらじ ” と別れて数年経ってからの事だった。
言葉が出ない私は手を引かれたままフードコートをあとにした。
コメント
コメント一覧 (2)
もちろん、何年、何十年の話ですが
読んでいる私にはそう感じてしまい、ドキドキワクワク。
本当に文章がお上手ですね
小説家かライターでも目指していらしたのですか?
続き、気になります!
こうして記憶の糸を辿っていると、楽しかったこと苦しかったこと
悲しかったこと、忘れかけていたことを思い出したり。
もちろん全部書きだしているわけではないけれど、
そんな全てが、今の自分の糧になっていると思います。
ドキドキワクワクしていただけていると知って安心しました *^-^*
拙い文章、そんな風に言っていただけてとても嬉しく思います!
実は、活字を読むのは苦手なんです ( ´艸`)
読んでくれてありがとう!