《ばらの騎士》組曲
《ばらの騎士》組曲、終わってしまいました。完全にロス状態です。
《ばらの騎士》はホフマンスタール/シュトラウスのオペラの中でも最愛に属するもので、これまでも学会で研究発表をしたり新国立劇場のプログラムにも書かせて頂いたり、いろいろ鑑賞レポートもどきを書いたりしてきましたが、組曲とはいえ、まさかこのオペラを弾ける日が来るとは思っていませんでした。
そんな特別な思いで迎えた本番、やはり《ばらの騎士》を愛するプルト相棒氏と、席について「いよいよこれで最後だね」と言い、「僕はここの一音で転調するのがすごく好きなんです」「わたしゃここの2小節間のハーモニーがたまらんのだよ」と、お互いの萌えポイント(ちなみに目立つところではなく、弾く者ならではの、本当にヲタポイントでしたw)を教え合って、ラストの演奏に臨みました。
本番中も、萌えポイント以外でもいちいちウルウルしてしまって微妙に音を外す痛恨のところもあったりしましたが(^^;、例の難所も、数個の音符を取りこぼしただけで何とか弾き切ることができ、そのほかも概ね(自分なりに)思うように弾けた気がします。でも、本当にあっという間でした。舞台上にハンカチは落ちない構成(笑)の組曲ですが、美しく楽しい時間は儚い。。。
(例の難所、とはこの部分。これが延々と8小節続きます。)
個人的な裏事情としては、本番まで一週間を切った時期に、それまでより2cmも大きな楽器に替えるという暴挙に出たこともあり、左手・右手とも弾き方の細かい修正が間に合わなかった部分があって、前プロでは派手に音を外した場面もありました。けれども、前の楽器だと前半プルトでご一緒した兄弟子さまや後半のプルト相棒氏が出す音に総体的に負けてしまっていて、合わせるために無理な弾き方をしてしまっていたのが、ラクに弾いても響きを合わせやすく音も伸びるようになりました。やはり決断して正解だったと思います。
兄弟子さまも楽器を替えた時に、自分がやりたいような音楽になる、自分の要求に応えてくれるようになったと仰っていました。私は本当にそう思えるようになるまでには、もう少し弾き込まないとならないようですが^^;、そうなりそうな予感は感じられる状態で本番を迎えられたのは良かったです。
(スライド式ミュート、上がつけた状態)
あとは、スライド式のミュートを仕込んだお陰で、カポッ、キュッという音をさせずに素早く着脱できるようになったのも、ストレス激減で、これも良かったです(^^)。
このロス状態を抜けるためには、やはり学会発表しかないのだろうか(笑
(2019/02/12)
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