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2011年7月22日 (金)

何故子供だましをするのか?

今日まで展示会でしたが、いや疲れますねえ。立ちっ放しだし結構歩くんで、新しくした携帯に入っている万歩計が15000歩くらいになってやんの。

まあそれは全然関係ない話題です。今日テレビを見ていて、「夏休み親子の工作特集」みたいな話があり、のこぎりや釘やかなづちが全て樹脂製で出来た工作キットを紹介していました。

安全な玩具はこちら

めまいがしてきました。何を考えてるんだ、と。

どういうことでもそうですが、そこに何かことを起こせば危険はつきものなんです。その危険に対処するには、

1.危険のあることは一切しない
2.危険があることを承知で対処しながら動く

の二つしかない。で、実社会で1.なんてやる意味がないのは承知のこと。ところが、最近はことが起こるのが恐いのか、1.の対処が余りにも多いんですよ。少し前に問題になったこんにゃくゼリーの話だってそうでしょう。亡くなったお子様は本当にお気の毒ではあるけれど、本当にこんにゃくゼリーが悪いのか?正直私にはどうしてもそうは思えないんですよ。

上の樹脂製工作キットでいえば、かなづちで指を叩けば痛い、釘を踏めば血が出る、のこぎりの歯も結構鋭い、ということを最初から知ったほうが良い。普通に使っていてかなづちで指が潰れるほどの怪我はならないだろうし、そうしないように親が見ておけばいいんじゃないですかね?多分「慣れるまでは安全に」ということでしょうが、寧ろそんな安全なもので慣れてしまったら本物を使うときに加減がわからずに更に大怪我する可能性だってある。

私の実家は大工だから、こういうことに対して早い時期から本物に接していたのはあるのかもしれません。でも、こんな風にごまかしていると、いつまで経っても本物の安全や危険が判らないんじゃないか?という気がします。私もガキの時に何度カッターナイフで指を切ったり、火に触れてしまってヤケドしたり、自転車でこけて田んぼにつっこんだりしたか。親がそれで何か訴えたか?「バカ、そっちに歯を出して切る奴があるか!」「だから言ったろう、火はよく見ないと付いていることがあるんだぞ」「ちゃんとブレーキのタイミング図れよな」でちゃんちゃん、の終わり。

親の役目は「安全なものを作らせる」のではなくて、「危険の可能性を教え込む」方じゃないか、と思うんですけど。いや、大半の方はそうしていると思うんですが、それでも今までないものが出てきているということは、そういう要求がある、ということの証拠かな、とも。

もっと大人になろうよ、ということで、また別のねたもあるんですがそれは別途。

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コメント

ですよねえ~。

1.危険のあることは一切しない
2.危険があることを承知で対処しながら動く

1.の選択は、危険回避のスキルを学ぶチャンスを奪うことで、返ってお子さんに、無知・無策・無防備の人生を歩ませることに繫がりますよね。そっちの方が余程危険ですよね。

しかしドイツ特派員さん、ご実家が大工さんだったとは…。なんと。
もしかして育ったお家は「お父さん手作り」ですか?!
何かドイツさんの「モノ」に拘るgentenがその辺にありそうな…。

投稿: トネリコ | 2011年7月23日 (土) 04時58分

そうそう、IHコンロなんて正にその賜物でさ、普及すると怖いのは子供が「火」と言うものを見ることがなくなるんだな。「火」を見るよりも明らか、ってのが通じなくなるんだよww
ヒトは「火」から始まっているのに「火」を見ないヒトが増えていく…。
危険は常にあるのが当たり前〜♪

投稿: フレ | 2011年7月23日 (土) 08時19分

トネリコさん、

やはり冷静になる必要があるんですよね。多少の危険の中でも大半の人は生きているわけで(原発みたいな見えない危険は別として)。大したことじゃないのが多い。

ええ、大工です。オヤジは「こんな不器用な奴は絶対大工など無理」という口実で私を大学に向かわせましたが、もしかするとそういうモノへのDNAはあるのかもしれませんねえ。

投稿: ドイツ特派員 | 2011年7月24日 (日) 10時26分

フレさん、

言われる通りですよね。火を知っていてIHなら良いんだけど、そういうのを知らずに行くとどうなるかってことでね。ライブだって死人は出るわけで、じゃあ全部ライブ止めるんか?という話で。何処だって危険だらけですけど、でも大半の人は問題なく生きているというのも事実でね。

投稿: ドイツ特派員 | 2011年7月24日 (日) 10時28分

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