Fair Warningではない何かは…:「Dream and Deliver」(Dreamtide)
デブの無駄歩き、まだやっているわけですが、最近のヘビロテがこのアルバムなんですよ。
まずジャケットの幻想感が素晴らしい。
元々ギターのHelge Engelkeが、Fair Warning休止で自分の曲を出したいと言う事で結成したのがこのDreamtide。だから大きくFair Warningから方向が変わるわけもなく、基本のメロディアスハード路線はそのままです。メンバーは、
G:Helge Engelke
Vo:Olaf Senkbeil
B:Francis Buchholz
Dr:C.C.Behrens
Key:Torsten Luederwaltz
で、GとBはFair Warning、Bは元Scorpionsです。
曲調がFair Warningと大きくは変わらない、となればその違いはVoになるわけで、やはりFair WarningのTomy HeartとこのOlafの違いが曲の雰囲気を変えていると思います。
どうも巷では、「Tomyがそのまま歌えば良いのに」とか、「Olafは少し弱いよね」という声があるみたいです。が、それは思うにそれはHelgeがこのDreamtideでVoに求めたものの違いのような気がします。
それは、「はかなさ」なんじゃないか、と。
私はOlafのVoは良い、と思っています。深さはないかもしれないですが、少しかすれた声がえもいわれぬ影が入っていいな、と思います。特にこのアルバムでは、「Help Me」で顕著。ちなみにこれはOlafのペンになる曲です。その他、キラーチューンと個人的に思っている「I Don't Wanna Wait」をはじめ、曲の水準はとても高いと思います。で、ここで物凄いVoを入れるより、Olafくらいの抜けた感じがある方がいいんじゃないか?という気がします。その鼻に抜ける音がクセがあるんで好き嫌いは分かれるかもしれませんが。
HelgeのGはもう至る所のHelge節。特にキチンとした32分音符や6連符の符割の綺麗さは特筆物。Dream TheaterのJohn Petrucci並みでねえの?彼のバンドだからというのもあり、もうそこここで弾きまくっていますが、「Download a Dream」のアウトロ、あれは凄い長尺ソロですなあ。恐らくもう一つのコンセプトは「俺は弾きまくるぜ!」だったりして。また、彼の分散和音ソロも健在で、「The Vow」などでのソロなどは素晴らしい。
全体には本当に美しいHRが展開されています。前二作と合わせて聞いてみて損はない。それにしてももう一つの分家であるLast Autumn's Dreamもこちらも、高品質なメロディアスアルバムだよなあ。
それにしても、
もう一つびっくりした事、それはタイトルで、「Download a Dream」。15年前なら有り得ないタイトルだし、こんな単語の組み合わせが出るとはねえ....。
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