お葬式はいくらかかるの
身近な人との別れは急に来ます。残された家族は死去を悲しむ間もなくお葬式の準備に追われます。最初に考える問題が費用です。お葬式にはある程度のお金がかかることは知っていますが、実際にどのくらいの出費になるかは見当もつかないと言う人が多いのです。株式会社NEXERが調査した「葬儀の費用」のアンケート結果によると2017年の平均葬儀費用は198万円という結果でした。8年が経過した現在はコロナ過もあり大部分が家族葬の形式で行われ、平均90万円まで下がりました。
アンケートで公表された費用の上位3位を見てみます。第3位は30万円~50万円未満。火葬のみなど非常に小規模で簡素なお葬式であれば50万円以内で可能です。
第2位は100万円~130万円未満。特別に高額なお布施を含まない場合で一般的なお葬式ならこの金額で出来ます。しかし葬儀屋のプランによっては、サービスや商品が変化するため、費用が変動しやすいのが特徴です。又、参列者の人数によっても返礼品や飲食代にかかる費用が大きく増減します。
第1位は70万円~100万円未満でした。小規模の家族葬で行なう費用がこの価格帯です。しかし近頃は火葬炉が混雑しています。火葬までの日数が延びるため、ドライアイスや保管料などのご遺体の管理に必要な費用が追加でかかるようになりました。棺や供花祭壇の大きさなどでも上下します。葬儀屋のプランに何が含まれているのか、比較してよく検討することが大切です。
又、宗教や宗派でお布施や謝礼は大きく変わります。高くないと言われる浄土真宗でも宗教者が納得する金額は枕経、通夜、葬儀、火葬炉前、初七日で20万円からでしょう。寺院の費用が見積もりに含まれていない場合は葬儀屋に金額を確認してください。
葬儀費用の内訳は、大きく4項目に分けることができます。葬儀に直接かかる費用、宗教者へ御礼、参列者への食事や供養の費用、施設の利用料金です。枕飾り、遺影写真、棺桶、骨壺等どうしても儀式に必要な品を各葬儀社は基本プランなどにまとめています。ですがプランの内容は最低価格な品々ですから、もう少し良いものがお勧めと言われるとだんだん個々の価格が上がっていきます。
通夜振る舞いや精進落としの食事も大きな費用になります。質素にと宅配ピザやほか弁で代用すると一生笑われます。親戚の記憶に残るお葬式は祭壇でなく食事なのです。ある程度の懐石料理で一人1万円程。20人で20万円がかかります。これに通夜のお寿司と飲み物と香典のお礼として渡す香典返しの費用が追加されます。
利用料金とは葬儀を執り行う施設やご遺体の安置を施設で預かった場合に発生する費用です。この頃は火葬炉が混んでいて火葬まで数日かかります。一日2万円なら5日間で10万円がかかります。自宅に安置してもドライアイス交換などが発生します。祭壇で勧められるお花をたくさん飾る生花祭壇は結構高額の費用が発生します。
そうなると、納得のいく基本備品に25万、宗教者のお礼に20万、食事等に30万お花を含めた施設料に25万で合計金額100万円を用意しとけば、貧相にはならず家族も納得がいき、親戚にも後ろ指をさされないお葬式が出来るように思います。
最後に「親戚は、お葬式に口を出すけど金は出さない」を覚えておいてください。