ストロベリーナイト~第5話で見えたこのドラマの奥深さ
竹内結子主演のストロベリーナイトは第5話の「過ぎた正義」(後半)にはかなりグッと来ちゃいました~。ミステリーとしては勿論、このドラマの社会性に気づけたことが今回の視聴の最も大きな収穫だったと思います。ま、これはおばさんのいつもの「妄想」入っちゃってるかも知れませんけど。
親は完全ではない。否、親だからこそ完全ではない。
息子が恋人を殺した事実を許せない元刑事が、その息子を断罪しよう=殺そうと苦しんでいる。
息子を殺す決意を鈍らせないため、殺された側=被害者の立場に立って、息子と同じ様な犯罪を犯した人間たちを次々と殺害した。
殺人は選択でしかありえない。その機会があった時、一度でもこれを選んでしまったら、その後もきっと同じことを繰り返す。
これが刑事として得た信念だと語るのは元警部補の倉田修二(杉本哲太)。
が、姫川はこれに真っ向から反論します。
人は誰しも殺意を抱いたことが一度や二度はあるはず。ただこれを理性でぐっと押し殺して生きているだけだ。
同じ刑事として、たとえそれが親から子への「罰」であっても、これを許すことはできない。親が子を「殺害」することで裁くなどということがあってはならない。親もまた、決して完璧ではありえないのだから。
自分もまた暴漢に強姦され、ある意味、親の期待を裏切ってしまった姫川。父も、そして母さえも、自分を殺したい、死んでほしいと思ったことがあるに違いない。
この姫川が心に抱く闇が彼女の原動力でもあるのですが、そんな娘を見守るしかない母親はどんなに辛いことでしょうね。
だからと言って、この母親がいつも言っているように、結婚さえすれば幸せになれるというような単純なことではないのです。姫川をあの呪縛から解き放つには、自分が受けた災難があって初めて自分が成長できたのだと実感することが必要です。これにはまだもう少し時間がかかりそうに思われます。
一方の事件の方は、なんとも痛ましい結末を迎えてしまいました。
「一度犯した過ちは決して許されない」
そんな絶対的正義を振りかざしてきた父親に育てられた息子は、たとえそれが嘱託殺人だったとしても自分が許せなかったようです。暴行されて世をはかなんだ恋人を許せなかった自分をもまた憎んでいたのかもしれません。
その上、きっと誇りでもあった父親から「人間失格」の烙印を押されてしまったことが、彼から生きる希望を全て奪い取ってしまった。
せめて母親だけはこの子の無実を信じていたという姫川の必死のエールも届かぬほど、「過ぎた正義」にがんじがらめになっていた親子の行く末はなんとも切ないものでしたね。
からからに干からびるまで生き延びろ
楽に死ぬことなど許されない~これまでに何度も何度も死ぬことを考え、時には他人への殺意も覚えながら、それらを全て封じ込め、辛くても悲しくてもそれを全て背負って生きることを選択した姫川ならではの言葉です。
どんな間違いを犯しても人は何度でもやり直すことができる
ストロベリーナイト~ミステリー部分も悪くないけど、なんとも魅力にあふれた主人公=刑事を作り出したものですね。来週の感染遊戯もなかなか面白くなりそうです。
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今回よかったです
最後まで何も語らなかった息子がかわいそうでした。
ひとりで死んで行くなんて
違う未来はなかったのかなぁ。
女性刑事と言えば、天海祐希さんだと思っていたので、
竹内さんにちょっと違和感が…
でもよく考えてみると、
天海さんみたいな人ばっかりが刑事になるとは限らないし、
姫川の辛い過去が似合わないかな。
暴漢やっつけちゃいそうだし
徐々に違和感が減っておりま~す。
猫は最近快調です。
また調子悪くなったら、こんさんオススメを試してみますね!