[読書] 日本人の知らない美しい日本の見つけ方 (デイモン・ベイ/著・サンマーク出版) 感想

写真集の企画としては、新しさを感じる
著者は、日本で活動するニュージーランド人写真家で、芸術家でもあり教師でもある。現在は千葉県市原市在住とのこと。確かに有名な観光名所の羅列で味わえない「どこにでもある日本の風景」の中の神秘的な美しさが漂う写真ばかり。
サイズが文庫サイズで、写真と解説(と言うよりエッセイ)と言う身近かな本と言う企画も新しくて良いと思う。
著者のキャプションが魅力的
例えば、2羽のカラスのアップの写真に「やさしい目をしているのは、この場所だから?」なんて考える日本人がどれだけいるか。少なくともカラス被害に遭っている私には、どんなに写真内のカラスの目が可愛くてもそうは思えない。また、ウミガメが海に帰っていく写真に「海に惹かれるのは、命をはぐくむ場所だから?」なんて正に目から鱗の発想。
やはり、本書は写真だけを見るよりも、著者によるキャプションを合わせて読むのが良いと思う。だって、写真集として見ると、どうしても冷めてしまう部分があるから…
なぜ篆刻印をど真ん中に?
それが、ほぼすべての写真に篆刻印があること。いや、正確に言うと篆刻印の押されている位置が私には不自然に感じてしまったのだ。普通に左下隅に目立たぬようにあるならともかく、大きさもかなり大きく目立つものや、写真のど真ん中にあるものなど少々違和感が。これは外国人的なセンスと割り切れば良いのだろうか。
私は、是非篆刻印が無いもので、もっと大きなサイズの本で著者の写真を見たいです。そんな本が新たに出版されることを願う。
あとがき
被写体選びも新鮮ですし、アングルなども日本人では思い付かないような作品も多いです。写真は神秘的で美しいだけに、篆刻印が残念。でも、手軽な価格で手に入る写真集としては癒しの一冊におすすめできます。
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外国人が愛する美しすぎる日本
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外国人だけが知っている美しい日本~スイス人の私が愛する人と街と自然~
ニッポン景観論 (集英社新書)
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