日本における反ユダヤ主義が「ネット右翼」と関係あるというお笑いな検証

ということで、このようなトラックバックをいただいたのですが、
→オオツカダッシュ:現代日本における反ユダヤ主義に対する仮説
また新手のネット芸人、あるいはネット芸人プロデューサーか何かですか。

それでやっと本題である。僕はこの騒動のさなか、あまりにも拡散しすぎた運動が反ユダヤ主義と結びつくのを確かに見た。それが現在のネット右翼的な風潮と反ユダヤ主義が結びつくのを見た始めの気がする。その後、本流ではないが、確実に反ユダヤ的な空気と言うのはネット右翼的なものと結びついている。

いや、そんなたいしたものじゃないですから。
ネット右翼というのがちょっと分からないのでアレですが、取りあえず「ネット上でリベラルとは少し違った視点で何かを言っている人たち」と幅広く解釈しておくと、そういう人のコメント欄に、「人権擁護法案」がらみで何か言ってみたデンパな人がいる、ってだけのことなのでは。
だって、一番最初に紹介されてる、→「カレーとご飯の神隠し:【人権擁護法案】 民主党案はどれくらいヤバいのか」のコメント欄でコメントしている「宮さん」のサイトって、こんななんですが。
→つの笛/終末の警告

このページは、現在のキリスト教会に来らんとする危機、神の裁き、敵の働きに関して、 神のみこころに沿って、警告を与えようと志すものです。すなわち、終末における「つの笛」を大きく吹鳴らすものです。黙示録によると、終末のキリスト教会に来らんとする反キリストの働きは大きく分けて次の2種類あります。

ネット逍遥していてこのようなサイトに行き当たることはある種快楽で、そういうの紹介してくれたVanDykeParks2さんには少し感謝しますけれども。
で、次のこれは、ありがちなネット・ネオコンな人という感じですが、
→三輪のレッドアラート
次のは、こんな感じ。
→カシールなブログ:小泉総理とユダヤと朝鮮(2)

まだ噂の域を出ないことではあるが、小泉総理は若い頃、ロンドンへ留学をしており、この時、英国の諜報機関に思考洗脳されているというものがある。有名なダヴィストック研究所でマインドコントロールを受けたといわれるこの洗脳は、小泉総理を徹底的な売国奴へと洗脳したものであるといわれる。
こうした英国の諜報機関の優秀性というのは名高いもので、過去の歴史上、いろいろなところで影響を与えているといわれるものだ。
旧札の5,000円紙幣や現行の1,000円紙幣には、わが国の象徴・富士山と湖に映るその姿が描かれている。これを逆さまにして見て欲しい。気づくはずである。湖に映っている山が、富士山ではないのである。明らかに形・様子の違う岩山が描かれているのだ(写真参照)。
この湖に映った山は、シナイ山であるといわれている。ユダヤの聖典、旧約聖書において、モーゼが神より十戒を受け取ったといわれる山である。このようなユダヤ教の聖地が、日本の紙幣に印刷されているのである。

ただ、こういうサイトは「反・劣化ウラン弾」関係の個人サイトでもたまに見かけて、俺自身がネタとして紹介するレベルなので、電波浴以上のものにはどうもならないのです。
で、一般論なんですが、陰謀論とか「○○の可能性は否定できない」と言っている人に「そんなことは絶対にない」と断定できないのもつらいところです。「ないという証拠を見せてみろ」(悪魔の証明)というのを要求されますから。
ただ、一般的には「陰謀」を立てる側が国家権力とか、裏でいろいろやってそうな側になることが多いので、日本国内で「反ユダヤ主義(ユダヤ人の陰謀)」説を何かについて主張している人はちょっと珍しいです。
一生懸命探していただいたのに申し訳ないのですが、俺としては世界の反・ユダヤ組織の一員と、日本の保守勢力の誰か(そうだな、日本会議とか、「新しい教科書を作る会」の主力メンバーあたり?)とが、情報を交換しあってる、ぐらいのことが実証的に関連づけられるようなものが欲しいです。日本国内のリベラルな人(「日本の植民地支配と侵略戦争によって被害を受けた人々の問題」を語っている人)が、サイモン・ウィーゼンタール・センターと関係している、みたいなレベルの。
 
(追記)
→はてなダイアリー - ネット右翼とは

インターネットの掲示板等でナショナリズム的発言をする者、又は左翼的・反日的思想に対して反論を投げかける者たちの総称。一般に、名無しの発言者集団に対して使われることが多く、特定個人を指して用いられることは少ない。

反中・反韓的なものと「名無しの発言者集団」の発言との結びつきはありますが、「反ユダヤ的な空気」との結びつきは聞いたことがありません。
はてなダイアリーのキーワードから言うと、「名無しさん」による例文テキストを挙げてもらわないといけないですね。「またユダヤか!」とか、「ユダ公はイスラエルへカエレ!」みたいな。
 
(さらに追記)
→反ユダヤ主義 - Wikipedia

日本人における反ユダヤ主義
現代の日本ではオカルト雑誌ムーにおいて、またはユダヤ陰謀論などを取り上げた書籍において反ユダヤ主義的な言辞が散見される。

「ムー」って右翼系の人が読むような雑誌だったかな。ヤマトタケルとか載ってそうだから、そうなのかもしれない。