NEC、製造業向け技術情報管理（PLM）ソフトをクラウドサービスで提供

　日本電気株式会社（NEC）は8日、製造業の設計図面・仕様書・部品表などの製品技術情報を高度に管理するPLM（Product Lifecycle Management）ソフトの機能をクラウドサービスで提供する「Obbligato for SaaS」を開発し、販売開始した。サービスの提供開始時期は10月からの予定。

　NECではこれまで、PLMソフト「Obbligato」シリーズを国内約700社の製造業に納入しており、この導入実績で培ったノウハウを基にして「Obbligato for SaaS」を開発。業務プロセスを標準定義してサービスとして実装しており、利用者は個別にカスタマイズすることなく、SaaS型のPLMクラウドサービスとして利用できる。

　「Obbligato for SaaS」の導入により、企業の設計部門は約2週間でシステムの利用が実現でき、バージョンアップにも迅速に対応できるため、常に最新のシステムを利用できる。自前でシステムを構築・運用する場合と比べて、10ユーザー利用の場合で初期費用を約90％、5年間の運用コストを約40％削減できるとしている。

　NECでは10月から「製品構成（BOM）管理」「ドキュメント管理」「設計変更情報管理」の3つの基本サービスを提供する。サービスの料金は、10ユーザーでの利用で初期費用50万円～、月額30万円～（価格はいずれも税別）。今後3年間で200社への提供を目指す。また、今後は「原価管理」「含有化学物質管理」などのサービス強化や、海外展開を予定する。