スマートフォンの普及で、本業の写真フィルムが消える──。会社存亡の危機から約20年。富士フイルムホールディングスが事業構造改革でよみがえった。危機が去った後には大企業病が再発し、勢いを失う会社が多いなか、富士フイルムはカメラや医療、半導体などの事業を成長させ、最高益を更新し続けている。カリスマ経営者・古森重隆氏(前会長)の退任後に、何が成長の原動力になっているのか。知られざる改革の全貌を解き明かす。(写真=NorGal/stock.adobe.com)