(※『YouTube - 首相が東電へ、総合対策本部を』設置より引用)
※この記事は、3月15日6時42分に掲載したものです。原発に関するその後の経過は、各メディアの最新の情報を参考にしてください。
菅首相が大失言か。
これまで「危険な事態に至らない」と言い続け、頑張ってきた枝野官房長官の発言が無に帰すかのような発言があった。
政府と東京電力が一体となった対策本部を設置することになった。
管首相「事故に対して政府と東電とが、一体となった対策本部を立ち上げること致しました。なんとしてもこの危機を乗り越える。その陣頭指揮にたって、やり抜きたいと、こう考えております」
その後、枝野官房長官が会見。其れについて、アナウンサーが次のように伝えている。
「菅首相のあと会見した枝野官房長官は対策本部の設置について、これまでの東京電力の対応が正確さを書いていたため、国民に必要以上の不安を与えないためだと説明しています」
コメント時の菅首相の顔は、まさに顔面蒼白。さらに「やり抜きたい」という言葉もあった。
気持ちのこもったコメントであることは評価するが、菅首相は冷静さを失っているのではないか。大前研一氏が評価していたように、これまで、枝野官房長官は、伝えなくてもいいことを伝えないように、しかも同時にウソを付かないように、慎重にコメントを続けてきた。それは国民を不必要に不安にさせないためだ。
だが、管首相のコメント「被害が広がらないようにありとあらゆる手を打つ」からは、事故の裏側で起きていることが漏れ伝わってくるようだ。筆者の推測でおわればいいが、すでに報道以上の大きな被害が出てしまっている、と感じてしまう……。また管首相は、「ありとあらゆる手を打つ」とまで言っている。「やり抜く」という言葉にも不安がよぎる。やり抜けばいいというような局面ではない。確かに、ポジティブな「乗り越える』という言葉もあった。しかし他のネガティブな意味の言葉で力を失っているように感じる。気持ちが入りすぎているのか、余計な言葉が多い。
これまで枝野官房長官が、慎重に言葉を選んで発言してきたことが無に帰してしまうかのような、管首相の気持ちが入り過ぎたコメントだったように思われる……。
その後、枝野官房長官が、次のようにコメントを残している。
2号機の状況不安定と官房長官
燃料が露出した福島第1原発2号機について「必ずしも安定した状況ではない」と枝野官房長官。 2011/03/15 06:06 【共同通信】速報 - 47NEWS(よんななニュース)
少しでも、管首相のコメントを和らげるよう努力をしているように思えるのは筆者だけだろうか。
■東電が隠蔽か。サプレッションプールの欠損判明
また、枝野官房長官は、同会見内で、福島第一原子力発電所、2号機の「サプレッションプール」に欠損がある、という新情報を東京電力側から得たと発表した。記者の「隠蔽ですか?」という質問をうまくはぐらかして会見場を出た。
ひょっとすると、菅首相は、東電への苛立ちで感情的になっているのかもしれない。
隠蔽が明らかになってきたかに見える東電、気持ちが入りすぎている菅首相、慎重に言葉を選ぶ枝野官房長官の3者。対立するのは結構だが、現場で被ばくしながら対処し続ける東電社員たち、そして避難中の被災者たちの気持ちを今一度汲みとって、情報を出来る限り共有して迅速に対処して欲しい。
誰も、情報の隠蔽を望んではいない。そして対立を望んでいない。事態の解決。そして最小限度に被害が収まることを願い、祈っている。
東日本巨大地震 福島原発半径20km以内の住民に避難指示(大前健一氏が原発について語る動画。枝野氏の事故への対処について評価)
大前氏は、スリーマイルよりすでにひどい状況と語っている。
解説者のバカどもは、確実な情報が入ってからハッキリさせたいと抜かすが、スリーマイル島原子力発電所事故では、全体像がわかったのは事故の1ヶ月10年後だった。其れまで待てるか!笑わせるなよ!
追記1)6時14分、福島第一原発2号機で爆発。あたりの上空に水蒸気が漂っているとの報告。
東京電力のコメン ト「異音が発生するとともに圧力抑制室の圧力が低下。圧力抑制室で何らかの異常があったと判断。原子力圧力容器への注水作業は継続。同作業に関係の無い協 力企業の作業員、当社員の社員、1Fもしくは、1Fの郊外へと移動を開始。(※1Fが何を指すのかは不明。筆者の聞き間違いか?)」
爆発の動画は、まだ公開されていない。あまりに不気味だ。
追記2)NHKニュースが慌ただしい。アナウンサーの脇に原稿を渡す手が見える。本日に入ってその頻度が上がっている。現場はそうとう慌ただしいようだ。
追記3、3月15日11時44分現在)20キロ以上30キロ以内の人は屋内退避命令。換気をしないなどの注意喚起。
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