サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
iPad Air
www.siesta.co.jp
人名用漢字 2004年9月27日改正から生じる疑問 2004年9月27日、法務省は戸籍法施行規則を改正し、人名用漢字に新たに488字を加え、あわせて、これまで「当分の間…用いることができる」と条件付きで使用を認めてきた旧字体などの異体字205字を、正式な人名用漢字に格上げしました。 これによって、人名用漢字は計983字となり、名前に使用できる漢字は、常用漢字の1945字とあわせて、2928字に広がりました。 人名用漢字を、大幅にふやしたことに加えて、今回の改正は、「一つの字種に対しては、標準とすべき一つの字体を示す」という、これまでの字体選定の基本方針を見直したようにみえる点でも、特徴的です。 改正条項の表現からは、常用漢字表、人名用漢字においてこれまで保たれてきた漢字の秩序付けが、改正後も維持されているのだろうかという点に、疑問が生じます。 続きを、「人名用漢字 2004年9月27日
(一)先秦時代の書写の材料 (二)紙の発明 (三)マホメット教国における紙の伝播(上) (四)マホメット教国における紙の伝播(下) (五)オーストリーのライネル太公爵の古紙収集 (六)西本願寺所蔵の古文書 一 紙の発明は世界の文化に多大の貢献をした。人知の開発と文化の促進とに大関係ある印刷術が発明されても、紙の発明がこれにともなわなかったならば、その効用の大半を没了したであろう。紙の需要は年一年と増加していく。紙の消費高によって幾分その国の文化の程度が推測される。現時代をさして「紙の時代」と称する学者もあるが、あながち不当なる Beiname であるまい。かく人文に関係深き紙の製法は、最初支那で発明せられ、マホメット教国に伝わって改良せられ、最後にヨーロッパに入っておおいに発達した事実は、もはや今日ではほとんど疑う余地がなくなっている。こはかくべつ耳新しい事ではないが、かくに前賢
2007年年頭に公有になる作家たち 青空文庫は、新年1月1日に、著作権保護期間が切れる作家たちの作品を公開している。来年、2007年年頭に公開出来るようになる、すなわち公有となる作家たちのリストを、簡単な紹介とともにあげておく。青空文庫で作業が進んでいる作家も進んでいない作家もいる。出来れば、少しでも多くの作家の作品を新年に公開したい。 まずは、青空文庫で作業の進んでいる作家から。 作家名:会津八一 ウィキペディアリンク:「会津八一」 作業中の作品リスト:「会津八一」 簡単な紹介:美術史家、書家。代表作は、「鹿鳴集」「山光集」「渾齋随筆」。 作業進行状況:校正待ち作品あり。入力底本としては、会津八一全集(中央公論社)が比較的入手が容易かと思う。 作家名:石川三四郎 ウィキペディアリンク:「石川三四郎」 作業中の作品リスト:「石川三四郎」 簡単な紹介:社会運動家。堺利彦、幸徳秋
文化事情・ネットで文化遺産共有 「文化事情・ネットで文化遺産共有」 岡村久道 (国立情報学研究所各員教授・コンピュータ法) 『毎日新聞』2006.9.10 p26 以下、要約。 ・米グーグル、文芸作品全文、ネットで無料閲覧。8月30日正式開始。 ・図書館の蔵書デジタル化を推進する米国の非営利団体 OCA も、IT企業大手と提携して同様の著作権切れ作品デジタル配信プロジェクト「オープン・ライブラリー」。 ・欧州デジタルライブラリー ・日本、近代デジタルライブラリー。02年より。12万冊以上。 ・「青空文庫」 ※OCA(Open Content Alliance )。 Yahoo!、Microsoft、Adobe、HPなどが参加。 岡村久道。あんまし聞いたことない名前です。国立情報学研究所って何? (引用意訳)これまで、日本でこの分野を開拓したのは青空文庫であった……って過
【リンク】ウィキペディアとの関連づけ 青空文庫の、芥川竜之介「羅生門」の図書カード、ウィキペディアの「芥川龍之介」、「羅生門 (小説)」の項目にみられるように、双方の関連する項目間にリンクをはっています。 この作業にあたって示した書式を、以下にまとめておきます。 「青空文庫からウィキペディアへのリンク」は、青空文庫の管理データベースに書き込む必要があります。 関連づけが望ましいものに気付かれた方は、[email protected]にメールしてください。 「ウィキペディアから青空文庫へのリンク」は、ウィキペディアの「編集」機能を用いて、書き込めます。 ▼青空文庫からウィキペディアへのリンク 図書カードの「人物について」もしくは「作品について」から、ウィキペディアの人物名項目もしくは作品名項目にリンクする。 ・「人物について」からのリンク <a href="http://ja.w
読売新聞に教えてやろう! 2006年7月23日の読売新聞一面に、「著作権 映画以外も70年/関係団体一致 「死後50年」延長へ」と題した記事が載りました。 http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20060723i101.htm これまでも自分のページには、延長反対のロゴを貼ってきましたが、関係団体の協議で70年延長が決まったといった書きっぷりのこの記事を読んでいるうちに、「もっとたくさんの人と、声をそろえて読売新聞に教えてやらなくては」との思いがつのりました。 http://hpcgi1.nifty.com/hongming/komorebi/wforum.cgi?no=1053&mode=allread 「著作権の保護期間を、これまでの作者の死後50年から70年に延ばすのは反対だ!」 この立場を共有できる皆さんに、延長反対ロゴの
青空文庫全部入り CD-ROM「蔵書5000」 東京国際ブックフェアーの開催に合わせて、青空文庫の著作権切れ作品を全て収めた CD-ROM を、ボイジャーがつくってくれています。 2004年4月の「蔵書3000」、2005年7月の「蔵書4670」に続いて、今年は「蔵書5000」ができあがりました。 青空文庫は、2002年5月から、ファイルの作り方を変えました。 テキスト版の注記ルールを細かく定め、用意したプログラムで、テキスト版から XHTML 版を自動的に作る手順を決めました。 それまでの流儀で作りためてきた、およそ2000作品分に関しても、テキスト版の見直しと XHTML 版の作り直しを進めていくことにしました。 まだ完全ではありませんが、この作業が、9割方片づいています。 「蔵書5000」の収録作品数は、5350。昨年の「4670」から680作品増えた勘定ですが、水面下で進
【入力/校正】電子翻刻の落とし穴 青空文庫で底本からのファイル作成を続けていくうちに、「これは意識しないとみつからない」と思われる、難物の存在に気付きました。 「電子翻刻の落とし穴」とでも呼ぶべきそれらを、以下にリストアップします。 なお、こうしたものについては、点検グループが意識してチェックするようにしています。 「ここまでできないと、入力や校正はできない」といった話では、けっしてありません。 ただ、難物情報も、力を合わせて進めてきた青空文庫の作業の成果。 これも共有できればと言う意図で、ここに示します。 ▼非漢字グループ ●平仮名「へぺべ」と片仮名「ヘペベ」 上の見出しの平仮名と片仮名、あなたには見分けがつきますか? 形の似た別の字が紛れ込みやすい OCR によるファイルで、最後まで生き残る可能性が高いのが、このパターンです。 片仮名の「ヘ」と「ペ」と「ベ」、平仮名の「へ」と「ぺ
もう一つの著作権の話 〜保護期間70年延長に向きあって〜 編集者やフリーライター、出版社の営業マンや書店人などを中心に、神保町界隈で2ヵ月に1回、「みみの会」という会合が開かれています。その「みみの会」の第77回会合に、青空文庫にも著作がアップされている白田秀彰さんが登場します。おもに保護期間70年延長に関連して、著作権についてのお話しが聞けるのではないかと思っています。プラス、富田倫生さんも登場し、著作権に関するふたりの丁々発止のやりとりが展開されるのではないかと期待しています。 この会合は、誰でも参加可能ですので、もしご興味のある方は以下のところを覗いてみてやってください。 ゲスト:白田秀彰氏(法政大学社会学部助教授) 日 時:7月7日(金)午後7時〜午後9時(受付は午後6時半〜) 場 所:九段社会教育会館4階 第1集会室 千代田区九段南1−5−10 最寄駅:地下鉄東西線、半蔵
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ「あのときの王子くん」まえがき 大久保ゆう訳 あのときの王子くん Le Petit Prince アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳 aozora blog 版まえがき 『星の王子さま』という邦題でよく知られる "Le Petit Prince" の作者、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが亡くなってから、六十数年の月日が流れました。彼は飛行機で基地をたったまま消息を絶ちましたが、そのあと出版されたこの本は、今にいたるまで世界中の人々から愛されるたぐいまれな本となりました。 これまで日本では、岩波書店が独占翻訳権を有しており、訳者である内藤濯の繊細な筆遣いもあって、この本はたいへん親しまれてきました。そのため、もうすぐサン=テグジュペリの日本国内における著作権が失効されるということ
「音声化された青空文庫リンク集」更新 ありゃりゃ、コメントができない。 てなわけで、恐縮しながらこちらに書きます。 「音声化された青空文庫リンク集」 ひとつ前のagさんの記事を受けて、さっそく「フジポッド文庫」を追加し、さらにポッドキャスティングを色々と追加してみました。 佐々木健さんの「STORYTELLER BOOK ポッドキャスティング by 心尽」では、私が訳した「赤毛連盟」の配信が始まったみたいで、とっても恐縮です。あわわ。そういえば、光文社文庫で日暮雅道さんの新訳シリーズが刊行されていますね。私は講談社青い鳥文庫(以前は講談社KK)に入っている訳が好きだったので(というか日本でいちばんまともな訳だと思っているので)、ちょっと期待しています。 アニメ「アイシールド21」の佐竹役(蛭魔妖一に脅されて助っ人するバスケ部員)で活躍中の河野清人さんは、「北極星号の船長 医学生ジョン・マ
フジポッド文庫 フジテレビのポッドキャスティング・サービス「フジポッド」の中の「フジポッド文庫」では、青空文庫のテキストを使って朗読が行われている。読んでいるのは、フジテレビの現役アナウンサー。 「注文の多い料理店」 菊間千乃アナウンサー 「どんぐりと山猫」 田代尚子アナウンサー 「さるのこしかけ」 木幡美子アナウンサー 朗読を聞くには、ここにある「フジポッド文庫」コーナーの「RSS Podcasting」アイコンをiTunesにドラッグ&ドロップするだけ。そしてiPodに転送。 やっぱり現役アナウンサーだけあって、なかなか素晴らしい。通勤時間に聞くには最適かも。できたら長編作品も、章ごとに区切ってポッドキャスティングをやってくれたらいいんだけど。 ★この文章を書いた人→ag★こんな時間に→2006年04月20日 13:13 ★トラックバック
著作権保護に関して思う事 宮崎駿作品は、実は「風の谷のナウシカ」以来見ていない。ナウシカまで(「カリオストロの城」「未来少年コナン」など)でパターンが決まってしまったと思うからである。ナウシカの併映(添え物といった方がよいか)で「名探偵ホームズ」を2本立てで上映していた。久しぶりに映画版のホームズをDVDで見て、著作権の保護について思ったことを書いてみる。 初めにお断りしておくが、私はスタジオジブリの中でもこの「名探偵ホームズ」が特に好きである。改めて見た映画版は、今見ても当時の感動を思い出させてくれた。何回、映画館に足を運んだか覚えていないが(5回は行ったと思う)、ナウシカよりもホームズを楽しみにしていたほどだ。以下、苦言というか苦情のようなことを書くのであらかじめお断りしておく。 テレビ放映版と映画併映版を比較すると、すぐに気付くことがある。下宿の主人の名前がエリソン夫人になっており
図書館の使い方〜分野別リストの感想に代えて〜 電子化された情報が利用出来るようになってから、底本探し等で図書館をよく利用していたが、電子化される前のことを少し思い出してみたい。 図書館の利用法には二つあると思う。 一つは、目的の資料を効率よく探し、情報を集めることである。電子化される前には、該当図書を探すには、あの図書カードボックス(大抵は木製のカードケース)を著者別に探したり、図書の読みで探したりした。効率はあまりよくなかったと思う。電子化されたことで、目的の書籍を見つけることは大変に楽になった。書庫にある書籍の利用率があがったという話を聞くが、電子化情報の検索が容易だからだろう。 もう一つは、あまりはっきりとした目的もなく、面白そうな書籍を探すことである。開架の書棚をぶらぶらと見てあることである。電子化される前には、こういう利用法が多かった。だから、開架のない国会図書館は、図書館
【校正】青空文庫校正入門 ――公開は校正がすんでから。誰かが読んでくれなければ、入力ファイルはいつまでも活用できません。校正に、あなたの力を!―― こうした呼びかけに答えて、校正への取り組みを検討してくれた人から、「具体的には、どう進めればよいのか?」とたずねられました。 「マニュアルを読んだけれど、入力向きと感じた。校正については、具体的なイメージがつかめない」というのです。 書きかけた返答を膨らませ、「青空文庫校正入門」として、以下をまとめました。 読んでわかりにくかったところ、校正してみて疑問に思った点を、ここにどんどん書き込んでください。 下に青で表示された「続きを読む "【校正】青空文庫校正入門"」をクリックすると、新しく開いたウインドウの下に、「コメントする」と題した入力スペースが現れます。 「コメントする」の「名前」のところには、本名を書く必要はありません。 「名前、ア
RSSリーダーのすすめ 大野裕さんが、青空文庫の「新着情報」と「そらもよう」をRSS化してくれました。毎朝9時に自動的にその日の最新情報を生成してくれます。 http://topaz.ecis.nagoya-u.ac.jp/~yohno/aozora/whatsnew.rdf です。作品名、作家名、入力者名、校正者名、公開日、およびその作品の図書カードへのリンクが、最新30項目ここに記述されています。 で、RSSとは何だ! ということになるとは思うんですが、これはつまり、そのホームページの最新情報の要約を、ある決まったフォーマット(これをRSS【Rich Site Summary】という)で出力しておこうというものなんです。つまり、ニュースでいうところのヘッドラインのようなものが、ゴテゴテのグラフィック無しに簡潔に書かれてあるファイルなんです。それが出力してあれば、RSSリーダーと呼ばれる
インターネット図書館 青空文庫 青空文庫の本ができました。 http://www.harushobo.jp/2005_11_01.html ●bk1での購入はこちらへ ●amazonでの購入はこちらへ 来週の中頃には書店に並ぶんじゃないかと思います。 これで、著作権の保護期間70年延長について、少しは話題になってくれればと願ってます。 ★この文章を書いた人→ag★こんな時間に→2005年11月10日 15:41 ★トラックバック ご出版おめでとうございます! *** 花束 *** 先日、はる書房さんに郵送をお願いしました。 届くのが待ち遠しい地方人です。 Posted by: 地方人 at 2005年11月10日 20:03 ありがとうございます! たしかに大きな書店でしか並ばないかもしれません。 そんなときは、 http://www.amazon.co.jp/... あ
紙の本でないとダメですか? NHKラジオ第1/ラジオほっとタイム「いきいきホットライン」 「楽しんでいますか? 活字文化を」 ──紙の本でないとダメですか? 変わる活字事情── 10月3日(月)ゲスト:松田哲夫(電子書籍会社社長) 二足のわらじ。活字・紙の本を編集したくて筑摩書房に入る。紙の本を出版して30数年になる。本を読むツールがちがうだけ。いろんな読書の機会があると考えれば、たのしみが増える。紙の本と電子の本は敵対するものではない。視聴者からは「紙にかぎる。文学はとくに」「装幀に心ひかれる。本は手でふれるもの」など“紙”派の声が多い。 長期旅行・入院、通勤途上、かならずしも装幀や手触りを必要としない読書もある。読者の想いは大事にしたいが。電子書籍はコンパクト。ちょっとまえの文庫本は文字が小さい。あらゆる本が大活字本になる。内蔵している書棚がある。パソコン経由。いつでも呼び出
azur on nano iPodがHDDタイプだった頃には、全く興味がなかったのだけれど、メモリタイプで小型軽量、しかもカラー液晶と三拍子揃ったので、ついにiPodユーザになってしまった。 azurも早速nano対応したので、何はさておきazurをUpdateして、試しに「こころ」を書き出してみた。 ルビもばっちり付いているし、小さい画面でも、それなりに読める。 画面が小さくて、サムネイルの判読ができにくいため、nanoで読むなら短篇がオススメ。 ★この文章を書いた人→LUNA CAT★こんな時間に→2005年10月04日 00:53 ★トラックバック
青空文庫のほん 青空文庫の本を出そうと考えてます。 なぜそんなことを思ったかというと、昨年の東京国際ブックフェアで「azur」の説明したとき、8割方の人たちが青空文庫の存在を知らなかったということがひとつ。そして、著作権の保護期間が70年に伸びようとしているのに、それを世間一般のほとんどの人が知らないということがふたつめ。 東京国際ブックフェアというところは、少なくとも本の好きな人たちが足を運ぶところだと思うんです。ところが、そんな本好きな人たちのほとんどが、コンピュータを持っていない、または持っていても使いこなせていない人たちだったような気がしたんです。 とすると、そんな人たちに向けて青空文庫を知らしめるには本屋でしかない、本を作るしかない、ということを無謀にも考えるにおよび、どうしたら青空文庫の本の企画を通せるかとここ1年ほど苦心してました。 別に、何も知らない幸せな人たちに向けて、わ
ヒラ工作員の日常〜入力編〜 青空文庫の工作員を始めて3年が過ぎようとしている。入力にも校正にも、少しだけど関わってきた。最近では、公開前のファイルの点検をすることもある。現在もド素人のようなものだが、始めた頃に比べれば、作業のスタイルが変わってきている。3年前からの作業スタイルの変化を記すことで、青空文庫のために開発された便利なツールの使い方、そして工作員のみなさんの作業のヒントになるかもしれないと思い、少し過去を振り返ってみた。 「青空文庫のマニュアルが精密である」といった意見がよく聞かれる。始めた頃は確かに現在のような精密さは要求されていなかった。その頃から、一応現在の標準スタイルでのファイルの点検が出来るレベルまでは成長(?)した過程であるかもしれない。 さて、始めよう。まず、私のコンピューターはマッキントシュである。ここでかなりの数の方が関係なくなってしまったかもしれない。私が
ヒラ工作員の日常〜入力篇補遺〜旧字旧仮名作品の入力は難しいのか? 青空文庫の対象となりうる作品の内で、何か気になる作品を入力したいと思った時に、旧字旧仮名しかないということが結構多いかと思う。さて、旧字旧仮名の作品を入力するのは新字新仮名の作品を入力するよりも面倒だろうか。正直に言って「面倒である」。しかし、既に開発されているいろいろなツールを利用することによって、それほどには「面倒」でもないのである。そのあたりを具体的に書いてみたい。 さて、「「ヒラ工作員の日常〜入力篇〜」にも書いてあるように、現在はスキャナーとOCRを利用して入力を行っている。以下は、旧字旧仮名作品を扱う際の簡単な手順である。その後に詳しい作業を解説する。 1 スキャンする:旧字旧仮名作品の場合、底本の状態によってスキャンおよびOCRの効率が変ってくる。活字があまりよくない(線が太い、ルビが離れていない、など)と3以下
100円ショップのダイソーに、青空文庫のテキストを利用した文庫本が並んでます。左の写真はその中の一冊、夏目漱石「坊っちゃん」。値段はもちろん100円。 私が覗いた東京・光が丘のダイソーには、この「坊っちゃん」の他に芥川龍之介と太宰治の計三冊しかなっかたけど、この文学シリーズ、他にも樋口一葉、宮沢賢治、新美南吉など全部で三十冊あるようです。 単純に青空文庫のテキストが載っているだけではなく、巻頭には松山の「坊っちゃん」ゆかりの地が写真付きで載っていたり、難しい語句には注釈が付いていたり、巻末には夏目漱石の年譜が載っていたり、とても100円とは思えない編集が施されてます。これなら、誰が見たってお買い得? ★この文章を書いた人→ag★こんな時間に→2003年12月07日 23:12 ★トラックバック
青空文庫のテキストを使って製本してみる 青空文庫のテキストの、ある一つの形態。 それは、紙の本にもどること。 「水牛のように」で“製本、かい摘まみましては”を執筆している四釜裕子さんが、青空文庫のテキストを使って製本してくれました。以下はその製本の流れ。 まずはPageMakerというソフトを使って青空文庫のテキストを丁合い印刷します。丁合い印刷とは、間に余白(ノドという)を置いて、2ページと15ページを印刷します。そしてその裏側、つまり2ページの裏に1ページ、15ページの裏に16ページを印刷します。次は4ページと13ページ。その裏が3ページと14ページ。このページの割り振りはPageMakerが自動的に行ってくれます。 →詳しくはこちらの工程3をごらんください。
プロジェクト・グーテンベルク:電子テクストの始まり 1.インターネット前史 アメリカ国防総省の小さな部局、高等研究計画局(ARPA)。その中の情報処理技術室に1965年、ロバート・テイラーという男がやってくる。当時のコンピュータ界はこの技術室から資金を提供されて、それぞれの場所でそれぞれのシステムで独自に研究が行われていた。たとえば主なものをあげてみると、大学ではMIT、ハーバード、スタンフォード、カリフォルニア(バークレー&ロサンゼルス)、カーネギー・メロン、イリノイ、ユタ。研究所ではスタンフォード、リンカーン、ランド。企業ではボルト・バーネック&ニューマン。 66年、室長となったテイラーは、このばらばらの研究拠点をどうにかひとつにつなぎ、よりよい発展が望めないかと考えていた。このネットワークの構想こそ、インターネットの前身アーパネットである。69年、カリフォルニア州で4つのコンピュータ
酒呑童子(しゅてんどうじ)の系譜 子どもが犯罪をおかしたり殺人をおかしたりするのはなぜか。 子ども。児童。青少年。若者。若年者。青年。童子。わらべ。『子どもの脳があぶない』と現代社会へ警告する研究者もいます。そのいっぽうで、子どもは古来、無邪気であるゆえに大人以上に残酷だという意見も聞きます。ハーメルンの笛吹き男は、若者・青年としてよく描かれています。さらわれる子どもたちとさほど年齢が変わらない。サルでも犬でも鳥類でも、動物の本能として“群れる”という現象はめずらしくありません。群れることが安全を保証したり、快適さをもたらしてくれたり、食(く)いっぱぐれを防いでくれる。動物にとって孤立することは危険なことであり、死に直結しかねない。 すりこみ効果(imprinting)。 生まれた直後、なにはともあれ、身辺の動いているものをしたってついてゆこうとする。善悪・正否は関係ない。とくにかくけ
フランシス・ファーセラス・チャーチ「サンタクロースはいるんだ」(大久保ゆう訳) "Yes, Virginia, There is a Santa Claus" by Francis Pharcellus Church in The New York Sun in 1897. ――一八九七年ニューヨーク・サン誌掲載の社説より 本誌は、以下に掲載される素晴らしい投書に対してお答え申し上げると同時に、読者にこのような素晴らしい方がおられることを、心から嬉しく思います。 「こんにちは、しんぶんのおじさん。 わたしは八さいのおんなのこです。じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶん、というので、ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか? ヴァージニア、それは友だちの方がまちがっているよ。きっと、何でもうたがいたがる年
テロリストとしてのスナフキン 『風の谷のナウシカ』は“怒りにわれを忘れて”暴走する王蟲(オーム)のシーンからはじまります。原因は、蟲(むし)にさらわれたキツネリスを、人の赤ん坊と勘違いしたユパが取り戻そうとして殺(あや)めたことによります。ナウシカはメーヴェに乗りながら王蟲をなだめようと近寄りますが、怒り狂う王蟲はとても説得に応じる状態ではない。ナウシカは光弾(ひかりだま)と虫笛を使って王蟲の暴走をとめます。 なかごろに、トルメキア軍が風の谷におしよせてナウシカの父親を殺害するシーンがあります。ナウシカは怒りにわれを忘れて兵士たちに斬りかかります。暴れ狂うナウシカを止められる兵士は一人もおらず、身をもって制止に入ったユパによりようやく正気をとりもどします。 また、怒りにわれを忘れて復讐(ふくしゅう)にかられるアスベルや、腐海に不時着するのを怖れてわれを忘れてあわてふためく城オジたちや、
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『www.siesta.co.jp』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く