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今年の「#文学」
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FRONTIERSの始まり FRONTIERSは2007年にスイスの神経科学者によって、オープンサイエンスの理念のもとに創刊された雑誌です。最初はFrontiers in Neuroscienceだけだったと思いますが、2010年にはFrontiers in Psychiatry、Frontiers in Psychology、Frontiers in Neurology、Frontiers in Physiology、Frontiers in Pharmacology、Frontiers in Plant Science、Frontiers in Microbiology、Frontiers in Cellular Infection Microbiology、Frontiers in Endocrinology、 Frontiers in Immunology、Frontiers in
「 追悼 角皆静男先生のご逝去を悼む 」(渡辺 豊 地球化学50 巻 (2016) 1 号 (JSTAGE))に掲載されていた「研究者にとっての論文十ヶ条」が非常に心に刺さったので、自分の感想も交えて紹介します。以下、見出しは当サイトがつけたものです。 論文は著者の研究者としての人格そのもの 1.「書かれた論文は書いた人の研究者としての人格を表す」。書かれた論文からその研究者の人となり(人為)がわかってしまう。また,批判の材料にも使われる(日本人はあまり他をほめないが悪口は言う)。恐ろしい。 論文を書いていない人=研究者として存在していない人ということになりましょうか。恐ろしいですね。研究者として生きている証として、論文を書かねばなりません。 ところで、捏造論文ばっかり出して学会の権威にまで上り詰めた人たちの、研究者としての人格って何なんでしょう?ただのハリボテですか。 関連記事 ⇒ 東大
ImageJは無料の画像処理ソフトです。マックでもウインドウズでもリナックスのOSでも使えて、研究で必要な画像処理が比較的簡単にできるので、バイオ研究者の間で非常によく使われています。自分も長年にわたり使ってきましたが、画像データを見直したり簡単な解析(特定の領域の平均輝度を取得するなど)を行うときには、Image Jを使うのが一番手軽で便利な方法だと思います。 Fijiの勧め 実際には、Image Jよりもさらに高機能なFijiを自分は使っています。Fijiは単にImageJそのもので(Fiji is just ImageJ)、プラグインが最初からたくさんくっついてくるだけです。Image Jは様々なデータ処理・データ解析のためにプラグインを入れることができますが、Fijiには最初からこれらのプラグインがてんこ盛りで入っていますので、いちいち後からインストールする手間がなくて良いです。顕
MDPIはハゲタカジャーナルか?MDPIのインパクトファクター(JCR2018)(2019年6月発表) MDPI社の学術誌に自分の論文を投稿しても良いものかどうか、で悩んでいる人がかなり多いみたいなので、MDPIに関する評判を纏めておきます。 オープンアクセスジャーナルの発行元の一つに、MDPI (Multidisciplinary Digital Publishing Institute)という会社があります。以前はBeall氏にハゲタカジャーナルという認定を受けていたのですが、強行な抗議行動を行ったため、結局Beall’s Listからは外されました。Beall氏の最近の論文を読む限り、彼はBeall’s ListからMDPIを外しはしましたが、MDPIに対する考え方は全く変えていないようです。MDPIがいかに執拗な嫌がらせ行動を仕掛けてきたかを報告しています。 Still other
マル合という言葉は自分は全く聞いたこともなかったのですが、ジョブをゲットした先生と雑談していたら、そんなことは知ってて当然で、知らないとお話にならないよ、という口ぶりでした。そんなふうに言われたので、「え?そうなの?やば。」と思いました。教員になった人にとっては常識みたいです。教員の職に縁がなかった人にとっては、知らずじまいの言葉です。大学教員の職を得ようとしている人は、絶対に押さえておくべき事項のようです(たぶん)。私が大学教員のジョブをゲットできなかったのは、マル合という教員公募における雇用側の常識を知らなかったからなのかもしれません。マル合を知らずして、大学教員に応募するなかれ。 知る人ぞ知るマル合 大学院生に対して学位指導ができる教員は、「研究指導教員」(マル合)と呼ばれるのだそうです。 教員以外にはあまり知られていませんが、日本の大学院教員資格にはDマル合、D合、D可、Mマル合、
人間には、数式が出てくると眠くなる人と、数式が出てきたら目が冴える人の2種類がいます。自分は前者なので、大学の数学の教科書はどれも前書きまでしか読んだことがありません。 さて、巷ではビッグデータだのAIだのと騒がれていますので、これからの時代、文系学部出身者でもビッグデータを相手に仕事をしたいと思う人も多いことでしょう。文系人間でもデータサイエンティストになれるのでしょうか? *以下、文系学生でもデータサイエンスが学べる大学等を紹介しますが、このウェブ記事は参考に止め、最新の正確な情報は当該大学のカリキュラム・履修の手引きをご自身でお調べください。 文系大学だけどデータサイエンス! 文系の学部しかない大学ですが、データサイエンスが学べるようなカリキュラムを提供しているユニークな大学があります。 成城大学 データサイエンス教育研究センター ”データサイエンスに特化した科目群を全学生の共通科目
論文を書く力、プレゼンのスキル、英語力、科研費獲得能力、研究能力を身に付けるうえで役立つ本の紹介(アマゾンへのリンク) 科学研究で結果を出すマインドを養うための4冊 中村修二 考える力、やり抜く力 私の方法 (2001年)実験科学者には強烈な刺激。量子力学の理論よりも自分の実験結果を大事にして、徹底的に考え抜いてそれに基づいて理論を作って、みんなが不可能と信じ込んでいたことを実現してみせたわけだから、本当に恐れ入る。とても真似できないが、実験科学者として突き詰めるということがどういうことかが学べる。 利根川進 精神と物質 研究の進め方、キャリアパス追求の参考になる。研究者として生きるためのバイブル。 下村脩 クラゲに学ぶ 一点集中の力の凄さ。学会すら時間の無駄という徹底ぶりに、感銘を受けた。自分の実験データを出すことが最優先。 旅人―湯川秀樹自伝 科学者の自伝を読むのは本当によい刺激にな
ディオバン事件の概要 今回の問題は、ノ社の依頼で臨床研究をした大学の研究者が、降圧剤としての効能自体ではなく、高血圧以外の疾病、例えば、心疾患などに対しても効能があるとする論文を発表し、それが、医学専門誌等での広告宣伝に使われたことで、他社の同種薬より優れている、との認識を医療関係者に持たせた。ところが、その根拠となった臨床試験のデータが不正に作られていたことが判明し、論文が撤回された、というものです。(高血圧薬ディオバン問題、難航する真相解明 検察、公取委の出方は?Asahi Judiciary 2013/08/26) ノバルティス社の関与 ノバルティスの薬ディオバンの効果を調べる5つの臨床研究で、ノバルティスの社員がデータの統計処理を一手に引き受けていました。 ノバルティスの三谷元社長は、臨床試験や論文執筆への会社としての関与を否定していた。 しかし、3月28日に毎日新聞が、京都府立医
アメリカでは学生やポスドクに頼まれた推薦状をPIが自分で書きますが、日本では推薦状を頼まれた教授は学生やポスドク本人に下書きさせることが多いようです。推薦状を書くことにも、英文を書くことにも不慣れな若い人にとって、これはかなりハードルの高いタスクではないかと思います。そこで、推薦状を書くにあたっての心構え、考え方、実際の文例をみておきます。草案を書かされる学生やポスドク、推薦状を依頼されたPIの双方にとって役にたつはずです。注意事項として、ネットで公開されているものは典型的な「型」を教えるものでしかなく、公開しても問題がない文例しかありません。実際の推薦状はもっとパーソナルなスタイルでその人固有のエピソードを交えて効果的に書かれると思います。日本と欧米とでは「推薦状」の意味するところが全く違うことにも注意を要します。 推薦状を教授が本人に書かせることの是非 アメリカでボスのPIに推薦状を依
【悲報】東大、阪大などの研究者も (≧▽≦ ) 査読システムが機能していない(事実上存在しない)ので、お金を払えば誰でも論文が出せるジャーナルがあります。英語論文を出したい著者の心理に付け込んでお金を巻き上げるイメージなので、研究者を食い物にするハゲタカジャーナル(捕食ジャーナル)と呼ばれています。英語はpredatory journalsなので、「捕食ジャーナル」のほうが英語に忠実な訳語ですが、言葉のインパクトの強さのせいか「ハゲタカジャーナル」という呼称が優勢です。 どの学術誌がハゲタカジャーナルとみなされているかについては、ジェフリー・ビール(Jefferey Beall)さんがいかがわしい雑誌社・雑誌リストをつくって公表したBeall’s listが有名です。しかしながら、Beallさんは訴訟問題を避けるために公開するのをやめたようで、今では誰かがそれを転載したものがネット上に存在
2018年10月1日18:30(日本時間)のノーベル生理学医学賞受賞者発表を受けて19:20~20:20に京都大学で開催された本庶佑博士の受賞記者会見ですが、研究者を志す人にとって非常に示唆に富む内容でした。 記者会見はニコ生で放送されましたが、率直な受け答えにあらわれる本庶佑博士の人柄に感銘を受けたニコ生視聴者も多かったことが、画面をリアルタイムで流れる多数のコメントからわかります。 【ノーベル賞受賞】本庶佑 京都大学名誉教授 記者会見 記者会見日時:2018年10月1日19:20~20:20 ノーベル医学生理学賞に京大・本庶氏 午後7時20分から会見(2018年10月1日)(THE PAGE) 以下、YOUTUBE(THE PAGE)の動画の書き起こしです。 * 質問者はマイク不使用だったため記者の質問はあまり聞き取れていません。太字強調部分は当サイトの主観によります。 (06:06~
サイエンス誌が、弘前大学の故 佐藤能啓氏の論文不正を取り上げています。不正調査に関わった研究者の1人は、これを「史上最大級の研究不正の一つ」と位置づけています。 Researcher at the center of an epic fraud remains an enigma to those who exposed him (By Kai KupferschmidtAug. 17, 2018 , 9:15 AM sciencemag.org) Sato’s fraud was one of the biggest in scientific history. The impact of his fabricated reports—many of them on how to reduce the risk of bone fractures—rippled far and wide
研究者という職業は、パーマネントの職に就くまでは非常に雇用が不安定で、しかも長時間労働のわりに、恐ろしく低収入です。しかも、現在はすべてが任期制になってしまったため、研究者を志した人のうち、アカデミアでパーマネントの職に就けない人の割合が100%近い(*肌感覚。ただし、その分野のトップラボに行った場合30%くらいの生存率か)、という異常な世界です。この経済的な不安定さは研究者の結婚や結婚の維持を非常に困難にしています。 年俸制の任期付(更新は1回だけ)助教から月給制任期なし助教になったおっとっとが初めてボーナスもらった時の発言「ボーナス月って給料のほかにボーナス貰えるんだ!?(*°◯°*)」を聞いて、研究者やってられるのはこういう人なんだろうな…ってなった — こっと (@eyecot) November 30, 2022 妙にドラマチックな 大学院入試説明会のポスター pic.twitt
単一細胞(シングルセル)の遺伝子発現を解析(トランスクリプトーム解析; RNA seq)の論文では、下図のような、t-SNEをプロットした図がよく登場します。 このtSNE1、tSNE2というのは一体何でしょうか? 生物学者は、細胞の種類がどれくらいあるのかを知るためのアプローチのひとつとして、個々の細胞内ではどんな遺伝子がどれくらいの量だけ発現(DNAからmRNAに転写されたり、さらにタンパク質に翻訳されたりすること)しているかを調べ、その結果に基づいてそれらの細胞を分類しようと考えます。 近年の急速な分析技術の進歩により、細胞や分子の性質を、集団の平均値としてではなく、一つひとつの細胞や分子の個性を維持したまま解析することが可能になりました。シングルセルRNA-seq解析では細胞集団の転写産物を1細胞ごとに網羅的に解析します。そのため、細胞集団を構成する細胞がどう分類できるかが未知のま
学術誌に論文を投稿すると、最初の数日間はエディターからの連絡が来ないことを祈ります。一週間もすると、レビューにまわしてもらえたのではないかという期待が芽生えます。1ヶ月もすると、早く返事がもらえないのかとやきもきし始めます。1ヶ月も待たされたあげく、エディターに蹴られて、レビューにすら回してもらえていなかったことがわかると、かなりがっかりです。オンラインでステータスをチェックしたり、あるいはエディターからの連絡により、自分の論文がレビューにとりあえず回ったことがわかると、ほっとします。しかし、それからさらに1ヶ月、2ヶ月と待たされると、落ち着かない日々を過ごすことになります。 さて、論文を投稿してから、エディターからの返事をもらうまで、どれくらい待てば良いのでしょうか?日数は、ジャーナルによってかなりの開きがあります。 SciRevというウェブサイトは、研究者の体験をまとめて、ジャーナルご
アカデミックな世界にはパーマネントあるいはテニュアトラックのポジションは非常に少なくて、大部分の人は研究を辞めざるを得ない状況です。 職を得られる研究者になるための、職に呼ばれる力(Employability)とは、一体どのようなものでしょうか? もちろん、研究大学と教育大学とでは求める人材は異なりますし、大学ごとにいろいろな事情があるでしょうから、一律にこれが絶対条件といえるわけではありません。 0.コネを作ること 結局、「就職=コネ=呼ばれるもの」と言い尽くせるのではないかと思います。良い論文を出して人に知られるというのも、ある意味、人との繋がりを作る行為ですし。 たぶん“コネ”っていい方だと嫌悪感出す人割といると思うので、是非“ネットワーク”って言葉に置き換えて使ってみて欲しいです。 コネで仕事取れた ↓ いいネットワークがあったから仕事取れた コネ大事 ↓ ネットワーク大事#ネット
ラボでは定期的にラボミーティング(プログレス、報告会)が行われ、大学院生やポスドクは研究の進捗状況をボスや他のラボメンバーの前で発表するのが一般的です。さて、このラボミーティングですが、いいデータを見せられれば良いのですが、実験なんて大抵の場合期待はずれの結果にしかならないことが多いわけです。そんなときに、どのようにプレゼンを行えばよいのでしょうか?また、研究の原動力、推進力となるようなラボミーティングとはどのようなものであるべきなのでしょうか? ボスからの期待 報告会にて。 教授「なんでこんなデータが少ないんだ、いままで何してたんだ?」 学生「すいません、あまり学校にきてませんでした」 教授「なぜこないんだ?これでは卒業できないよ」 学生「…..研究室に馴染めなかったです」 教授「…..じゃあ来年は研究室を変えましょうか」 ww — しょーーた (@wish_on_stars) 2016
一昔前までは、DNAコンストラクションと言えば、同じ制限酵素で切断したDNA断片(あるいは異なる制限酵素であっても切り口が同一の断片)を、DNAリガーゼで結合させるというのが一般的でした。そのため、DNAコンストラクションを考えるときには、どんな制限酵素が使えるかというのは大問題だったわけです。しかし、テクノロジーの進歩により時代はすっかり様変わりしました。ギブソンアセンブリー(Gibson Assembly (Gibson et al., 2009 Nat Methods))、NEBuilder、 In-Fusion, GeneArtなど、短いホモロジーをもつDNA断片をひとつにする方法が相次いで開発され、手軽に使えるキットが市場に出回った結果、DNAのコンストラクトを作成するときに制限酵素サイトが不要になったからです。 今となっては、DNAコンストラクションを行うための適当な制限酵素サ
新しい記事⇒阪大が2017年入試「物理」出題ミスを解説 2018年1月6日の報道によれば、大阪大学が2017年前期日程の物理の問題で出題ミスおよびそれに伴う採点ミスをしていたことが明らかになりました。 出題・採点においてミスがあった問題 注意:この問題を解くうえで、〔3〕のA.の問題文中の実験条件、および、問A-I,A-IIで説明されている条件設定なども重要になりますので、問題文全体(PDF)(10ページ~)をご覧ください。 大阪大学の説明 問4 には複数の解答が存在したが、採点時において特定の解答(下記「当初の正答」) のみを正解として扱ってしまった(採点誤り)。また、問5 については問4 の特定の解答の みを前提とした出題であったため、問4 の複数の解答(下記「検討後の正答」)と整合しな いこととなった(出題誤り)。 問4:当初の正答 2d=(n-1/2)λ → 検討後の正答 2d=n
2016年8月にOrdinary_researchersが東京大学の6研究室から発表された学術論文の不正を告発した問題に関して、2017年8月1日に東京大学が不正調査委員会の調査結果の結論を公表しました。 (画像キャプチャー元:データねつ造など…東大教授らが研究不正 日テレ NEWS 24 2017年8月1日 18:28 ) 分子細胞生物学研究所(分生研)の不正認定は先日、一部新聞等で報道されていましたが(記事)、今回は東大が記者会見を行い公に発表したものです。分生研論文の不正認定が大きく報道されてその影に隠れていますが、注目すべきは、分生研の疑惑論文と同等かそれ以上に不正の疑いが強いと多くの研究者がみなしていた医学部論文に関して、東大が不正はなかったとしたことです。東大が医学部論文に不正はなかったとし、新聞はそのまま言葉の受け売りで「不正なし」と報道していますが、読者がそれを鵜呑みにする
対立する主張 ネットには真偽不明な情報が氾濫しています。正反対の主張を目にしたとき、どちらを信じればよいのでしょうか? Ordinary_researchersの主張 東京大学は、この夏に2回にわたって届いた研究不正の告発書を受けて、規程に従って予備調査を行い、正式に調査に入ると9月20日に発表した。医学部を中心とした6つの研究室から出ている合計22本の論文で、不自然な点があるという。6つの研究室の主宰者は、いずれもその分野では名前の知れた大物教授ばかりだ。国から受けている研究費の額も大きい。 (ヤフーニュース 2016/10/15) 告発された東大教授らの一人の反論 “This is a totally groundless and false accusation by a faceless complainant,” Kadowaki told ScienceInsider in a
平成25年(2013年)4月の労働契約法改正から5年というリミットの最終年度となった今、大学や研究機関では、研究支援を行ってきた有期雇用事務職員、研究室秘書、研究補佐員(ラボテクニシャン)の雇止め問題が深刻化しています。 今起きている問題は全て2013年の時点で予想されていたことですが、残念ながら、有効な手が打たれないまま今に至ってしまいました。下記の榎木英介氏の記事(2013年)では、この法律が日本の科学研究に及ぼす影響に関して、議論されています。 労働契約法改正は科学者コミュニティにどのような影響をあたえるか … 一つは、たとえ望んだとしても、常勤雇用の研究者や研究補助者を増やせないという現状がある。… 二つ目は、この法改正の解釈が専門家間で異なっていることである。… 三点目にあげたいのが、「無期契約」の意味である。… (労働契約法改正は朗報か 榎木英介 BioMedサーカス.com
ビッグデータを活用できるデータサイエンティストの育成が社会的な要請となり、社会人向けのプログラミングスクールが百花繚乱状態です。 関連記事 ⇒ オンライン講座・プログラミング教室一覧 また、データサイエンスを学べる専門のコースを設置する大学が増えています。データサイエンスという言葉はかなり曖昧で広義の意味で使われることが多く、ビッグデータの解析、人工知能、機械学習、統計モデルなど互いに関係しあう複数の領域をまとめた用語になっています。 大学の学部や学科の名称には時代の流行を取り入れたファンシーなカタカナ言葉が使われて、それによって高校生を引き付けようとしますが、本当のところその大学で何が学べるのか、大学を卒業して何になれるのかを知るためには、カリキュラムをよく検討する必要があります。 また、データサイエンスという名称の学科や学部はなくても、文系の学生も理系の学生も大学でデータサイエンスを学
在職中のハラスメントは事実無根で、退職金が支給されなかったのは不当として、宮崎大の元准教授の男性が退職金や慰謝料など約1045万円の支払いを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(大橋正春裁判長)は6日までに、大学側の上告を棄却する決定を出した。大学側に約313万円の支払いを命じた二審判決が確定した。(宮大の敗訴確定、元准教授へ退職金 ハラスメント訴訟 宮崎日日新聞 2017年3月7日) 宮崎大学(宮崎市)は28日、教育文化学部の40代の元男性准教授が、複数の女子学生の半裸写真を野外で撮影し卒論に掲載して提出させるなど、懲戒解雇に相当する不適切な行為があったと発表した。3月末に辞職しているため懲戒処分はできないが、退職金の不支給を決めた。元准教授は「写真は学生が撮った」などと主張してハラスメント行為を否定しているという。 被害を受けた学生からの申し立てを受け、大学が調査していた。大学による
関連記事:誰も教えてくれなかった査読(ピアレビュー)のやり方、査読レポートの書き方 レビューアーとしてレポートを書くときに使えそうな典型的な英語表現を、実例から拾ってまとめました。査読レポートの頻出単語、頻出表現を押さえておけば、自分で書くときにかなり書きやすくなります。 公開されている査読レポートから、英語表現をばらばらにして取り出して、項目ごとにまとめています。論理的に流れるレポートを自分で書くには、実際の査読レポートを通して読むことも必要です。 査読レポートと著者からの反論(リバッタル レター;Rebuttal letter)を公開しているジャーナル 注:差読者が公開を望まなかった場合は非公開 eLife: 論文のウェブページにある右横のリストのDecision Letterを選択。 EMBO Journal: 論文のウェブページで、Transparent Processのタブを選び
一つの研究分野でいくつか論文を出していると、ある日突然、査読依頼のメールを受け取ることになります。サイエンスの世界は、ピアレビュー、すなわち研究者同士で互いの論文を審査するシステムになっているからです。ボスが大学院生やポスドクに査読の下書きをさせるというのはよく聞く話で(本来Confidentialであるべきですが)、そういうラボにいた人は既にやり方をわかってるかもしれません。しかし、多くの場合、査読の依頼を初めて受けたときに、十分なトレーニングを受けていない状態だと思います。そこで、査読をすることになった人の役立ちそうなサイトを紹介します。 公開されている差読者のコメント ありがたいことに、差読者のコメントを公開している雑誌があります。これは、査読の方法を学ぶためのお手本の宝庫です。もっと言えば、査読コメントやエディターに対する著者からの反論(リバッタル レター;Rebuttal let
トップジャーナルにとっての新規性とは、その分野の本質的な問題、すなわち一般人が疑問に思うようなクエスチョンに答える明確なメッセージがあるものであり、学術的意義のみならず社会的意義もあるものなのである。トップジャーナルに限らず、論文を書くときに大事なのは、前面にだすメッセージ性はなにかといつも問いかけることである。次に論文作成に必要なのは、ロジックの強いストーリーを構築することである。論文構築は、絵を描いたり彫刻を造ったりするようなものである。まず、図を作って大まかな流れをデッサンすることからはじまって、結果の細部を描く過程で、おさえておかなくてはいけない実験や、結論をサポートする多角的アプローチからの実験を塗り重ねていく。そして、間違った解釈をせずに良いディスカッションをするためには、次にやるべき実験の結果がでているとよい。そして、最後に、英文校閲にだし、英語独特のロジックと文体を補強し色
論文執筆応援されたんで頑張ります。 pic.twitter.com/6iBnUORmkc — ひゅうひゅう@耐性試験株 (@sciencehyuhyu) November 5, 2023 研究者には論文を書く能力が必要ですが、それだけでなく、論文を世に出す(=アクセプトに漕ぎ着ける)力も必要です。両者は重なる部分もありますが、質的に全く異なります。論文を書くうえで重要なのは知性ですが、論文を出すときに重要なのはリジェクトされたときの落胆、怒り、失望、疑念などの感情をコントロールする力、揺るぎない信念、状況を見極める客観性や判断力です。 リジェクトに対する心構えが出来ているだけで、受けるダメージ及び回復力が変わってくると思いますので、これから論文を出す人の参考になりそうな記事を紹介しようと思い立ちました。また、結果だけを見ると、みんな順調に論文を通しているように思えるかもしれませんが、実際に
あなたがこの世を去って長い年月が経ったとき、あなたの科学的遺産は、主として、あなたがこの世に書き残した論文とそれらの論文が放つインパクトです。(When you are long gone, your scientific legacy is, in large part, the literature you left behind and the impact it represents.) - フィリップ・E・ボーン データを取り終え、論文を書き上げ、学術雑誌に投稿してアクセプト(受理)されてようやく仕事が一つ完結します。しかし、投稿してすぐアクセプトされることなど滅多になく、多くの場合最初にリジェクト(却下)を食らいます。何年間も心血を注いだ仕事が却下されれば、誰でもへこむもの。そこからアクセプトに持っていくところで、研究者としての力量やタフさが問われます。 では、この「論文を出す
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