更年期の治療で代表的なのはホルモン補充療法です。飲み薬、塗り薬、貼り薬によって女性ホルモンを補う治療になります。 しかし場合によってはホルモン補充療法を行うほどではなかったり、ホルモン補充療法だけでは効果がないこともあり、それらの症状には漢方薬治療が見直されています。 漢方は複数の生薬からできており、いろいろな症状に対応できます。漢方の独特の考え方のもと、障害の原因を取り除いて体の調子を整え、病状の改善をしていきます。 また副作用が少なく、長い間の服用ができることが漢方薬の利点です。 ここでは更年期障害に効果的な漢方薬について詳しくご紹介します。 1.代表的な更年期障害のための漢方薬 1-1.更年期障害の三大処方と効果 まず3つの代表的な漢方薬の効果を実証した研究をご紹介します。 東京医科歯科大学病院の久保田教授の研究によると三大処方と呼ばれる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散