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労働党の党首にコービンが2015年9月に就任して以来、8か月近くたつ。コービンは、労働党で最も左と目され、それまで党のリーダーシップから無視されていた。そのコービンが党首選に立候補するのに必要な労働党下院議員35人の推薦(必ずしも支持、投票する必要はない)を受けられたこと自体、驚きであったが、コービンの立候補で、党員や登録サポーターの数が急増し、コービンは地滑り的大勝利を収める。 この結果は、圧倒的多数の労働党所属下院議員の意思に反してだった。つまり、労働党下院議員と党員やサポーターたちとの考え方が全く異なる結果となったのである。これが現在の労働党の問題の底流となっている。 ある新人労働党下院議員が、議員となる前の2014年にイスラエルはアメリカに場所を移すべきだという意見に賛成していたことがわかり、大きな議論となった。この女性議員は、党員資格停止され、取り調べられることとなった。反ユダヤ
2015年総選挙のマニフェストで、保守党は、財政赤字を削減する一環として、福祉予算を削減するとした。その詳細は、7月8日の緊急予算で明らかにされたが、その中には、低賃金や貧困家庭の人たちの生活を助けるためのタックス・クレジットの制限・凍結が含まれている。 タックス・クレジットは、負の所得税とも言われる。この制度は、ブレア労働党政権のブラウン財相が、貧困家庭を無くすための手段として特に力を入れ、2003年に導入した。貧困家庭対策には確かに役に立ったが、弊害が生まれている。低所得者がこの制度に頼る傾向が出てきていること、さらに、使用者もこの制度に依存し、勤労者に低賃金を支払っても、タックス・クレジットで補われるという状況が生まれてきていることである。 また、勤労者にとっては、必要最低限以上の時間働くと、給付にマイナスに働き、働く価値が乏しくなるという問題がある。例えば、1人親家族の場合、最低週
2024年7月4日の総選挙で労働党が地滑り的大勝利を収め、スターマー労働党政権が7月5日に発足した。それから5カ月余り。7月末から8月にかけて各地で暴動が発生するなどの政権の危機があった。10月30日には、リーブス財相がスターマー政権の予算を発表し、批判を受けた。有権者はどのように政権を見ているのだろうか? もともとスターマー政権は、1997年の総選挙で非常に高い人気の下、地滑り的な大勝利を収めて政権についたブレア労働党政権とは異なる。有権者から非常に高い支持を受けて政権に就いたわけではない。14年間にわたって政権にあった保守党の失政、さらに2007年以来スコットランド分権政府にあるスコットランド国民党(SNP)の内部の問題でSNPがスコットランドの有権者の支持を大きく失い、それらの結果、労働党が地滑り的な大勝利を収めたのである。スターマー労働党の人気がそう高かったわけではない。 そのため
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