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どう説明して良いかわからないほど、衝撃的なアプリケーションと言える。細かい機能などは基調講演のビデオ(http://wave.google.com/、英語版のみ)がアップされているので、ぜひごらん頂きたい。 Google Waveは一見、最近流行のUC(Unified Communication)ツールのように見える。電子メールとチャット、写真共有、ウィキ、マッシュアップスなどの機能を統合しているからだ。 では、IBMのLotusなど、代表的なUC商品と同じかと問われれば、「違う」と答えざるを得ない。従来のUCとはまったく違うアプリケーションに仕上がっている。たぶん、これまで各社が進めていたUC開発競争を一変させることになるだろう。俗に言われるゲーム・チェンジャー的な製品だ。 抽象的な説明で実に恐縮なのだが── 従来のPPTは、紙の上で処理していた物をコンピュータに代替させることで飛躍的に
先週、1週間ほど東京に行きました。企業セミナーへの出席と新書「クラウド」の発行記念が目的でしたが、ついでに色々な方にお会いできました。おか げで、クラウド・ブームに関する色々なご意見に触れ、様々な点で勉強になりました。そうした議論のなかで、特に気になったこと2点について、以下まとめて みます。 <クラウドは超分散> 僕の本では、クラウド・コンピューティングからクラウド・ディバイスへと発展する過程を書いています。 と ころが、日本ではクラウドというと「クラウド・コンピューティング」と言う議論になり「仮想化データセンターへの一極集中処理」と言う発想(←既成概念) になっているようです。それはクラウドの片面しか見ていないように思えます。確かにサーバはデータセンターに集中してゆきますが、クライアントはパソコン だけでなく家電(テレビ、ラジオ、携帯電話、STB....)なども含めた多様な世界になりま
僕の書いたハードカバー本 「クラウド」が2009年2月23日に発売になります。 前回(第二世代B2B)から8年ぶりの単行本です。 そもそもこの本を書こうと思ったのは、グーグルの検索技術に関する賛美本が世にあふれていたからです。そういったたぐいの本を見るたびに──それはグーグルの姿の片面でしかない──と感じ、そこから....「検索ビジネスに触れないグーグルの本を書いてみよう」という考えにとりつかれました。それはクラウド・ビジネスの解説です。 この本はグーグルの幹部に正面からインタビューはしていません。もし正式なインタビュー(たとえば「御社のクラウド戦略を教えてください」と言った質問)をすれば、上場企業ですから建前の回答が帰ってきます。それでも聞いた話は書かなければなりません。そんな建前の話をこの本には入れたくありませんでした。 ですからグーグルの周辺を歩き回り、外堀を埋めるようにして取材しま
今日はDCIA(Distributed Computing Industry Association)主催の「P2P Media Summit」会議に顔を出してきました。 米国ではP2Pの利用が広がっていますが、それでも「まだまだ主流技術」にはありません。そこでDCIAが、P2Pの様々な技術を紹介する会議を開いたという感じです。 残念なことに、話題のコムキャスト社は基調講演をキャンセルしました。金曜日にFCC(連邦通信委員会)がコムキャスト社のP2Pアプリケーションの制限(ネットワーク・シェーピング)を不当慣行とする決定を下した直後だけに「キャンセルはしかたない」のですが、やっぱり話をききたかった。 興味深いのは、P2Pのコンシューマ市場離れ。 企業ネットワーク内やISPネットワーク内での活用事例が色々紹介されました。もちろん、CDNでもP2Pは重要な技術になってます。ライセンスや著作権保
米通信業界2位のベライゾン(Verizon Communications、VZC)社が、来週、固定電話なしの割引プランを発表するそうだ。 AP通信が米東部時間13日に伝えた。 米国では、固定電話、テレビ、インターネットを組み合わせたトリプル・プレー戦争が続いてきた。その一方で、従来のアナログ固定電話をやめて、携帯だけにする世帯が増えてきた。こうした現実を受け入れ、Flex Double Playと言う割引プランをVZC社は出す。これは携帯電話とDSLあるいはFiOS TV(VZC社の光CATVサービス)を組み合わせた割引で、固定電話ははいっていない。 このパッケージは、現実を受け入れると言う意味合いもあるだろうが「固定電話は、そろそろ引退させよう」との意図も感じられる。電話会社にとって「高いメンテナンス費用が掛かる固定電話よりも、より平均利用額が多い携帯電話に誘導した方が、相対的にはコスト
昨年末にVerizon Wireless社(米携帯業界2位)が、ネットワークのオープン化を宣言したことは、記憶に新しい。その余波が徐々に広がっている。 先頃終わった700MHz無線免許競売(アナログTV跡地利用)では、Verizon Wireless社とGoogle社が暗黙の連友関係で、AT&Tワイヤレスの免許応札額をつり上げ、同社に打撃をあたえた。次は、Verizon社が後押しするG-Phone(Google社のオープン携帯OSを乗せた端末)の発売を待つばかりだ。G-Phoneでは、GoogleよりもVerizonの方が熱心に宣伝しているのが興味深い。もちろん、G-Phoneでは自由にアプリケーションを開発して乗せることができる。Verizon/Google陣営では、開発したアプリは、自由にネットで販売できるフル・オープン戦略をとっている。 一方、AT&T/Apple陣営も対抗処置に奔走
今日の米国メディアは“M&A(買収・合併)マンデー”で大騒ぎ。もちろん、話題の主は ● オラクルによるシーベル買収 ● イーベイによるスカイプ買収 の2大ニュースだ。 ちょっと、僕の感想をまとめてみよう。 【オラクルのシーベル買収】 オラクルがシーベルを狙っているのは、以前から知れ渡っていた。お安く買うのを得意とするオラクルを嫌って、シーベルは一度買収話をご破算にしている。しかし、シーベルは業績を回復できず、結局、今回の買収合意となった。 同買収の注目点は大きく2つある。 ひとつは、オラクルとIBMの競争関係に緊張感が高まってきた。IBMはミドルウェアのキングとして、企業システム市場で優位な立場を築いている。ピープルソフトやシーベルを傘下に入れたオラクルは、ミドルウェア市場で競争力をつけている。 ただ、いまのところIBMの買収戦略はオラクルを上回っている。過去、4年ほどでIBMが買収した企
7月下旬、共和党のジョン・エンサイン(John Ensign)上院議員によって、通信法の改訂案が提出された。同法案の正式な名称はBroadband Investment and Consumer Choice ACT(S1504、BICCA)。米国では、この法案で通信業界や放送業界が大騒ぎになっている。放送と通信の市場融合を目指す内容で、ぼくは高く評価している。 72ページの法案は、96年改定通信法が時代遅れになった部分を修正する目的だが、通信法の知識がないと、この英語はなかなか難しい。そこで、注目点を簡単に箇条書きにしてみたい。 なお、やさしい解説を希望する方は、こちら。 ***改訂法案の注目点*** <ビデオ・フランチャイズ免許> 1)ビデオ・フランチャイズ免許を撤廃 2)どのような設備で放送事業を行っても良い 3)ビデオ配信設備の借用も認める 4)フランチャイズ費をやめビデオ・サービ
日本でも、米国でもいよいよ光ファイバー網を使った放送サービスが見えている。奇妙なことに、光ファイバー放送を巡って日本でも、米国でも制度のねじれが問題になっている。つまり、日本では「放送法・役務利用放送法」と「著作権法」が放送の解釈を巡ってねじれ現象を起こしているが、米国でも同じ様な事が起こっている。 まず米国だが、電話業界最大手のベライゾン・コミュニケーションズが、今年の末をめどに光網を使った放送サービスを準備している。同社の方式はCATVと同じように数百チャンネル分の番組を一度に家庭まで送り込み、チューナー(セット・トップ・ボックス)で必要な番組を選ぶ方式だ。これを光ケーブル・テレビと呼ぶが、この場合はCATVと同じようにケーブル・フランチャイズ免許という放送事業許可を地方自治体から得なければならない。 日本の法制度に照らしても、ベライゾンのサービスは「放送」事業にあたり複製権処理や隣接
米国のインターネット、通信業界を専門とするジャーナリスト。サンフランシスコ郊外在住。早稲田大学非常勤講師、早大IT戦略研究所客員研究員、国際大学グローコム・フェロー。米国通信インサイト(日本経済新聞社)、ネット時評(日経産業新聞)、映像新聞、オープン・エンタープライズ・マガジン(ソキウス社)などで連載を持つ。
通信業界を歩いていると、スカイプについてよく訊かれる。また、色々な雑誌やメーリングリストで、スカイプを絶賛する意見によく出会う。私の周りにも、スカイプの愛用者がたくさんいる。 しかし、スカイプを「どう評価するか?」はむずかしい。通信業界を知っているほど、スカイプはいろいろな事を考えさせてくれるからだ。 とはいえ、ここではスカイプの欠点から考察してみよう。スカイプにとって最大の欠点は、電話制度に合致していない事だろう。これは、いまVoIP電話が米国で直面している課題と比較すればよく分かる。その課題とは、緊急電話と公益料金負担だ。 ◇緊急電話の重責 警察や消防などへの緊急通報は、電話にとってなくてはならない機能だ。もし、警察に掛けたとき、ネットワークが混雑していてつながりにくかったり、違うところにつながったりしたら、ユーザーの生死に関わる大問題となる。実際、テキサス州の検察局は、ボネージという
インターネットを図で表すとき、よく雲(クラウド)を使う。これはコンピュータ業界の流儀だと言うことをご存知だろうか。先日、ラスベガスのネットワーク関連会議に出席していたら、ヒューレット・パッカード社のフェローから、この逸話が飛び出してきた。 では、テレコム業界の人はインターネットをどのようにあらわすのだろう。 テレコム流では、インターネットをパイプあるいはパイプラインにたとえる。この表現の違いは、両業界のインターネットに対する考え方を如実に示している。 コンピュータ業界にとって、通信業界は異質な世界だ。 察するところ、ベスト・エフォートと称して、どこのルータを通るか分からないが、パケットはちゃんと相手に届くと言うのが、まるで雲の中に信号が入って急に雲の外に出てくるように感じたのだろう。 ところが、通信屋にとって、インターネットは巨大なパイプラインにほかならない。色々なデータが色々なパイプから
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