サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
2024年ランキング
blog.livedoor.jp/enjoy_math
突然のご報告になりますが、今月中旬に結婚式を挙げました。 家庭を持つにあたって、色々と思うところがあり、今月いっぱいで数学の研究を辞めることにもなりました。4月からは、外資系戦略コンサルティング会社にて、経営コンサルタントとして勤務することが内定しています。 このような決断に至った動機などはまた記事末尾に述べさせていただきますが、差し当たって読者の皆さまに関係のあることとして、今後は記事の更新頻度が今よりも更に低くなることと思います。 元々更新頻度が高くない当ブログですが、せっかく定期的に訪れてくださる方々に新たな情報をお伝えできない回数が更に増えてしまいそうなので、改めてこうしてお伝えさせていただいています。ただ、すっかり私の楽しみの一つになったこのブログを閉鎖することは、現時点では考えていません。非常に中途半端な状態ですが、以前からご覧になってくださっている方は、今後はふと思い出した時
先日、twitterで以下のようなツイートを目にしました。 じいさん「肉まんください」 女店員「おいくつですか?」 じいさん「いくつに見えますか?」 女店員「・・いくつでしょうかね・・?」 じいさん「もう80なんですよ」 女店員「肉まん80個で7392円になります」 じいさん「いや・・そうじゃなくて」 女店員「7392円になります」 じいさん「・・・」 間の抜けたやり取りが面白いということでリツイートされてきたものです。 これに対して私の友人が「同じもの80個の値段がどうして7392円という金額になるのか」と疑問を呈していました。 なるほど数的感覚に優れた疑問だと思います。友人が言いたいことをもう少し詳しく言い直すと、「単価x円のものを80個買ったならば総額80x円になるはずだから、請求される金額は80で割り切れるはずである。ところが7392円は10で割り切れないことがパッと見で明らかで、
テレビのバラエティ番組で「この挑戦に成功したら賞金●万円!」というコーナーをよく目にしますが、以前見た番組で「AとBのどちらに挑戦するか、選ばせてあげましょう。あなたが選んだ挑戦に成功したら、賞金を差し上げます」というコーナーがありました。選択肢は以下の二つです。 A:2個のうち1個がワサビ寿司。ワサビ寿司を避けて普通の寿司を食べることができればチャレンジ成功。 B:10個のうち1個がワサビ寿司。ワサビ寿司を避けて普通の寿司を食べることができたら、残った寿司は下げられ、また新たに10個の寿司が運ばれてくる。そのうち1個がワサビ寿司なので、再び避けて食べる。これを10回連続成功させれば、チャレンジ成功。 選ぶのであれば当然、成功確率が高い方を選びたいわけで、選択の段階から勝負は始まっているわけです。あなたならどちらに挑戦しますか? これは多少数学に興味のある方であれば、どちらを選択すべきか、
当ブログの記事では、基本的には何かに水を差すような内容や批判的な事柄は極力書かないようにしているのですが、ここのところ「さすがにちょっと目に余るなぁ」と感じ続けていることがあるのでご紹介したいと思います。 まずは以下をご覧ください。 --------------------------------------------------------------------------------- 「2011年はとても不思議な年で、自分の生まれ年(西暦)の下二桁と、今年なる年齢を足すと、どの人も必ず『111』になる」 --------------------------------------------------------------------------------- 例えば1985年生まれの人は今年で26歳になるので、西暦の下二桁である85と自分の年齢である26を足すと 85+26
2011年も折り返し地点を過ぎましたね。 数学好きの中には、年が変わると、その年が素数かどうか確認したくなる、という方が少なからずいらっしゃると思います。 私もそのうちの一人で、2011年が素数年であること、また、前回は2003年で次回が2017年であることを半年前に確かめた記憶があります。 最近になって、2011年は更に「連続した素数の和で表すことができる、素数年」であることを知りました。Twitterをはじめ、ウェブでは既に知れ渡っている事実のようですね。具体的に書き下すと 2011=157+163+167+173+179+181+191+193+197+199+211 とのことです。 言われてみれば確かめることは難しくありませんが、最初に発見した人はすごいと思います。実に素数的な年ということで、「"素"敵(ステキ)な年」であるという言い方にもセンスを感じます。 「連続した素数の和で表
久しぶりに受験数学の話題です。 当ブログではたびたび、「どうやったら数学の問題を早く解けるようになりますか?」というご質問をいただきます。 このご質問に関して、私はある程度まとまった考えをもっていますが、それを述べるのは記事の最後に回すことにして、まずは例題を通して早解きの流れをご紹介したいと思います。 それなりの難易度があると思われる問題で、慣れれば暗算でも答えを出すことが可能なものをweb上で探していたところ、良い問題が見つかりました。以下の問題です。 これはテレビ番組「たけしのコマ大数学科」で紹介された問題で、北野武さんが明治大学を受験された際に出た問題みたいです。 私の憶測ですが、本問は恐らく15分程度で解くことを仮定して作られた問題なのではないかと思います(大問一つを15分未満で解かせる入試問題はなかなかありませんし、かと言って20分かけるほどボリュームのある問題だとも思わないた
今日はカード番号に隠されている秘密についてお話します。 皆さん財布を開けば、運転免許証、学生証、銀行のカード、クレジットカード、お店の会員カードやポイントカード等、様々なカードが入っていることと思います。 カードと言えば、身分証明になったり、それ一つで支払ができたり、時にはお店側が客層を把握するために使用されたりと何かと便利ですが、個人情報が入っているものだけにしっかりした情報セキュリティ対策が必要です。 「情報セキュリティ」と言えば、暗号とかコンピュータを何となく思い浮かべたり、脅威として「不正侵入」や「クラッカー」等の言葉を想起される方もいらっしゃると思いますが、情報社会にとって最も大きな脅威となっているのはヒューマンエラーだということをご存知でしょうか? 日本ネットワークセキュリティ協会の調べによると2010年上半期の個人情報漏洩事件のうち実に8割以上の原因が「誤操作・管理ミス・紛失
今日3月3日は、ドイツの数学者、ゲオルグ・カントールの誕生日です。 カントールは19世紀に生まれ、「集合論」と呼ばれる、現代数学を記述する上で必要不可欠な分野を築き上げました。集合論のおかげで、それまでの数学の諸理論を厳密に体系立てて整理することができるようになったと共に、近現代の数学が発展するきっかけになったと言っても過言ではありません。 従って集合論は数学の「基礎の基礎」とも呼べる分野なので、多くの大学の数学科では初期の段階で学びます。前提知識なしで臨める分野なので、興味のある方は自習すると良いでしょう。記事の最後、追記部分に私が勉強した本を載せておきます。 この「集合論」を理解でき、それほど抵抗を感じないという方は、大学で学ぶ数学と愛称が良いでしょう。逆に高校までの数学が得意な方でも、「集合論を全く受け付けない」という方は、理学部の数学には苦労すると思います。将来数学を勉強しようと思
平成22年2月22日2時22分22秒を見逃してしまいました…。 それはそうと、国立大入試の前期日程がいよいよ明後日に迫りましたね! 毎日寒いですが、受験生の方は風邪などひかぬよう、体調管理に気をつけながら最後の追い込みがんばってください。 今からできることはそう多くないと思いますが、数学に関しては、既に身に付いている知識と意識の持ちようだけで少し点数を伸ばせるかもしれません。それは「検算をしっかりするように心がける」ことです。 「検算」は結構軽視されがちで、数学が得意な人でも(もしかしたら、得意な人ほど)しっかり身についている人は少ない気がします。 それは、学校などで「検算しなさい」とは教えられることがあっても、"そもそも「検算」とはどういうことなのか?"をしっかりと時間を割いて教えられることがない、ということが原因になっているのではないかと私は考えています。 そこで今回は、なぜ「検算」が
『ピタゴラスの定理』というのを、だいたいの方はご存知だと思います。三平方の定理とも呼ばれますが、 「直角三角形の斜辺を c、他の二辺を a、b とおくと、 が成り立つ」 というものですね。 上の式を満たす三数 (a,b,c) のうち、a,b,c 全て整数のものは特にピタゴラス数と呼ばれます。これもご存知の方が多いでしょう。 それでは、ピタゴラス数は無限に存在するのでしょうか? 言い換えれば、各辺の長さが整数の直角三角形は無限に存在するのでしょうか? これに関しては、即座に「YES」と答えることができます。 なぜなら、a,b,c が を満たしているとすると、任意の自然数 d に対して、da,db,dc は を満たしますから、(da,db,dc) はピタゴラス数になるからです。 しかしこれは図形的には、各辺の長さが a,b,c の三角形を相似比 d で拡大したものに過ぎず、明らかでつまらない答
大変ご無沙汰しております。 半年近く更新しなかったにもかかわらず当ブログに訪れてくださる方が一定数いらっしゃり、気づけばページビューが100万ヒットを超えていて、有難い限りです。 さて、更新していない間にも数学的に考えさせられる出来事がたくさんありました。今回は、前回更新時以降に報道された事柄で、私が数学的に興味深いなぁと思ったものを感想と共にご紹介していこうと思います。それぞれの事柄に対して皆さまはどう思われるか、ご意見を聞けたり議論できたりすれば幸いです^^ 【1】円周率5兆ケタを一個人がパソコンで計算 (参考記事) 円周率に関しては、以前『円周率とアカシックレコード』という記事で少しご紹介しました。2年前にこの記事を書いた時点では「東大の金田研究室と日立の共同研究で、小数点以下1兆桁計算されている!」というのが世界記録だったのですが、昨年8月に筑波大学の研究センターにより塗り替えられ
4月13日に、数学検定1級を受けてきました。 私は資格というものにそれほど興味がなく、殆ど持っていないのですが、私に指導を依頼される方に安心感を持っていただくためにも、せめて数検をとっておくべきかなと考えたのが主な受験理由です。ちょうど指導している生徒さんの一人が2級に挑戦するというので、同じ日に私は1級を受けてきました。 数検自体初受験で、問題もたまにこのブログで紹介するもの以外は見たことなかったので、どんな問題が出るのか楽しみにしていきましたが、知識的には高校数学+αで、受験と違い真正面からストレートに解いていけば解ける問題ばかりでした。 ということで、合格しました。 まだ正式な通知は来ていないのですが、今はネットで確認できるようになっていて、以下のような画面が出ます。 大昔に英検を受けた時はこういうサービスはなかった気がします。驚きました。ちなみに一次だけ合格だと「一次合格」、二次だ
数学の研究集会に参加すると、数学好きな人だらけの場所に身をおくことになるので、休憩時間の雑談などを通して面白い問題やパズルを仕入れられることがあります。 もちろん本業の研究に関する議論をしたり最新事情を取り入れるのが主目的ではあるのですが、空き時間やセッション終了後の交流・雑談も、私にとって研究集会に顔を出す楽しみの一つです。 今回ご紹介する問題も、そんな雑談の中で教えてもらった問題です。 【問題】―――――――――――――――――――――― テーブルの上にたくさんのコインが置かれており、 そのうち10枚だけが表、残りは全部裏が上に なっている状態であるということがわかっています。 目隠しをした状態で、表が上になっているコインの 枚数が同じような2つのグループに分けてください。 但し、触った感触で表裏の判断はつかないものとします。 ―――――――――――――――――――――――――― 注1
「デジタル画像」という言葉、今この画面をパソコンで観ているあなたなら、一度は耳にしたことがあるでしょう。 画像というのは本来、輝度が連続的に分布しているものですが、コンピュータで扱うには、それを離散的な画素の集まりに直し(サンプリング)、更に各画素の輝度を整数で表さねばなりません(量子化)。 もう少しわかりやすく言うと、デジカメで撮った写真などを拡大すると、 一色の点がいっぱい集まったものであることがわかりますよね。 それに対し、我々が日常で目にするものは、虫眼鏡で見たり、 どんなに拡大して見たりしても、このように見えることはありません。 この違いが、デジタル画像とアナログ画像の違いと言っていいでしょう。 さて、こうしてデジタル画像とアナログ画像を比較すると、 アナログの方が多くの情報量を持っていることがわかります。 細かくしてっても正確に見える方が望ましいですものね。 しかしながら、コン
今日は小ネタです。英語版の語呂合わせについて。 英語圏では、円周率「π」の値 3.1415926535... を、以下のような詩で覚えるということを教えてもらいました。 How I need a drink, alcoholic of course, after the heavy lectures involving quantum mechanics,... 「量子力学のキツい講義の後には酒でも飲みたいなぁ」くらいの意味になるかと思います。この詩からどうやって「π」を復元するかですが、実は各単語の文字数が「π」の各桁の数字に対応しています。 例えば最初の "How" は 3 つのアルファベットからなる単語なので「π」の最初の数字は 3 ということです。続く "I" はただ 1 つのアルファベットからなる単語なので 3 に続く数字は 1 とわかります。このようにして復元していくと、 π
今日は数学ではなく論理学の話題です。 当ブログを読んでくださり度々コメントもいただいているakanekoさんからメールで教えられた問題を紹介します。 これは割と有名な問題で、私も一度聞いたことがありました。 以下のようにして解決できます。 なぜこれで解決できるかというと… もし尋ねた相手が天使だとすると、正直に答えてくれますから「はい」と答えたら指さした道は天国への道、「いいえ」と答えたら地獄への道です。 一方で、尋ねた相手が悪魔だと仮定しましょう。 もし指さした方向が天国ならば、悪魔は『こちらは天国への道ですか?』という質問には「いいえ」で答えますから、上記の質問への答えはその逆、つまり「はい」になります。 もし指さした方向が地獄ならば、悪魔は『こちらは天国への道ですか?』という質問には「はい」で答えますから、上記の質問への答えはその逆、つまり「いいえ」になります。 従って、悪魔が「はい
フェルマーと言えばワイルズが解決したフェルマーの最終定理で有名ですが、それ以外にも様々な定理を残しています。 最終定理に代表されるように、フェルマーの残した定理は前提知識なしで理解可能なものが多く、またどの定理も、最終定理に負けず劣らず美しいものばかりです。 そんな定理の中からいくつか、紹介していこうと思います。 今回はフェルマーの最終定理の次に有名で、定理にその名前も付いている「フェルマーの小定理」を紹介します。 "合同式"という概念を使うと主張も証明もスッキリするのですが、今回はこの概念は敢えて使わず、証明も一般的なものとは少し趣向を変えて示してみようと思います。 高校一年生くらいの数学の知識があれば読めると思います。 【証明】 1p を p で割った余りが 1 になることは自明なので、n≧2 について示します。 n に関する数学的帰納法で証明します。 そのために、一つ補題を用意します
前回の記事で集合論について述べたので、カントールの対角線論法と並んで、集合論の最初に出てくる有名な話である「ラッセルのパラドクス」について話そうと思います。 ラッセルというのは20世紀に活躍した論理学者、バートランド・ラッセルの名前から来ています。「ラッセル=アインシュタイン宣言」で有名ですね。またイギリス元首相ジョン・ラッセルの孫にあたるらしいです。 さて、ラッセルのパラドクスのステートメントは簡潔で、 「集合全体の集まりを集合とみなすことはできない」 というものです。 …このまま話を進めると帰結のありがたみが分かりづらいので、ラッセルのパラドクスのよくある例え話として、図書目録の話で進めていきます。 ラッセルのパラドクスを図書目録で表現すると、 「現存する全ての図書について記載した図書目録は存在しない」 ということになります。 『実際そんなん作るの無理でしょ。』というのはナシです^^;
問題を厳密に書くと上のようになりますが、簡単に言うとつまり以下の値を求めてくださいということです。 最初に断っておくと、高校数学の範囲内では厳密な解答を書くことはできません。というか、高校までの数学では「無理数乗」というものの厳密な定義がされていないので、問題自体が超高校級であるとも言えます。 しかしながら、上の数列は実にキレイな値に収束しており、その値は高校生の方でも十分予想することが可能です。追記部分に解答を載せておくので、クイズ感覚で考えてみてください^^ なお、この問題は、数学講師のひとりごとで出されていた「無理数の無理数乗は無理数か?」という問題について色々考えてたら思いつきました。これ自体も面白い問題ですので、興味のある方は考えてみてください。こちらは高校生の方でも厳密に解答することが可能です。追記の最後に私の解答を載せておきます。 よろしければワンクリックお願いします^^↓
コンビネーションで見る四次元図形①の記事がまだ完結していませんが、タイムリーな話題に出会ったので先に紹介しようと思います。 週刊少年マガジンで連載されている賭博覇王伝 零という漫画をご存知でしょうか? 一見ギャンブルと思える試練に対し、論理的に必勝法を導き出して乗り越えていくという頭脳戦漫画です。推理小説とか推理ものの漫画、ドラマなどが好きな方は、気に入ると思います。 現在単行本が3巻まで出ています。私はこの単行本しか読んでないのですが、週刊少年マガジンを読んでいる方から、今週の話に関する質問をいただきました。以下です。 つまり、1.41421356の次に来る二桁を求めろということです。 与えられるのは紙と鉛筆のみ。計算機などは使えません。 物語では30分以内で答えが出せないと全員串刺しになる設定です。更に上記問題はある謎を解いた後で出てきた謎なので、正味の制限時間はせいぜい10分くらいだ
最近は受験シーズンだったので受験の話が多かったですが、2009年から就職する方たちにとっては、就活シーズンですよね。 私の周りでも、いよいよ就活が忙しくなってきたという人が少なくありません。 今日は就活中のある友人と話していた時に教わった話です。 履歴書などを封筒に入れて送る際に、三つ折りにして送らねばならない、という経験が誰にでもあったと思います。 一回で綺麗に三つ折りできれば良いのですが、なんとなく目算で折ったら封筒に入らなかったりしてやり直した結果ぐじゃぐじゃになった、という経験も、多くの方はあるのではないでしょうか。 そこで、失敗しない三つ折りの方法を紹介します。 まず、以下の図において、ABがBEに重なるように(つまりABEFが正方形になるように)斜めに折り曲げます。 そうすると、直線EFができます。この直線を覚えておいて、折った紙を元に戻しましょう。 次に、この直線EFに沿って
今月はじめ、円周率暗唱の世界記録保持者である原口證さんが自身の記録更新に挑戦し、失敗したというニュースが流れました。 円周率:暗唱11万けた…夜通しの挑戦失敗(毎日新聞) 今回失敗したとは言え、この原口さんは過去実に小数点以下10万桁を暗唱した記録があるそうです。 私は後輩が1000桁暗唱しているのを見てすごく驚いたのですが、10万桁というとその100倍…想像もつきません。何より世界記録というのがすごいですね。公式ホームページを見てみると、記憶方法や円周率の話で取材や講演が来ているみたいです。 ところで、円周率の小数点以下の計算の世界記録も、日本の研究室が持っています。東大の金田研究室と日立の共同研究で、小数点以下1兆桁以上計算されています。 円周率に魅せられる理由は人それぞれだと思いますが、では、円周率の小数点以下をたくさん計算したり覚えておいたりすることには、何のメリットがあるのでしょ
最近、記事に対したくさんのコメントをいただけて、とても嬉しいです^^ 記事に関連する事柄や興味深い話題などを教えていただいて勉強したり、記事の不適切な点や疑問点を指摘していただいて記事を改善したり、励ましのメールを貰ったりと、どのコメントも皆、私自身の成長と、より良いブログ作り、そして次の記事を書く際の大きな原動力につながっています☆☆ありがとうございますm(_ _)m さて、今回はそのコメントを通して、私が昔の記事で「これどうなんでしょう?」と問題提起したことに対する明快な証明を教えていただいたので、紹介しようと思います。 一週間ほど前に、四色定理について紹介しました。 四色定理とは、『どんな地図でも、4色あれば、隣接する領域の色が異なるように塗り分けることができる。』というもので、近年コンピュータを使って証明された定理です。 ただし、「どんな地図でも」とありますが、これは我々が見ている
----------------------------------------------------------------------------- 規則は、行為の仕方を決定することはできない。 なぜなら、いかなる行為の仕方も、 その規則と一致させることが可能だからである。 ----------------------------------------------------------------------------- これは、オーストリアの哲学者、ウィトゲンシュタインの言葉です。ウィトゲンシュタインのパラドクスと呼ばれています。 …ちょっと言葉が難しいので、簡単に言い直すと、 ----------------------------------------------------------------------------- どういうデタラメなことをしても、 それが「規
あなたが中学校の数学の先生だったとしましょう。 生徒に『三角形の内角の和は何で180°なんですか?』と訊かれたら、あなたはわかりやすく答えてあげられるでしょうか? 即座にわかりやすい解説ができるなら、あなたは少しだけ数学通です。 ちなみに答えは、こんな感じ↓ すごくわかりにくい図ですが許してください(笑) 左の三角形ABCにおいて、点Aを通り辺BCと平行な線を引きます。また、辺ABを少しだけ伸ばしてあげます。すると平行線に対して同位角は等しいので赤い角の角度は同じです。また錯角は等しいので青い角の角度も同じです。今、角Aと赤い角と青い角を足すと直線、つまり180°になりますから、すなわち角Aと角Bと角Cの和は180°です。 これ、一度は必ず習うはずなんですが、そのうち「そんなものだ!」と思ってしまうため、きちんと証明できる人は決して多くありません。 ですから即座にこの証明を思いついて、質問
『数覚』という言葉をご存知でしょうか? 私がこの単語を初めて聞いたのは数学科のガイダンスの時です。最初にお話になった先生が「数学というのは細かい論理を積み上げていくだけの学問と思われがちですが、実は"数覚"とも言うべき数学的センスが最も要求されます。」という旨の話をされました。 当時「数学とはかっちりした論理の学問だ」と思っていた私は凄く驚いたのですが、最近になってやっと、"数覚"の重要性がわかってきたように思います。 先日、コメントでnishiさんに、この"数覚"について質問されたので、私の思うところを書いてみようと思います。…と言っても私はまだ数学を学ぶ一人の学生であって、数学とは何たるかについて語れるほど偉くはありませんから、あくまで一つの考え方として読んでいただければ幸いです。 まず、数学でしばしば目標とされることとして ?ある条件を持つ集合の元に共通の性質を見出すこと。 ?並んで
誕生日のパラドクスの記事で、「40人の人を集めれば、90%近い確率で、同じ誕生日の人の組が存在する」ということを紹介・証明しました。 この確率は、人数が増えれば増えるほど当然100%に近づき、366人集めれば必ず、つまり100%の確率で、同じ誕生日の人の組が存在します(但し、2月29日生まれは考えない)。 なぜならば一年は365日しかありませんから、365人が違う誕生日だったとしても、366人目は必ず誰かと同じ誕生日になるしかありません。以前紹介した鳩の巣原理の論理です。 それでは、コイントスで表を出すためには、最低何回のコイントスを行えば良いでしょうか? 続きを読む前に…人気ブログランキングもまたよろしくお願いします★ 何回試行を行っても、確実に表が出るとは限りません。 なぜならば、n回のコイントスを行ったとき、n回全て裏が出る確率は であり、この値はnが有限である限り、どれだけ大きくと
トラックバック一覧 1. フェルマー数 1 [数学講師のひとりごと] 2006年05月16日 23:03 先日紹介した今年の京都大学の前期題4問ですが、大翔さんの記事で既に紹介されていました。 大翔さんのブログは面白くてためになります。お薦めです。 さて、まだ√素数の話の途中ですが、今日はちょっと違う話をしたいと思います。 素数が無数にあることは、は.... コメント一覧 (27) 1. 保 2006年02月28日 12:05 私は高一です。アドバイスありがとうございました。1対1をやりたいとおもいます。あと東大の問題が解けた時とても自信が着きました。これからも頑張ります。 ところで京都大学の問題の解答の短さにあぜんでした。 2. 大翔 2006年02月28日 16:51 おお、やっぱ高1でしたか。良いペースですね^^ 普通問題文が短い場合は解答が長くなるものが多いのですが、この問題は例外
船に乗って右へ右へと進んでいくと、いつの間にか地図の左の方にいた、という経験は、ドラクエなどのRPGをしたことのある方なら一度は経験があると思います。同様に、上へ上へと進んでいくと、いつの間にか地図の下の方の大陸にたどり着いたりします。 シリーズによっては一定の方向に進み続けるといずれは海だけになって行き止まりになるものもありますが、たとえばドラクエⅤの世界では、上記のようなことが起こります。 我々が住むこの地球も、東へ東へと進み続けると西からもとの位置に戻ってこれますから、RPGの中の上記の設定はさほど驚くようなものではなく、上に進み続けて下から出てきても『あぁ地球もそうだもんな』と自然に受け止めるプレイヤーがほとんどだと思います。 しかしながら、ドラクエの世界と地球は、幾何学的には全く違う形をしています。 具体的には、ドラクエの世界は球体ではありえません。 以下の図を見てください。 こ
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『数学って面白い!? - livedoor Blog(ブログ)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く