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一定期間食物を摂らない断食は、古来より宗教行為として行われてきた。しかし、昨今では、断食のもたらす身体への影響が見直され始め、健康法や疾患予防法としての断食に注目が集まっている。断食を行うと、体の中ではどのような変化が起こるのだろうか。 細胞の老化を遅らせて寿命を延ばす 最近の研究から、断食は老化を遅らせ、さまざまな疾患を予防しうることが明らかになってきている。私たちの体は約60兆個の細胞が集まってできているが、それらの細胞は日々老化している。老化の原因としては、老化を引き起こす遺伝子がはたらく、細胞内のタンパク質やDNAが酸化によるダメージを受ける、不要なタンパク質が蓄積するなどが挙げられる。断食は、細胞を老化に導くこれらの原因を取り除く働きがあることがわかってきたのだ。 人間以外の生き物では、断食によって老化を遅らせた結果、寿命が延びた例もいくつか確認されている。たとえば、遺伝の実験で
ボタンひとつで好きな料理を作りたてで提供してくれるロボット。生体データを読み取ってその時の体にふさわしいレシピを提案してくれるデバイス。SFが描く未来の食生活は、今よりはるかに発展しているかもしれない。 しかし、現実には、今から30年もすれば、人口増加や環境資源不足によって、食料生産は限界を迎えるといわれている。現在の豊かな食生活は、決して当たり前のものではないのだ。 おいしいものを好きなだけ食べられる生活を続けるには、食料生産のあり方を今から変えていく必要がある。新しい食料生産の手段のひとつが、「細胞農業」だ。 「生命の最小単位」から食料をつくる細胞農業 農業が始まって以来、野菜を収穫するためには種から野菜を育て、肉を得るためには牛や豚を育てることで食料を得てきた。つまり、植物や動物の持つ"子孫を残す力"を利用して、食べ物となる個体を増やしてきたのだ。 しかし、植物や動物を育てるのにはさ
私たちの健康状態や体質は、遺伝子や生活習慣だけでなく、腸内にすんでいる細菌によっても変化する。 腸内細菌には血液型のようなタイプがあるほか、それぞれの人が持っている腸内細菌の種類はことなる。健康によいはたらきをする腸内細菌を増やすためには、自分の腸内細菌のエサとなる成分を、食事からとるのがよい。 この記事では、腸内細菌検査サービスを提供する、株式会社サイキンソー(https://cykinso.co.jp/)(以下、サイキンソー)の方にお伺いした内容をもとに、腸内細菌を育てるのに効果的な食べ物について紹介する。 健康に役立つ4種の腸内細菌 私たちの体の中には、多くの種類の腸内細菌がすんでいるが、その中でも「ビフィズス菌」「乳酸産生菌」「酪酸産生菌」「エクオール産生菌」の4種類の菌は、健康に効果的なはたらきをするとして期待されている。サイキンソーによれば、それぞれの細菌のはたらきは以下のとお
食材や調理のプロセスを分子レベルで捉え、新たな美味しさを追求する「分子調理」。分子調理は「科学を使った調理である」と漠然とわかるものの、実際はどんなことを行っているのだろうか。分子調理で使われている代表的なテクニックを紹介する。 ◎瞬間凍結 (写真:http://www.molecularrecipes.com/より) 白い煙がモワモワと立ち上がるような派手な見た目で有名なのが、「液体窒素」による瞬間凍結だ。窒素は、私たちが普段吸い込んでいる空気の8割を構成しているように、常温では気体である。しかし、マイナス196℃よりも低温になると液体になる。この液体窒素の中に食材を入れると、食材を一瞬にして凍らせることができるのだ。 冷凍庫などで食材を凍らせる場合は、時間がかかるかつ、氷の結晶が大きくなって細胞が破壊されたりすることで、食品の品質が変化する。一方、瞬間凍結では、氷の結晶が大きくなるヒマ
スペインの研究チームが、グルテンを約85%カットした小麦の開発に成功した。この小麦を使えば、体質やダイエットが理由でグルテンを食べられない人でも、パンやパスタを満足に楽しめるようになるかもしれない。研究成果は、2017年9月に 『Plant Biotechnology Journal』にて発表された。 グルテンフリーを望む人が増えている パンの弾力やパスタのもちもちとした食感に欠かせないのが、小麦粉に含まれる「グルテン」というタンパク質だ。パンやパスタ麺作りの過程で小麦粉をこねると、小麦粉の中の「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のタンパク質が結びついて、グルテンになる。 グルテンは多くの身近な食べ物に含まれているが、近年では、グルテンの摂取を控えたい人たちが増えてきている。 たとえば、「セアリック病」と呼ばれる、免疫系が自分の細胞を攻撃してしまう病気は、グリアジンがきっかけで発症す
ドイツの研究者が、「持ち運べる牛乳カプセル」を開発した。糖の結晶で作られたカプセルは、温かい飲み物に入れると溶ける。ミルクティやカフェオレを外でも楽しめそうだ。研究成果は、2017年8月に 『Chemical Engineering & Technology』誌にて発表された。 次世代のコーヒーフレッシュ コーヒーや紅茶にミルクを入れたいときは、ポーションタイプのコーヒーフレッシュを入れるのが定番であろう。しかし、コーヒーフレッシュは主に植物油脂からできており、本物の牛乳ではない。衛生的な問題から、フレッシュな牛乳を持ち運ぶのは難しく、外で気軽に本物の牛乳入りのカフェオレやミルクティを作るのは難しかった。 そんな野外ミルク難民に朗報である。ドイツのマルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクの研究者らが、"持ち運び可能なミルクカプセル"を開発した。 このカプセルは、「スクロース」や「エリス
コーヒーに含まれるカフェインは、朝の眠気覚ましには有効だが、体質や、コーヒーを飲む時間帯によっては、夜眠れなくなってしまうことがある。そのような問題に対し、コーヒーの味を楽しむことができつつも、カフェインの影響を考えなくて良い「デカフェ」タイプのコーヒーがある。最近は日本でもデカフェを扱う店が増えてきており、カフェインに弱い人には喜ばしい傾向なのではないだろうか。 ところで、このデカフェのコーヒー、一体どのように作られているだろうか。本当にカフェインが取り除かれているのか、一夜の睡眠がかかっている人には大いに気になるところだ。そこで、この記事では、デカフェコーヒーがどのように作られているかを解説してみたい。 現在のデカフェ技術 まず前提として、デカフェのコーヒーは、コーヒーを淹れる時にカフェインを抜いているのではない。カフェイン成分が取り除かれたコーヒー豆を使って、コーヒーを淹れているので
2017 .08 .16 レシピは科学で決める。理系の”担々麺伝道師”が、最高の汁なし担々麺をつくるまで。 秘伝のスープ、秘伝のタレ。これまでの麺類は、職人の直感的な技術と感性が、その味の源泉であったことだろう。そんな職人文化が根強い麺業界に、科学のアプローチで参入する店が現れた。汁なし担々麺専門店「タンタンタイガー」だ。店主の東山広樹さんは、科学的な観点から食材を選別し、最良のレシピを作り出すために幾度もの定量的な実験を重ねることで、独自の汁なし担々麺を開発した。 最高の汁なし担々麺を目指して、0.01g単位でこだわりながら研究を行った東山さんは、自身で調理科学ブログ「Cooking Maniac」( http://cookingmaniac.net/ )も運営されており、これまでにも様々な食について科学的考察・実験をされてきた。担々麺を科学するとは、一体どのような営みなのだろうか。その
気温の高い夏のアイスは、少しでも油断していると、すぐにポタポタと溶け始めてしまう。あなたにも、360度満遍ない位置からスプーンですくったり、溶け始めた部分をなめて無かったことにしたり、様々な工夫を凝らしてなんとか溶けるのを阻止しながらアイスを食べた経験があるだろう。 ところが、近年、そうした格闘を不要とする「溶けないアイス」が、国内外で姿を見せはじめたようだ。溶けないアイスとはどのように作られているのか、その科学的な原理を考えながら解説した。 アイスが溶けるとはどういうことか 「溶けないアイス」を知る前に、まずはアイスが溶けるとはどのような現象なのかを理解しておこう。 アイスは主に3つの要素で成り立っている。気泡、乳脂肪、氷の結晶だ。気泡の周りに、凝集した乳脂肪がくっついたものと、氷の結晶が、牛乳のタンパク質や砂糖が溶けた液体中に分散している状態になっていると考えられている。こうした構造が
環境破壊が進み、食糧難を迎え、人類が宇宙への移住を余儀なくされた時、私たちの食生活はどうなるのだろうか。現在の宇宙食はバリエーションが豊富になってきているとはいえ、やはり美味しさの面では通常の食事に劣ってしまう。私たちは決して忘れることができないだろう。肉の旨味、噛みごたえ、ジューシーさを。 こうした未来は、ずっと遠くの話に聞こえるかもしれない。しかし、確実に近づいている未来の宇宙移住を見据えて、すでに対策を進めている研究者たちがいる。SFの世界観をも現実にしうる、最先端の肉の生産技術に迫ってみよう。 肉はテーブルの上で作り出せる? 私たちが肉を食べるまでには、牛や豚、ニワトリなどの家畜を育て、屠殺し、食用部分を切断して加工する過程が存在する。これが残酷云々といった議論は別のメディアに譲るが、飼育に際する穀物の消費は世界の食糧不足に繋がることが指摘されており、肉食を控えていくべきだという主
2017 .04 .07 一平ちゃんの逆バージョン!「焼きそば味のショートケーキ」作りに挑戦してみた結果・・・ こんにちは。OPENLAB Review編集長の大嶋です。 普段このサイトでは、お菓子や食に関する科学・テクノロジーの話題を中心に、比較的真面目なテイストで記事を執筆しています。しかし、人間とは反動形成する生き物。真面目に書けば書くほど、”たまにはネタに走ってみたい欲求”がじわじわと醸成されていくのです。そして臨界点を迎えたある日、気づけばこのようなツイートを送信していました。 「このサイトはオープンしてまだ3ヶ月。きっと50に至らぬままそっ閉じ案件だろう…。」そう甘く見積もっていたのもつかの間、なんと一平ちゃん公式アカウント様(@ippei_yomise)に拾っていただき、50RTの2倍以上のRTを頂くに至りました。 これはもう、後に引けません!私は内心冷や汗を垂らしながらポー
SNSにおけるお菓子写真の投稿は、無条件でハッピー感を醸し出してくる。さらには撮り方がちょっとでも上手いと、それは途端にリア充感やパリピ感なるものに昇華し、非リア非パリピヲタ寄りな我々の自動思考は、”相対性敗北感”なる幻覚を生じさせる。 このように、お菓子の「キラキラ感」は実に罪深い。それでも、このキラキラ感は、感性レベルのメタフォリカルなオノマトペに過ぎなかった。しかしである。お菓子そのものが、本当に”光って”しまったらどうだろうか。 「光るお菓子」の誕生は、もう目の前に迫っているようだ。 世界初の「光る寒天」が作られた 群馬大学理工学部の奥寛雅准教授の研究室で、それは開発された。その名も、「食べられる再帰性反射材」である。サイキセイハンシャザイという言葉に慣れ親しんでいる人はほとんどいないであろうが、きっと誰もが目にしたことがある。 (写真:http://www.t-kobisha.c
牛乳の進化に欠かせない、新しい酪農をつくるテクノロジー 人々は食品に、健康をサポートする「機能性」を求めるようになった。身近な食品である牛乳もまた、機能性を高められる食品として期待されている。牛乳の進化を支える科学とテクノロジーを紹介。
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