フィクションでありながら、社会問題を真正面から据えてしかもエンターテインメントに仕上がっているという点で、「それでもボクはやってない」以来の衝撃を受けました。どうやら視聴率でもほぼ20%で先週のドラマ部門では堂々たる1位だったみたいで、この番組を見た人の心に何かが残れば(この作品を見れば、偽装請負も、派遣村ももう忘却の彼方にはいきますまい) ただ、この番組を見たあと疲れていたこともあって、心底沈みきったけどね(翌日再度観直してみたけれど衝撃の度合いは変わらず)。セーフティーネットという点で言えば、会社という糸が切れた瞬間に、あっという間に奈落に堕ちていくリアリティが圧巻の一言に尽きます。彼女が別れ際に吐いた一言を、再度名義貸し業者に言われるさまなど台詞の一つ一つが計算されています。 刑務所が最後の福祉の砦と言われて久しい中、体感治安悪化の過程で人員が増強された警察は、労働警察分野にも進出す