第2考古学とは、何か? それは日本の考古学で主流をなしている編年研究や文化史的考古学、 すなわち過去についての知識ではなく、 考古学という学問独自の思考方法を考える研究である。 吉澤 徹 2025「縄文時代集落における建築更新の分析法 -竪穴の連鎖的な改変行為について-」『考古学雑誌』第107巻 第2号:1-47. 著者から抜き刷りを送っていただいた。有難いことである。 「…遺物がもつ時間をどのように遺構のもつ時間に接近させるのかという課題を深化させることが必要である。このような議論は五十嵐彰によって深められている。五十嵐は遺構・遺物のもつ時間の性格を、それぞれの製作・廃棄時間と関連させて整理している(五十嵐2011など)。場とモノの相互の時間的関係をモデル化しており、時間軸を整理するための枠組みとして参考になる。」(18.) そして神奈川県上中丸や光明院南の事例を検討して、同じ床面直上の