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だれもがあの番組を見たという。だが、いったいだれがあの番組を本当に見たというのか。 長嶋有のエッセ... だれもがあの番組を見たという。だが、いったいだれがあの番組を本当に見たというのか。 長嶋有のエッセイ&エセー集『安全な妄想』に収められた「愛しのジャパネット」および「続・ジャパネット考」というふたつの文章は、ジャパネットたかたから何の利益も得ていない人間の記したものとして唯一、ジャパネットの社史に刻まれてしかるべきテクストであると思われる。 だれの人生にとっても素敵な何かではない、《むしろノイズに近い存在》であるあのテレビショッピングを、2008年には《ほぼ毎晩みていた》という長嶋有が描き出すのは、見ているつもりでまるで見ていなかった、あの番組の姿である。 《彼らはいつも「ぽん」と押す。デジカメのボタンも、ハードディスク内蔵テレビの録画ボタンも。「ご覧のように、ぽんと押しますと」という。怖い機器ではないことを擬音で示している。女性陣は色のことを「お色」という。》「愛しのジャパネット」p65
2011/10/17 リンク