2023年春アニメの最大の話題作で、スタートダッシュを決めた作品は『【推しの子】』で間違いないだろう。
ただ個人的には別視点的なところで〈【推しの子】「サインはB」をアイ役高橋李依が踊ってみた❣〉という動画に注目している。
実はこの〈【推しの子】「サインはB」をアイ役高橋李依が踊ってみた❣〉という動画だが、実は公式から二種類の動画がアップロードされているのだ。
先に公開された〈【推しの子】「サインはB」をアイ役高橋李依が踊ってみた❣〉をとりあえずノーマル版と呼ぼう。
このノーマル版が公開された翌日に、少し尺の短い縦型動画のショート版と呼べるもう一つの動画が公開されている。
先に公開されただけに、ノーマル版の方がいまのところ再生数が1.5倍以上の数だし、話題の作品の動画だけにネット上でも記事にもなっている。
しかし、スマートフォンの縦型特化のショート版の再生数が地味に伸びてきて、少しずつその差を縮めてきているのだ。
一通りネットの話題を一周し終えた後の、地道な再生数のこの伸びは、ノーマル版の再生数に追いつき、果ては追い越すのかまだ分からないが、比較的PC上などでの視聴が多いと思われるアニメ系のユーザーも縦型動画の需要が増えてきたと見るか、それとも縦型動画を特に苦にすることはなく、むしろ当たり前と思っている一般ユーザー層のアニメ視聴率が増えていると見るかの分析などは、専門家にお任せしたいところ。
ただ一般ユーザーにも人気が波及するような話題作なら、公式がアップロードする宣伝動画の中に積極的に縦型動画を織り交ぜていくことにメリットがあるのではないかと思われる。
そもそもショート版、縦型動画はTikTokやInstagramなどのSNSを中心に閲覧されていると思われる。
基本的に長尺ではないので通信量も少なく、1分以内もしくは1分程度の短い時間で観終えられて、SNSでシェアされて自分のフォロワーなどに閲覧され易い形式として、スマートフォンをメインで使う層などに大きく普及していると思う。
つまりより一般ユーザー層への作品の認知に寄与する可能性が高いのは、キャッチーで受けの良いショート版を用意することが、今後の鍵になるのではないだろうか。