高齢社会の到来で "心不全" の患者は増加しているにもかかわらず、<心不全を発症させる仕組み> の解明については、いまだ "道半ば" だと見られている。
◆ 参照 当誌過去の "心不全" 関連記事
(1) <心筋梗塞の発症後に心臓内で作られる特定のタンパク質が、心筋の細胞死を促すことで心不全を発症させる仕組みの一端を、大阪大のチームが解明し、7日付の米医学誌電子版に発表した。 このタンパク質の働きを弱めることで、心筋梗塞になったラットの心不全発症を抑えることにも成功......> ( "心不全"の仕組み一端解明!心臓内で作られる"特定タンパク質"が心筋に作用!(大阪大)/当誌 2015.12.09 )
(2) <岡山大大学院医歯薬学総合研究科の片野坂友紀助教、成瀬恵治教授(システム生理学)らのグループは、血圧の変化などに応じて心臓のポンプ機能を一定に保つ上で、心筋細胞にある特定のタンパク質が関わっていることを突き止め、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に29日発表した。片野坂助教は「心不全や心肥大が発症する仕組みの解明につながる可能性がある」としている......> ( 心不全/心肥大が発症する仕組み解明に繋がる可能性!心筋細胞のタンパク質"TRPV2"!/当誌 2014.05.31 )
今回注目する下記引用サイト記事 : 心不全発症、一端を解明 根本治療開発に期待/共同通信/2016.09.28 - 19:26 は、 <心臓のポンプ機能が低下して体に十分な血液を送り出せなくなる心不全は、老化したり、高血圧でストレスを受けたりした心筋細胞から過剰に分泌されるタンパク質が原因の一つであることを熊本大などの研究グループが解明した。英科学誌電子版に28日発表した。分泌は遺伝子治療で抑えられるとみており、3~5年以内の臨床試験開始を目指している> と報じている。
<......高齢社会の到来で心不全患者は世界的に増えているが、重度の患者は治療後の経過が悪い。グループの尾池雄一・熊本大大学院教授は「これまで投薬などの対症療法が主だったが、根本的な治療法の開発につながる」と期待している> とある。
心不全発症、一端を解明 根本治療開発に期待/共同通信/2016.09.28 - 19:26
心臓のポンプ機能が低下して体に十分な血液を送り出せなくなる心不全は、老化したり、高血圧でストレスを受けたりした心筋細胞から過剰に分泌されるタンパク質が原因の一つであることを熊本大などの研究グループが解明した。英科学誌電子版に28日発表した。分泌は遺伝子治療で抑えられるとみており、3~5年以内の臨床試験開始を目指している。
高齢社会の到来で心不全患者は世界的に増えているが、重度の患者は治療後の経過が悪い。グループの尾池雄一・熊本大大学院教授は「これまで投薬などの対症療法が主だったが、根本的な治療法の開発につながる」と期待している。
上記記事で解明した心不全発症原因の <タンパク質> に関しては、<分泌は遺伝子治療で抑えられる> と考えられており、ここから <これまで投薬などの対症療法が主だったが、根本的な治療法の開発につながる> とする点が注目される...... (2016.10.01)
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