前代未聞の事態になってきました。STAP細胞は事実なら科学史に残ると言われていましたけど、その成否が決まる前に今回の事件自体が裏科学史に名を刻む方が確実そうな状況です。
博士論文に関しては先に以下が判明していたというのを、うちでもやりました。
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小保方晴子の博士論文 20ページ以上ほぼコピペで、学者らに衝撃 ■
小保方晴子早大博士論文、参考文献までコピペしたせいで意味不明に 上記のうち、20ページコピペ(その後もう少し増加)は研究背景であり、盗用したとしても本論での意味は通ることもあります。しかし、参考文献のコピペはあり得ません。参考文献に他人のものを使えば、本文との整合性がとれなくなるに決まっています。
この時点で本文もかなりの確率でおかしいことが予想できましたが、案の定この後調べ始めたらしい画像が次々と盗用と判明していきます。上記と同じく11jigen(論文捏造&研究不正 @JuuichiJigen)さんがまとめていらっしゃいますけど、恐ろしいことになってきました。
小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑: 小保方晴子の博士論文の疑惑まとめ 2014年3月12日水曜日
http://stapcells.blogspot.jp/2014/02/blog-post_2064.html 現在判明している「疑惑」は、
現時点では以下のとおり。
1."Background"の1.1~1.5の20ページと数行がNIHのサイトのコピペ
2."Background"の1.5の第2段落は、別サイトからのコピペ
3.Figure 1もNIHからの盗用
4.Fig2は、幹細胞研究会のホームページに掲載の図を切り貼りして作製
5."References"があるのに、本文にReference番号が一つもない
6.第2,3,4,5章のReferencesも大半がコピペ
7.Figure 10のEctoderm (Hepatocyte)の実験画像は、コスモ・バイオ社のサイト画像の一部を切り取ったもの
8.Figure 10のMesoderm (Muscle)の実験画像は、ZenBioのサイトから盗用されたもの
9.Figure 20のマウスの画像は、Harlan Laboratories, Inc.のサイトから盗用されたもの
10.実際には存在しない国際特許を記載
11.博士論文審査報告書で、審査員Vacanti教授の肩書きを誤ってMD, PhDと記載(本来はMDのみ)
12.11の肩書きの間違いを2014年2月19日に訂正履歴なしでこっそり訂正(これは早稲田大学の問題)
13.Fig.8とFig.16の電気泳動画像に、上下反転などの改竄が複数ある
14.13の画像電気泳動は、小保方晴子博士の別論文でも同じものが使用されている
15.Fig.6のFの画像は、別論文の画像を上下反転させたもの
16.Fig.18の「spinalsphere由来のテラトーマ様の塊」の画像は、別論文で異なる説明で掲載
17.Fig17のspinal由来、muscle由来、lung由来の3画像は、別論文で異なる説明で掲載
これ以外にも、博士論文の問題というよりはネイチャー論文の問題ですが、
STAP細胞問題で最大級の捏造疑惑 小保方晴子博士論文と画像酷似で書いたドデカイ不正疑惑があります。
上は私が細かめに書いたので数が多くなっており、11jigenさんのまとめ方だと10個程度になります。まあ、それにしたって十分多いですし、Referencesのコピペ元を1個ずつ分けるとまだまだ増えます。本当あり得ませんわ。
ここまで不正疑惑が相次いだこと、特に重要な実験画像で盗用が見られたことにより、検証していた11jigenさんも今までより踏み込んだ発言をされていました。
論文捏造&研究不正 @JuuichiJigen
小保方晴子氏の博士論文のFig17のspinal由来、muscle由来、lung由来の3画像が、それぞれ、T&E誌論文のFig5では、myo由来(C)、pneumo由来(B)、spinal由来(A) として間違って使用されている http://stapcells.blogspot.com/2014/02/blog-post_2064.html …
先ほどの、博士論文のFig.18とFig.19と、T&E誌の論文のFig.6の画像における、キャプション間違い(画像説明文の間違い)なども含めて、小保方氏の論文における数え切れないほどの杜撰な点は、これらの実験画像が論文に記述通りの実験で得られたものではない可能性も示唆している。
4:56 - 2014年3月12日
https://twitter.com/JuuichiJigen/status/443717270943309824
この後は一部の不正画像に関して、「小保方氏は実験自体を行っておらずデータを捏造しています」といったさらにもう一歩踏み込んだツイートをしていらっしゃいます。状況からすると、その可能性は高いでしょうね。
ネット上の画像を自らの実験結果の画像と間違えるというのは、まず考えられません。しかも、一部には編集が加えられており、画像の取り違いだけでは説明できません。
また、検証用に引用された第3章の本文に関しても、厳しい感想が…。
論文捏造&研究不正 @JuuichiJigen
リファレンスもコピペされたものであり創作性がなく、その他の章とも記載形式が異なり、かつ本文には論文引用に関する情報が含まれておらず、どの文章がどの論文を引用・参照しているのか不明です。 このような不完全な博士論文を通した早稲田大学のシステムを批評するにおいても重要です。
論文捏造&研究不正 @JuuichiJigen
以上の理由により、"小保方晴子の博士論文の疑惑まとめ"のブログ記事にて、小保方晴子氏の博士論文の第3章を引用して、批評しています。 http://stapcells.blogspot.com/2014/02/blog-post_2064.html
cuttingedge @cuttingedgevvv
@JuuichiJigen みました。一言でいうとナメてる。論文の体を成してない。バカらしくなってresultsの部分で止めました。本文と図版の示すものの乖離が甚だしいので、何を言ってるかさっぱりわからない。学部生でもこんな論文か書かないよ。これ逐一解説する必要ありますかね?
10:10 - 2014年3月12日
https://twitter.com/cuttingedgevvv/status/443796062348640256
こりゃもう日本の科学史に残る汚点となることは確実じゃないですかね? さらに悪い場合、世界の科学史に残ることになる可能性もあります。
一般的な認知度はないので知らない方も多いでしょうが、日本の研究については、昨年のノバルティス社の臨床研究においての不正疑惑のせいで、海外からかなり疑いの目で見られていました。小保方晴子さんの問題はトドメの一発となったかもしれません。
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