廃材利用したかったんだけど・
薪ストーブの薪としては、庭の木を切った枝や幹を第一に使う積りでした。昨年まで何年もの間に切ってたまった枝や幹が、庭の塀の際に積み重なって、邪魔になっています。下の方は既に朽ちて堆肥化していますが、多くはまだ「木」のままで 、堆肥になるまでにはまだまだ年月がかかるでしょう。ストーブの薪として使えば、スペースの確保にもなり一石二鳥です。
勿論それだけでは、薪としては数日分でしょうから足りるはずもなく、他からも貰ってこようと何箇所か候補を考えていました。
大工さんに、床に貼ってあった、小さな合板のプレートをネームプレート用にとって置いて欲しい旨を伝えていたところ、大工さんは、土間を作ったときに切り出した土台の角材やネームプレート用の小さな合板の下に敷かれていたベニヤ板も取って置いてくれました。
↑切り出した土台の角材は薪として有効! ↓一方ベニア板は接着剤が有毒ガスを出す
角材は、薪として問題ありませんが、ベニヤ板を燃やすことには抵抗がありました。有毒ガスが出そうです。。。
その後、建築業者の方が廃材を処分するかどうか尋ねて来たので、逆に薪ストーブで使っていいものか尋ねたところ、ベニヤ板はよく燃えるので、いい焚き付けになる・・・とのことでした。有毒ガスについてはよくわからなかったようで、試しに・・ということで、使ってみることにしました。
その後、真冬に、焚き付け等に利用してみたら、有毒ガスも出ている感じでしたが、確かによく燃えるので、太い木材が燃えるまでの焚き付けの繋ぎとしても丁度良かったので、まずいか・・、と思いつつ麻薬のように使用していました。
大工さんは、家の土間工事が済んだ後も、他の工事先から、薪としての角材の切れ端を持って来て、軒下に置いてくれました。いい薪になりましたので、喜んでお礼を言ったら、その後も何度も軒下に置いてくれました。
↑大工さんは、こんな立派な角材も持って来て下さいました。(長さは40cm前後)
3回目くらいに、ペンキが塗った廃材が置いてありました。流石にこれはまずいだろうと思いましたが、折角好意で持って来てくれたのだし、私も廃材の利用はすべきだと考えていましたので、試しに1本使ってみました。よく燃えましたが、ペンキのところからは、真っ黒な有毒ガスが発生しました。
↑ペンキが塗ってある建築廃材:有毒ガスもたくさん出ます。
これは流石に使うのはまずいだろうと思いつつ・・試しに何本か使ってみましたら・・・Orz。。
ネットで調べたら、案の定、
「薪ストーブには、集成材やベニアなど接着剤を使った建具、防腐剤やペンキが塗られた廃材は使うべきではない。有毒ガスが発生するし、接着剤が煙突に付着してストーブへの負荷も増え、早く傷む」等とありました。
そこで、これ以上、合板やペンキの付着した廃材は頂かないことにしましたが、既に頂いている分はどうしたものかと考えました。
ここで、私の悪い癖で、どれだけ悪いガスが発生するか試してみよう・・・と、ベニヤ板とペンキや防腐剤を塗った廃材、きれいなカラー印刷の雑誌など、有毒ガスが発生しそうなものだけ集めて薪ストーブを焚いてみました。 明らかに有毒ガスと思える煙がモクモクと出てきました。薪を追加で焚べるべく、焚き口を開いたら、煙が沢山出てきて吸ってしまい、鼻にツーンと来ました。翌朝、起きた時に頭が痛かったので、コロナに感染したのかな?・・・と一瞬思いましたが、熱はありません。有毒ガスのせいでしょう。
そして、確認するために、懲りずにもう一度同じように、有毒ガスが出そうなものだけで、ストーブを焚いてみたら、やはり気分が悪くなりました。流石にまずいと思い、換気扇を回し続けましたが、換気扇のフィルターにも、いかにも人工物質のような黒いベタベタした煤が付着していました。ダイオキシンも発生したのやも知れません。ヤバいです。寿命も1年くらい縮んだかも知れません。何よりこんな煙を煙突から外に出してはダメでしょう。
即座に、ベニヤ板などの合板や、既に頂いたペンキの付いた廃材は、建築業者に引き取ってもらうことにしました。
これらの廃材は、個人の薪ストーブでは全く太刀打ちできない許容外の代物でしょう。・・と言うか、社会的にも個人の薪ストーブでは燃やしてはいけない物でしょう。外で野焼きや焚き火をする事よりも、個人宅の薪ストーブで、有毒ガスを発生するこのような物を焚くことの方がよっぽど社会の害悪でしょう。「ペンキ廃材[はいざい]を焚くのは犯罪[はんざい]レベル」でしょう。
高温処理のできる処分場で、サーマルリサイクルなりコジェネをするべきだと思いました。しかしそれでも何だかなあ・・と思います。そもそも、こんな有毒物質を発生させる建築廃材が出るものを、長い間法律で規制しないことも非常におかしい事だと思いました。
改めまして、どんな製品でも、最終処分の事を考慮して作るべきだ、と、身をもって体験しました。建築廃材の問題はかなり深刻だと思います。
自分は何かと自分の体を張って試すようなことが度々ありますが、今回のような塩素系ガスの吸引や、放射能の被曝実験のようなものは極力避けたいところです。(笑)
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