家を建てるということ
学生時代、散々お世話になった静岡県の友人の家に泊めていただき、その家でも大変お世話になりました。その友人宅は天井の極端に低い家で、彼の父は子育てにお金を使って、家には使わなかったと言っていました。そして、経済的に余裕が出てきたから、近々家を建て替える予定だと話しました。その友人の父曰く「一家の主人たるものは、人生で2回家を建てるものだ。」
・・・その言葉だけは、大きな違和感が残ったので、よく覚えています。・・と言うよりも、他の会話は殆ど忘れてしまいましたが、この言葉だけは何年経ってもずっと覚えておりました。泊めて頂いて、お世話にもなって、文句を言う積もりは毛頭ありませんでしたが、心の中で呟きました。「そんなことすべきで無い、百年住宅よりも遥かに無駄遣いである」日本は木材を大量に輸入して他の国の森林も破壊している現状なのに、一つの家庭の主が生涯で2軒も家を建てたら、日本中、木を切り倒しても足りないだろう・・・と。

私は既にこじんまりとした家を1度建てました。後から増築してもいいようにと、当時は取り敢えず必要最小限の家にした積もりです。大工さんたちは腕もいい感じでしたが、設計士というか取りまとめた人物が、素人でも考えられないようなどうしようもないミスばかりする無責任な人物でした。だから、建てた後に色々と、不満が残りました。そのうちまた増築して今度は不満がないように建ててみたい・・・と思いました。「人生で家を2度建てる」と友人の父が言ったのも、そう言う事もあるからなのだと、遅ればせながら分かった気がしました。しかし、それでも家を2回建てることは自分のポリシーに反します。あの時自分が持った違和感をしっかり胸に刻み、家はもう建てません。散財もしなくて済みます。主題には関係ないけれど、退職金まで使って家を建てて、老後破産するって本当におバカだと思います。

人口が減っている現在(好ましい事です。)日本で、これ以上宅地は造成せずに住宅地は広げるべきではありません。そんな土地があるのならば、そのままにして自然を維持するか農地にすべきです。新たな宅地造成は法律で禁止すべきだと考えています。新築家屋も出来るだけ建てずに、中古住宅をリフォームすべきでしょう。現在はリフォームの技術も色々発達しています。
以前も記事に書きました。
【新たな宅地造成は禁止にすべし!】2021/01/11
https://zassou322006.blog.fc2.com/?no=887
日本の木造家屋もしっかり建てて、丁寧に使えば、何百年も持つ筈です。日本にも数百年前に建てられた古民家も沢山あります。勿論、茅葺き屋根の葺き替えなど、家の手入れはしっかりしなければならず、大変でしょうけれど。
いわゆる「豪邸」を紹介するテレビ番組などでは、コメンテーターなどはみんな「素晴らしい、豪華だ」なんて言ってますし家の主も自慢だから取材させるのでしょう。私は「数人の家族で、材木などそんなに沢山の資材・資源を浪費する権利がお前らにあるのか?」と感じます。そんな豪邸を建てる連中を非国民とさえ思います(笑)。そんな番組をやっていたら直ちにチャンネルを変えるかテレビを消します。
家に限った事ではありませんが、資源の節約という意味で、ものは修繕して、長く使うべきでしょう。
改めまして、これからの生涯で私は新築の家を建てることはしないと誓います。その代わりリフォームはします。
この記事は、リフォームの記事を書く前口上として書きました。


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