買い換えは環境対策ではなく、経済対策
最近、エコ製品が世の中に溢れています。・・・それを最大のセールスポイントにしている製品も多々あります。・・・騙されないようにその見極めが大切ですが・・・しかし、現在使っている「環境にあまり優しくない製品」と言われている製品を廃棄してまで環境に「優しい製品を買うこと」が、本当に環境負荷が減ると鵜呑みにしてはいけません。
例えば、石油と電気のハイブリッドカー。ハイブリッドカーは作る時に同じランクの普通のガソリン車より、CO2だけではなく、他の有害物質も多く排出します。作るときの環境負荷はハイブリッドカーの方が大きいのです。だから製造コストも高いのです。
そして、買い替えて現在の車を廃車にするとスクラップが出ます。その環境負荷を考えずにメーカーは、ハイブリッド車への買い換えをエコだと言います。・現在使っている車が、非常に燃費が悪く、有毒ガスを撒き散らす車でもない限り、そのまま古い車を乗り続ける方がエコな場合が多いのです。「買い換えるのは勿体ない」の感覚は間違いでないのです。(でも、ハイブリッドカーを買う日本人のほとんどは、エコよりも、ガソリンが高くなったから、経済性で買うと車のセールスマンが言ってました・・・)
省エネのテレビも冷蔵庫もパソコンもみんな同様でしょう・・・今使っている製品を廃棄してまで新しい製品を買うほうが環境負荷が優しいなんて事は、滅多にありません。・・・・こう言うと、データを示して、何年使えば、エコになる・・・という方もいるでしょうが、その何年を待てば、もっと省エネの製品が出るのです。そこまで待って、更にその時点での最高のエコ製品が元を取る年月限界まで古い商品を使って・・・と言うことを繰り返していけば、結局古い製品を使い続ける方がエコになるのです・・・って詭弁でしょうか?(笑)・・・廃棄物の環境負荷はかなりシビアーです。
なるべく買い替えずに一つの製品を大切に使い、修理しても使えなくなった時点で、新たに買うのならエコ製品!ってところが妥当でしょう。
買い替えた方が環境に優しいと主張する事は、環境対策ではなく経済対策です。
余談ですが今度ノーベル平和賞を受賞することになったアル・ゴアも、
「現在使っている様々な製品をエコな製品に買い替えましょう!」
などと、平気でプロパガンダしています。何年も環境を研究しているとは思えないほど軽薄なエコロジスト(?)に感じます。
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