2019 フェイバリット・アルバム

2019年にリリースされた曲から、20曲。いちおう流れを意識して並べてみました。

 

以下はとくに好きなアルバムたち。でも、「上にあげた曲のアルバムも全部いいんだよー」と全部にコメントつけたい気持ち。順不同です。

Sean Henry『Jump From The High Dive』

Jump From The High Dive [Analog]

今年もたくさんのいいアルバムをリリースしていたDouble Double Whammyから。いわゆる「90年代」のにおいがあり、琴線に触れました。ほとんどの曲でSean Henry本人がすべての楽器を演奏しているようで、どのフレーズも丁寧に紡がれている気がします。どの曲も鳴らしたい音の理想が見えるし、付随するメロディもキャッチーで、いい曲ぞろい。なかでも「Rain, Rain」のさみしい感じがベストです。

 

DIIV『Deceiver』

Deceiver [12 inch Analog]

大好きDIIV。2010年代、憧れたバンドといえばBeach FossilsとDIIVで決まり。「Deafhevenとの対バンのなかで洗練されていった曲を中心とするアルバム」であり、「MBVのエンジニアによるプロデュース」と聞けばなるほどのダークさと重たさ。2曲目「Like Before You Were Born」は2019年のフェイバリット・シューゲイズでした。メロディは悲しくて、ギターがきれいで最高。この音楽が少なくともあと30分続いたっていい。「The Spark」のアウトロのギターフレーズも効いててよかった。聞こえてくる音は変わっても、このバンドは変わらずギターバンドなんだなと実感しました。髪がなくなり、眼鏡をかけたザカリー・コール・スミス、今年いちばん憧れたスタイルでした。戻ってきてくれて、新しい音楽が聞けてほんとうに嬉しいです! 

 

Swim Camp『Barlow Hill』

Barlow Hill

アルバムのほとんどの曲で鳴り続ける、枯れた木の枝みたいな、デッドなアコースティックギターの音が印象的です。歌から一歩遅れているようにも聞こえる、一音一音がどっしりともったりとした演奏には、じっと耳をそばだてたくなります。徒歩、もしくは鈍行電車でしかどこにも行けないけれど歩く……という情景が思い浮かびました。サッドコアのような雰囲気はありますが、歌はしっかり。大事なアルバムはだいたいこんな質感をしている気がします。カセットのリリースはDouble Double Whammyと並んで、好みの音楽に出会うと「またこのレーベル!」ってなりがちなZ Tapesから。

 

ミツメ『Ghosts』

Ghosts

シンプルな風貌をしているのに、どこを切っても聞きどころのある演奏。アルバムジャケットも潔くてかっこいい。視点の行き場がなにもないジャケットにも通じる、居心地の悪さも不思議。

 

柴田聡子『がんばれ!メロディー』

がんばれ!メロディー

「ラッキーカラー」の「ラッキーカラーは黄色とオレンジ」のところ、あのメロディーで歌うと、なんだか空元気みたいで、底抜けにあかるい気がするのに悲しくなってしまう! 「ラッキーカラー」の歌詞は、全行とりだしたいぐらい好きです。

 

Girlpool『What Chaos is Imaginary』

WHAT CHAOS IS IMAGINAR

めちゃくちゃいい曲とアルバム。ゆたかで広がりがあってすごい。

 

長谷川白紙『エアにに』

エアにに

音楽的なことは語れませんが、からだと頭とこころと機械と人間、切実さとまじめさと気持ちよさ、連続と切断・断続などなど、あらゆる矛盾も相反も、自然に全部ある気がして好きです! 

 

12月リリースで聞きこめてないですが、これも。

 

EPですが、Beachtapeはフルアルバムにめちゃくちゃ期待しています。2018年の曲もとてもよかったです。

 

旧作のなかでいちばん響いたのは、eastern youthの「矯正視力〇.六(シングルバージョン)」です。サビで轟音になるギターの音がほかでは聞けない。MVも最高。


矯正視力〇.六

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