Java EE and GlassFish Server Roadmap Updateについて
本日、The Aquariumで Java EE と GlassFishの今後のロードマップが発表されました。
この中で GlassFish は Java EE 5 より Java EE の参照実装として提供されており、今年の Java EE 7 のローンチ・イベントにおきましても GlassFish v4.0 を Java EE 7 の参照実装として提供した事を報告しています。また、次期 Java EE につきましても検討を始めた所です。GlassFish はこの Java EE の参照実装という位置づけにおいて今後も開発を進めてまいります。
一方で、GlassFish v4 以降の商用サポートを終了する発表もなされました。ここでご注意頂きたいのは、GlassFish という製品自身や OSS のプロジェクトがなくなるわけでは決してありません。
(※ また、GlassFish v3.1.x 系のサポートは Extended Support まで含めると 2019/03 まで継続提供されます。)
(補足:GlassFish v4.0 用は OSS 版のみが提供されており商用サポート製品 Oracle GlassFish Server は提供されていませんでした。)
GlassFish は今後も Java EE の参照実装 OSSプロダクトとして残りますし、定期的に 修正:必要に応じて バグ FIXなどのアップデートも提供予定です。実際 GlassFish v4.1を来年リリースする予定で動いております。
また、今後も Java EE の参照実装として提供されるのは GlassFish で、Java EE の最新機能をいち早くお試しいただけるのも GlassFish です。
商用サポートの観点で、GlassFishは今後商用サポートの提供は行われず、WebLogic 側で提供します。サポートの観点で、契約を結んでいただいたお客様に対して提供していた製品個別のお問い合わせや、パッチの提供は GlassFish v4.0 移行 以降 行いませんが、OSSとしてバグ登録パッチ提供等は今後もできます。
またテクニカルの面ではJava EE準拠アプリケーションの場合、WebLogicとGlassFishは配備記述子レベルで互換性を持たせるよう実装していますので、WebLogicへの移行は容易です。GlassFishで開発、テストを実施しWebLogicへ配備といった事も可能になります。
つまり、無償で利用可能な OSS Tomcat の代わりに OSS版 GlassFish を使用していた方には殆ど影響は無いと想定しますし、今後も Tomcat に対し Java EE の参照実装として優位点、機能的優位点は代わりません。
OSS版GlassFishを商用サポートがあるから、将来に備え無償でご利用されてきた方は、開発時、テスト時は GlassFishをご利用いただき、商用サポートが必要になった時点で WebLogic などをご検討いただければ誠に幸いです。
既存のお客様でライセンス契約を締結いただき、大規模に展開していただいているお客様におかれましては、弊社営業より個別にご訪問、ご説明をさせていただく事になるかと想定します。その際、ライセンス・マイグレーションなどもご説明させていただく事になるかと想定します。
最後に、少なくとも私は今後も、Java EE 関連のセミナーにおいて、デモの実行環境として、もしくはJava EE の機能説明に参照実装としての GlassFishを使用しますし、それを止めなさいとはオラクル本社から一切言われておりませんし、その位置づけは変わっておりません。Java EEの参照実装であり、OSS製品としての GlassFish は今後も啓蒙活動で使用してまいります。
Java EEの参照実装としての GlassFish を今後もどうぞ宜しくお願いします。