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結婚したくないという独身者の気持ち。晩婚化とマリッジブルーの原因。

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最近周りの人間から結婚に関する話題を耳にします。先日は行きつけの安酒場でカウンターに座っていたところ、隣の女性がプロポーズされてマリッジブルーになっていると言っていました。

アラサ―女子と仲良くなって話を聞いている内に、自分なりの明確な答えを導き出すことが出来たので、今回は晩婚化とマリッジブルーが起こる原因を考察します。

マリッジブルーになる理由はなんだ?

僕が勝手に解釈して端的に分類すると4つだけになります。その理由は以下のようなものです。

①自由な時間が無くなるのが嫌だ。

②積み上げてきた仕事の実績を無駄にしたくない。

③嫁ぐことで相手の家族と関係ができるのがめんどくさそう。

④この人でいいのかという葛藤。

というものです。ひとつづつ細かく見てみましょう。

①自由な時間が無くなるのが嫌だ。

この女性の気持ちを言い換えれば「好き勝手に生きていたい」ということだと思います。非常に分かりやすい理由ですね。

②積み上げてきた仕事の実績を無駄にしたくない。

嫁ぐためには会社を退職することになるようでした。これは男女共同参画社会が生んだ弊害かもしれません。女性のキャリアと結婚はトレードオフの関係にあります。1人でも生きていけるという強い女性にとって、キャリアを一度手放してまで結婚するべきなのかという疑問はいつまでも残りそうです。

③嫁ぐことで相手の家族と関係ができるのがめんどくさそう。

ステレオタイプの考えですが、女性は嫁ぐ場合に姑との関係が問題になりやすいですよね。それだけでなく行事ごとに家族へ挨拶に行ったり、将来は義理親の面倒まで見ることになります。このようなことを考え出すと「結婚めんどくせー」という気持ちも分かります。

④この人でいいのかという葛藤。

これまで色んな男と交際してきて、経験を積んだ方ならある程度のところで「落とし所」をわきまえていることでしょう。もちろん「今後のことを考えれば、今結婚・出産するのがベストだ。」という考えはあるものの、「完璧ではないこの男の一面を知っている以上、結婚しても大丈夫なのか?」というジレンマに陥るのですね。

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結局のところ

以上、これらの理由は言いかえれば「損を引き受けたくない」ということもできます。結婚して彼と「一緒に生活して幸せになる」「世間体が得られる」といった「得」がある一方で、上記に挙げた4つの損の方が大きいと感じてしまっている状態です。これがマリッジブルーになる大きな原因だと思われます。

独身者の結婚したくないという気持ち

晩婚化は、マリッジブルー同様に「損を引き受けたくない」という気持ちが引き起こした結果です。その深層心理には「好き勝手して生きたい」「損を引き受けたくない」という感情が独身者を支配しているのだと思われます。

一般的に、晩婚化はモノが豊かになり「独身でいることの楽しさが増えたこと」、独身で居続けることの「世間体に対する抵抗が低くなったこと」の結果だと言われています。これは日本の平均初婚年齢を見ると明らかです。平均初婚年齢は、日本の高度経済成長が終わった1974年頃から緩やかに上昇し続けていますね。

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大人の子ども化??

僕は、20代30代の独身者から「自分の気持ちこそ至上」という雰囲気を感じています。「自分の気持ちが一番!嫌なことは極力したくない」、そして自分の要求には応えて欲しいという精神です。これは子どもの性質そのもの。「これ欲しい。買って」というように、一方的に「得」ばかりを要求する態度は子どもの様な幼さがあります。

というのも、ぼくら達20代は不景気しか経験してきておらず、大人になればきっと苦労すると思って成長してきました。「年金は破綻して環境汚染が進み、勝ち組と負け組はますますはっきりして、日本は超高齢化社会に突入します!」

こんなことを聞かされ続けたら、誰だって大人になりたくありません。それならば、いつまでも子どもみたいな態度で「あーして欲しい、こーして欲しい」と要求する側に回った方が明らかに得になる。その習慣が独身者の考え方を未成熟のままにしてしまっているのではないでしょうか。

反対に、大人というのは「損を引き受ける覚悟」がある人ではないかと思っています。もちろん大人にも欠点や幼い子どもみたいなところはあります。それは誰かがケアをしてあげる必要がある。そうやって補い合って人間は社会を作っていますよね。人が1人では生きていけないとはよく言ったもので、いつも私達は誰かに支えてもらっています。

その欠点を補ってあげる努力は仕事であれば一時の我慢でやり過ごせますが、結婚となれば一生相手の欠点と付き合っていく必要があります。さらに子育てとなると無償の精神です。そこには愛があるでしょうが、苦労も大きい。「愛があれば損とか言わない」という意見も聞こえてきますが、現実には損を引き受ける覚悟なしでは苦労するのではないかと思うのです。

つまり、「マリッジブルーになる女性」や「結婚をしたくない人々」はもっと大人になれってことだと思いました。

結論としては「損を引き受ける覚悟が足りない」ということです。

それでは最後に結婚に関する名言を添えておきます。

結婚したまえ、君は後悔するだろう。

結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう。

by キルケゴール

~自戒の念を込めて~

独身者より。

以下、書籍紹介

「大人の子ども化」は時々議論されることがありますが、おそらく発端は「一億総ガキ社会」で言われ始めたことだと思います。この本では今回書いた内容は議論されていませんが、ぼくの考え方の根底にある書籍だと思うのでご紹介しておきます。

例えば、明治維新の頃の日本を動かした政治家達に比べると、メディアで拝見する現代の政治家が取る言動が「なんか子どもっぽいな」と思うことはあります。今となっては命を張ってまで国を変えようという気概溢れる日本人も少ないだろうなと実感できるところもありますよね。これに関して「そうなってしまったのはなぜか?」という問題提起をした書籍です。

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

 

マリッジブルーの書籍紹介

調べたところ、なかなかの名著のようです。マリッジブルーになってお悩みの方は是非お試し下さい。

この人と結婚していいの? (新潮文庫)

この人と結婚していいの? (新潮文庫)

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