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★クック『太平洋探検1 第一回航海(上)』(増田義郎訳、岩波文庫青485-1、岩波書店、2004/10、amazon.co.jp)
 The Journal of Captain James Cook on his Voyage of Discovery (ed. by J.C.Beaglehole, 4 vols. Hakluyt Society, Cambridge University Press, 1955-1967)


キャプテン・クック(1728-1779)の太平洋航海録の文庫化。もとは「17・18世紀大旅行紀叢書」に収録されていたもので、文庫化にさいして第三回航海分をあらたに加えるとのこと。全6冊。



多木浩二にキャプテン・クックの航海から西洋近代を読み解く三部作がある。


・『船がゆく――キャプテン・クック 支配の航跡』(新書館、1998/11、amazon.co.jp)
・『船とともに――科学と芸術 クック第ニの航海』(新書館、2001/06、amazon.co.jp)
・『最後の航海――キャプテン・クック ハワイに死す』(新書館、2003/10、amazon.co.jp)


★メルヴィル『白鯨(中)』(八木敏雄訳、岩波文庫赤308-2、岩波書店、2004/10、amazon.co.jp)
 Melville, MOBY-DICK OR THE WHALE (1851)


★エドワード・O.ウィルソン『生命の多様性』(上下巻、大貫昌子+牧野俊一訳、岩波現代文庫学術132,133、岩波書店、2004/10、amazon.co.jp)
 Edward O. Wilson, The diversity of life (Harvard University Press, 1992)


1995年に岩波書店から刊行された訳書の文庫化。


★山口昌男『知の遠近法』(岩波現代文庫学術130、岩波書店、2004/10、amazon.co.jp)


岩波書店から1978年に刊行され、後1990年に同時代ライブラリーに収録された作品。ただし、同時代ライブラリー版に収録されていた「天皇制の深層構造」「天皇制の象徴空間」のニ作品は、岩波現代文庫『天皇制の文化人類学』に収録されているため、本書では割愛されている。ただし、ライブラリー版で割愛されていた「歴史人類学或いは人類学的歴史学へ」が収録されている。解説を寄せている川本三郎はこんな感慨を述べている。

個人的な読書体験をいま振返ってみると六〇年代は圧倒的に吉本隆明の時代であり、七〇年代は同様に圧倒的に山口昌男の時代だった。この二人の大きな知的存在に受けた影響ははかりしれないものがある。これはひとり私だけではなく、いわゆる六〇年代世代には共通する体験ではないだろうか。


★松本健一『大川周明』(岩波現代文庫社会99、岩波書店、2004/10、amazon.co.jp)


1986年に作品社から刊行された作品。「東京裁判冒頭で東条英機の頭を叩き、精神病院に収容された民間人唯一のA級戦犯、イスラームに造詣の深い宗教学者、インドなど植民地への視点を堅持した特異なアジア主義者、いくつかのクーデターを計画した国家主義者――大川周明はナショナリズム、アジア、イスラーム、天皇制等々、現代の難問を解く鍵である。渾身の評伝」(見返しより)


★『小林秀雄全作品24――考えるヒント(下)』(新潮社、2004/09、amazon.co.jp)


★『小林秀雄全作品25――人間の建設』(新潮社、2004/09、amazon.co.jp)


田中美知太郎との対談「教養ということ」(1964年=昭和39年)、岡潔との対談「人間の建設」(1965年=昭和40年)などを含む一冊。


★『現代思想』(青土社)



★岩明均『ヒストリエ1』(アフタヌーンKC、講談社、2004/10、amazon.co.jp)


★岩明均『ヒストリエ2』(アフタヌーンKC、講談社、2004/10、amazon.co.jp)


フィリッポス2世、アレクサンドロス大王のもとで書記官を務めた人物・エウメネスに焦点をあてながら紀元前四世紀のオリエント世界を描く漫画。おもろい。


★『芸術新潮』第55巻第11号 2004年11月号(新潮社)
☆特集=マティスの冒険


★『波』第38巻第11号 2004年11月号(新潮社)


一緒にはさみこまれていた『三島由紀夫全集 第41巻 音声』(CD7枚・小冊子36ページ)の広告に、「からつ風野郎」が。

自ら主演した大映映画「からつ風野郎」の自作の主題歌を、深沢七郎のギターとオーケストラを伴奏に歌う。やや緊張気味のソロがほほえましい。


深沢七郎のギターが聴きたい。だれか買って聴かせて。ちなみに同巻所収の「わが友ヒットラー」(朗読)、「我が国の自主防衛について」、「悪の華――歌舞伎」、「私はいかにして日本の作家となつたか」は初公開なのだとか。