「ディープインパクトはね 誰にも負けないし リーディングサイアーも譲らないし 奇跡に最も近い馬でなきゃいけないの」 ハクタイユー(偽)系で往く白毛馬挑戦録 第33回
- 2023/01/24
- 16:00
2019年
ドバウィ産駒のベテルギウスが高松宮記念勝利。
秋のスプリンターズSでも僅差の2着。
これにより日本軽種馬協会が購入したマクフィの評判も上がり、日高も潤ったとか潤わなかったとか。
ジャウハラがドバイシーマクラシックを勝利。
今年こそはキングジョージを獲りたいと意気込む九郎だったが、結果は10着。
その他のレースもあまり勝てず、3歳前半の圧倒的な強さと比べると尻すぼみな成績になってしまった。
リサールは遂に重賞未勝利のまま衰えを見せ、レオポルディーネも春の豪州GⅠを2勝するも本命のジ・エベレストは6着と後悔の残る結果。
グルースドラコも一度も掲示板を外さない安定感を発揮したが、同時に未勝利に終わる。
デジたん「😇」
競馬ファン(ってか基本的に河島陣営の馬の方が気性が荒いよな)
無敗でケンタッキーダービーに乗り込んだディグニティゴルヴだったが結果は4着。
初めての敗北にうちひしがれる九郎だったが、一敗で全てが終わる訳ではないと気を取り直す。
次走のプリークネスSでは大激戦をモノにしてクラシック馬の栄光を掴み取る。
次走のベルモントSではゲームウィナーの2着に敗れて二冠を許すもトラヴァーズSでは2分を切る好タイムで勝利。
しかしこの激走で力を使い果たしたのか以降は凡走。
最大の目標だったBCクラシックも6着止まりで当初予定されていたチャンピオンズCへの出走も取り止め引退が決定。
オークスではジュディッタが9番人気を覆す大駆け。
ここまで重賞未勝利であるが故の低評価だったが、結果的にカロルスフェルトは産駒初重賞がクラシックとなった。
この勢いで秋華賞も獲りたかったが結果は5着でグランアレグリアが二冠達成。
藤沢和雄師「グランアレグリアはまだ2000mだと気付いてないのでがんばってくれると思います」
木幡育也騎手、デビュー3年目にしてGⅠ勝利。去年欧州で活躍した木幡初也といい流石は名手木幡初広の息子だと関係者は唸った。
7月30日、2月から調子を崩していたディープインパクト永眠。享年17歳。
その訃報を耳にした九郎は仕事を放棄して半日部屋に引き籠った。
九郎「か、勝ち逃げされた……」
九郎にとって現役時代、そして種牡馬時代も大きな壁として立ちはだかったディープインパクト。その死がもたらした衝撃たるや、到底一言では言い表せない。
九郎「センテレオコロナにゼンノロブロイ、ハリケーンラン……ディープにレースで勝った馬は複数いたが、種牡馬として勝てた馬はいなかったな。奴さえいなければ日本競馬界は今頃ハクタイユー系が席巻していただろうに。ま、ディープ産駒に勝ったから評価を上げたうちの馬も多いが」
部屋から出た九郎はその足で小島厩舎のアウレオラの元に向かう。
九郎「行くか、アウレオラ。親父の弔い合戦だ」
アウレオラ、天国の父に捧げる無敗の阪神JF勝利。
同じくディープ産駒のコントレイルも無敗でホープフルSを勝利する。
メイヴンデフトがエクリプス賞の2歳王者に。
ジョンティオンブルの直系がまだ生き残っているのは感慨深い。
例年なら大阪杯、春天、有馬記念を勝ったフィエールマンが年度代表馬に選ばれてもおかしくなかったのだが、GⅠ4勝する🦍がいたのが不運。
今年の引退馬は誰も彼も有終の美を飾れたとは言い辛く、九郎としても歯痒さが残った。
アメリカでは長年一線級の活躍を続けたディグニティゲスト産駒のエリートロスが種牡馬入り。
この年は8月9日にキングカメハメハも死去。
時代の移り変わりを痛感した九郎。自身の老齢による衰えもあり今年入厩した馬の引退まで見守ってからオーナーブリーダーをやめる事を決意。
イェルザレム、アインツェルゲンガ、ウェスタリスはいずれもGⅠを狙える器だがユメノサキだけは完全に趣味で所有した一頭。
九郎「ククク…ひどい言われようだな まあ事実だからしょうがないけど」
それはそれとして、なんとか見返してやると密かに決意する九郎だった。
競走成績
・リサール
小倉大賞典 4着
ダービー卿CT 4着
メトロポリタンS 2着
七夕賞 14着
小倉記念 15着
ポートアイランドS 5着
ディセンバーS 12着
・グルースドラコ
川崎記念 3着
タンクレッドS 4着
シドニーC 2着
鳴尾記念 4着
函館記念 5着
エルムS 3着
コーフィールドC 5着
メルボルンC 4着
中日新聞杯 2着
・サルジュジャウハラ
ドバイシティーオブゴールド 7着
ドバイシーマクラシック 1着
シャンティイ大賞典 3着
コロネーションC 2着
ミンストレルS 1着
KGVI & QES 10着
フォワ賞 4着
オペラ賞 1着
チャンピオンS 8着
香港カップ 5着
・レオポルディーネ
ブラックキャビアライトニング 4着
チッピングノートンS 1着
ジョージライダーS 2着
クイーンエリザベスS 1着
グリーンランズS 4着
キングズスタンドS 2着
ダイヤモンドジュビリーS 4着
エッティンゲンレネン 5着
アイリッシュチャンピオンS 9着
ジ・エベレスト 6着
ダーレ―クラシック 9着
香港マイル 6着
有馬記念 12着
・ディグニティゴルヴ
ルイジアナダービー 1着
サンタアニタダービー 1着
ケンタッキーダービー 4着
プリークネスS 1着
ベルモントS 2着
ジムダンディS 2着
トラヴァーズS 1着
サンタアニタスプリントS 6着
BCクラシック 6着
・ジュディッタ
チューリップ賞 2着
桜花賞 7着
オークス 1着
レイクジョージS 2着
ビヴァリーD.S 5着
デルマーオークス 3着
秋華賞 4着
エリザベス女王杯 2着
有馬記念 3着
・ウェルメイドプレイ
新馬戦 1着
・メイヴンデフト
新馬戦 1着
デルマーフューチャリティ 1着
シャンペンS(米) 3着
BCジュヴェナイル 1着
全日本2歳優駿 1着
・ヴェリンスカヤ
新馬戦 1着
アディロンダックS 1着
スピナウェイS 1着
フリゼットS 1着
BCジュヴェナイルフィリーズ 1着
・アウレオラ
新馬戦 1着
プラタナス賞 1着
デイリー杯2歳S 1着
阪神JF 1着
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