【パソコン画面に突然現れる「ウイルスに感染しました画面に騙されないで!】パソコンでWebサイトを眺めていたら、突然、ウイルスに感染しましたと言う女性の声とアラームが鳴り響く警告画面がパソコンの画面に表示される事例が数多く起きています。
これは、最近、インターネット上で横行している「
サポート詐欺」と言う、
金銭を騙し取るタイプのネット犯罪の一種で、日本のみならず全世界で多くの方が被害を被っています。
今回は、サポート詐欺の手口と被る被害についてお話し致します。
サポート詐欺の警告画面は、何の前触れもなく、ある日突然にパソコンの画面に現れます。
その時に、慌てふためいて動揺して騙されない為には、先ずはサポート詐欺の手口を知る事です。
尚、この記事は、イラストやアニメーションを交えて分かり易く解説した動画としてYouTubeに投稿していますので、ブログ記事と合わせて、以下のリンクからYouTube動画を是非、ご覧下さい。YouTube動画:
「これでもう騙されない!」~最新、サポート詐欺の手口と被害!~それでは、続きをどうぞ!
【最近被害が多いサポート詐欺って何?】いつも利用するWebサイトを閲覧し、何気なくリンクをクリックしたら突然、この様な画面が現れるケースが、最近増えています。
この画面が開くとブザー音が鳴り、ウイルスに感染したので、Microsoftのサポートセンターへ電話連絡をする様に誘導する女性の音声が聞こえ、それがエンドレスで繰り返されるのです。
そして、何故かブラウザ―画面の閉じるボタンが消え、閉じる事が出来ないのです。
突然こんな画面が現れ、エンドレスでブザー音やサポートセンターへの電話連絡を誘導する音声が流れ、更に画面を閉じる事も出来なくなったら殆どの方は慌てふためいてしまい、画面に記されているサポートセンターへ電話連絡をしてしまうかもしれません。
しかし、実はこの画面に記されている内容も女性がしゃべるウイルス感染の話も画面に記されているMicrosoftのロゴも全てが嘘なのです。
この様にパソコンがウイルスに感染したと思わせてMicrosoftと騙る偽のサポートセンターへ電話をさせ、ウイルスの除去のサポート代金と称してお金を騙し取るネット詐欺犯罪が「
サポート詐欺」なのです。
この記事をYouTubeにて公開しています。
YouTubeの動画上では、この画面上でアラームが鳴り、女性の音声が流れる光景をご覧になれます。
以下のリンクからYouTube動画を是非、ご覧下さい。YouTube動画:
「こんな幼稚な手口に騙されないで!」~最新、サポート詐欺の手口と被害!~
【偽のサポートセンターへ電話したらどうなるのか?】では、万一、偽のサポートセンターへ電話をしてしまうとどうなるのでしょうか?
そこで、ここからは、偽のサポートセンターへ電話をした場合に起こる事をお話ししながら、サポート詐欺が仕掛けて来る幾つもの巧妙な騙しの手口についてお話し致します。
手口1:こちらの方から「ウイルスに感染している」と言わせる!先ず、偽のサポートセンターへ電話をすると、Microsoftのオペレーターと称する、インド訛りの人間が電話に出て来ます。
そして、偽のオペレーターは、「どうしましたか?」と聞いて来ます。
電話を掛けて来る人は動揺していて、「ウイルスに感染していると女性がしゃべっているんです」と答えます。
実は、電話を掛けて来る人の方からウイルスに感染していると言わせるのが詐欺師達の最初の手口なのです。
こうする事で、ウイルスを除去する以外に解決の道が無い様に思わせ、詐欺師のストーリー通りに話を進め易くするのです。
手口2:パソコンを遠隔操作して、ウイルス検査をしていると思わせる操作を行う!次に、偽のオペレーターの方からこちらのパソコンを操作してウイルス感染を調べると言う口実で、遠隔操作アプリをパソコンにインストールする様に指示して来ます。
偽のオペレーターの言われるがままに、遠隔操作アプリが公開されているWebページにアクセスから遠隔操作アプリのダウンロード、アプリのインストール、そして、アプリの起動までをさせられます。
そして、遠隔操作アプリに記されているアカウントを言う様に指示されます。
このアカウントを偽のオペレーター側の遠隔操作アプリに入力する事で、こちらのパソコンを自由自在に操る事が出来てしまうのです。
こうなれば、もう偽のオペレーターの思う壺です。
偽のオペレーターは、この様な普段見た事も無い色々な画面を表示て、如何にもウイルス検査を行い、画面に表示される「
エラー」や「
警告」の文字を見せられる事でウイルスに感染していると思わせ、ウイルスに感染していると嘘を付き、10万円~数十万円もの法外な料金のサポートを受ける事を勧めて来るのです。
しかし、これらの画面はウイルスを検査している画面では無く、
パソコンの状態を調べる為の画面です。
画面には「
警告」や「
エラー」と言う文字が表示されていますが、これは、
パソコンを使用する上では問題の無い状態で、どんなパソコンでもある程度は表示されるものなのです。
これらの画面は、相当にパソコンに精通した人でないと見る機会が無い為、殆どの方はこの画面を見せられる事で、ウイルス検査をしている画面と思い込み、「
警告」や「
エラー」の文字を見る事で、ウイルスに感染していると思い込んでしまいます。
詐欺師が見せる画面(その1)詐欺師が見せる画面(その2)詐欺師が見せる画面(その3) 手口3:プリペイド・カードを買わせて、お金を騙し取る!今の状況を解決できるならと背に腹は代えられないと、高額なウイルス除去のサポートを受ける事を了承すると、偽のオペレーターはプリペイド・カードをコンビニで購入する様に指示して来ます。
御金を騙し取るのならクレジット・カードでは?と思うかもしれませんが、プリペイド・カードの方が次の様なメリットがあるのです。
1.後になって詐欺がばれてしまい、お金の支払いを拒否される事が無い。
2.クレジット・カードの様に手数料を取られる事が無い。
3.その場で直ぐにお金が手に入る。この様なメリットがあるので、クレジット払いを希望すると、「パソコンがウイルスに感染しているので、クレジット・カードの利用は危険です!」と口から出まかせを言って、プリペイド・カードでの支払いをさせようと指示してくるのです。
さて、プリペイド・カードを買う時に、偽のオペレーターからは、こんな事も指示されます。
それは、「電話を切らずに、そのままコンビニに行く様に」と言う指示です。
これは、コンビニに行く時に電話を切った後、家族やコンビニの店員に詐欺であると指摘され、カードを買わず、電話もして来ない事を避ける為と思われます。
こうして、プリペイド・カードを購入後した事を偽のオペレーターに伝えると、プリペイド・カードに記されている番号を教える様に聞いて来ます。
番号を偽のオペレーターに伝えたら最後、その番号でネットショッピングを行って物品を購入し、それを転売して現金化されて終わりです。
勿論、ウイルスの除去は行わず、騙し取られたプリペイド・カードの代金は戻って来ません。
※YouTubeに投稿した動画では、以上の3つの手口について詳細に解説していますので、是非ご覧下さい。
YouTube動画:YouTube動画:「
こんな幼稚な手口に騙されないで!」~最新、サポート詐欺の手口と被害!~
【更にお金を騙し取る為の新しい手口!】ここまでお話し致しました3つの手口によって、数万円から十数万のお金が騙し取られるのですが、最近は確実にお金を騙し取る為と、更に高額なお金を騙し取る為に新しい手口が使われています。
新しい手口:①プリペイド・カードの購入目的をコンビニ店員に聞かれたら、「パソコン」や「セキュリティー」と言うと税金がかかるので、「個人用途」の為と言う様に指示される!
②プリペイド・カードを何度も買わせ、その度に購入枚数を増やしていく!
②インターネット・バンキングでウイルス除去のサポート代金を支払わせる!1つ目の手口は、コンビニ店員によって詐欺と見破られて、詐欺未遂に終わる事を避ける為です。
2つ目の手口は、幾ら騙されてる事に気付いてないにしても、プリペイド・カードを何度も買って来る様に指示されれば、従う筈は無いと思ってしまいますが、偽のオペレーターは狡猾な嘘を付いて納得させてしまうのです。
3つ目の手口は、インターネット・バンキングのアカウントを盗んで、預金を移し替えるのだろうと思うかもしれませんが、現実は実にアナログ的な方法で高額なお金を騙し取ってしまうのです。
※YouTubeに投稿した動画では、どうやって2つ目と3つ目の手口で騙すのかについて詳細に解説していますので、是非ご覧下さい。YouTube動画:「
こんな幼稚な手口に騙されないで!」~最新、サポート詐欺の手口と被害!~
【遠隔操作アプリは悪くない!】サポート詐欺では、遠隔操作アプリによって、偽のオペレーターからパソコンを操作される事が騙しの第一歩になりますが、遠隔操作アプリはサポート詐欺の為に開発されたアプリでは無く、本来の目的は、パソコンメーカーのサポートセンターのオペレーターが、問い合わせて来たユーザーのパソコンを操作して、ユーザーに操作してもらい箇所を指し示したり、パソコンに詳しい人が離れた場所に居る友人や家族のパソコンを操作して、トラブルを解消する事など、離れた場所のパソコンのトラブルを解消する事です。
【お金を騙し取られた後も続く、色々なネット犯罪!】偽のオペレーターにお金を騙し取られると言うのは大きな被害ですが、パソコンから遠隔操作アプリを削除しないで放置したままにして置くと、その後も偽のオペレーターによってパソコンを密かに操作され、パソコンに保存してある情報を盗まれたり、「丸いウェア」と呼ばれる、ウイルスを含む不正な振る舞いをするプログラムをパソコンに仕込まれてしまうなど、あらゆるネット犯罪の被害を被ってしまいます。
【偽のサポートセンターの電話事情!】従来、偽のサポートセンターの電話番号の始まりは「
050」でした。
しかし、最近は「
010」で始まる電話番号にシフトしつつあります。
これは、日本国内で「050」で始まる電話番号が、様々な詐欺犯罪で多く使われている事を憂慮した総務省が、今年の4月からは、本人確認を義務化した事が背景にあります。
サポート詐欺の画面には、「フリーダイヤル」の文字が記されていますが、「010」で始まる電話番号は国際電話番号なので、長時間の通話では高額な通話料を請求される事になります。
こうなると、パソコンにサポート詐欺の画面が現れたとしても、国際電話となるとサポートセンターへ電話連絡をする事を躊躇されるケースが考えられます。
そこで、詐欺集団は新しい手口を使い出しています。
それは、サポート詐欺の画面上に、電話番号を入力するフォームを設け、「
Windowsが使えなくなる!」と言う脅しの文言を記して、電話番号を入力させます。
すると後程、偽のオペレーターの方から電話連絡をして来ます。
偽のオペレーターからの通話なので、詐欺集団の方が通話料を負担する事になりますが、それを上回るお金を騙し取れれば十分に元を取れる訳です。
下の画面は、サポート詐欺の画面上に実際に搭載されている電話番号の入力フォームです。