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【ワシントン=冨山優介】米国版「はやぶさ」とも呼ばれる米航空宇宙局(NASA)の探査機オシリス・レックスが24日午前(日本時間24日午後)、小惑星ベンヌから採取した砂や石の入ったカプセルを地球に投下する。砂や石の試料の一部は日本でも解析が予定され、はやぶさ2が2020年に小惑星リュウグウから持ち帰った試料とともに、小惑星の性質の解明に貢献すると期待されている。
オシリス・レックスは16年に打ち上げられ、18年、地球から約1億2000万キロ・メートル離れたベンヌに到着した。20年にベンヌへの着地に成功し、約250グラムの砂や石を採取したと推定されている。
カプセルは今月24日、地上約10万キロ・メートルの宇宙空間でオシリス・レックスから放出され、パラシュートを使って米ユタ州の砂漠地帯に落下する。オシリス・レックス自体は飛行を続け、別の小惑星の探査に向かう。
NASAはベンヌの試料約1グラムを宇宙航空研究開発機構(
ベンヌは地球と火星の間にある直径約500メートルの小惑星で、はやぶさ2が着地したリュウグウと同じく、生命の材料となる有機物や水を含むと考えられている。米側の研究責任者を務める米アリゾナ大のダンテ・ローレッタ教授(宇宙生物学)は「二つの試料を比べることで、大きな科学的成果が見込める」と期待する。