「ヤブ医者」「金のため」コロナ禍に誹謗中傷投稿、発信者特定し賠償命令も…忽那賢志・阪大教授「泣き寝入りしたら後進も被害」

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 コロナ禍に感染対策やワクチン接種をSNSで呼びかけたことで、ネット上で「金のために あお っている」などといわれのない 誹謗ひぼう 中傷を受けた医師らが、発信者(投稿者)の責任を追及している。裁判所が投稿者に損害賠償を命じる判決も出ている。医師への中傷は、感染拡大を防ぐ情報の公開にブレーキをかけ、感染対応の遅れや不安感を高めることにつながりかねない。(田中俊之)

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ネットで誹謗中傷を受けた大阪大の忽那教授(大阪府吹田市で)=河村道浩撮影
ネットで誹謗中傷を受けた大阪大の忽那教授(大阪府吹田市で)=河村道浩撮影

 大阪府の新型コロナウイルス対策本部専門家会議で委員を務めた 忽那くつな賢志さとし ・大阪大教授(感染制御学)は、SNSで中傷を受けた医師の一人だ。

 未知のウイルスに対する不安が広がっていた2020年4月頃から、典型的な症状や重症化リスク、後遺症などに関する情報をツイッター(現・X)で発信。「マスク着用による感染予防の最新エビデンス(証拠)」「避難所での感染対策」なども書き込んだ。

 「ヤブ医者」「こいつは死刑」。攻撃する匿名の投稿はすぐに目立つようになった。21年にワクチン接種が始まると、投稿数はさらに増え、内容もエスカレート。「金のために接種を煽るクズ野郎」とも中傷された。嫌な気持ちが募り、家族や同僚から心配されたが、正確な情報を伝えるため情報発信を続けた。

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