安倍派パーティー裏金、大野泰正参院議員と谷川弥一衆院議員も立件へ…虚偽記入容疑

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谷川弥一衆院議員
谷川弥一衆院議員

 自民党派閥「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーを巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は7日、池田佳隆衆院議員(57)(比例東海)と政策秘書の柿沼和宏容疑者(45)を同法違反(虚偽記入)容疑で逮捕した。池田容疑者らは同派からキックバック(還流)された約4800万円を関連政治団体の政治資金収支報告書に記載しなかったとされる。一連の事件で逮捕者が出るのは初めて。

 特捜部は、池田容疑者と同様に4000万円超に上る高額な還流を受けていた大野泰正参院議員(64)(岐阜選挙区)、谷川弥一衆院議員(82)(長崎3区)についても虚偽記入容疑で立件する方針を固めた。

大野泰正参議院議員
大野泰正参議院議員

 発表によると、池田、柿沼両容疑者は共謀し、2022年までの5年間にパーティー券販売のノルマ超過分として同派から還流を受けた計4826万円を資金管理団体「池田 黎明れいめい 会」(名古屋市天白区)の収入に記載しなかった疑い。池田容疑者は代表者、柿沼容疑者は会計責任者をそれぞれ務めている。

 同法は、収支報告書の記載や提出の義務を会計責任者に課しているが、特捜部は池田容疑者が一連の虚偽記入に関与していた疑いが強いと判断。柿沼容疑者との間で証拠隠滅を図る恐れがあるとして逮捕に踏み切った。関係者によると、池田、柿沼両容疑者は違法性の認識を否定しているという。

池田佳隆衆院議員
池田佳隆衆院議員

 安倍派では5年間に約100人の議員側がノルマ超過分を派閥から還流されたり、ノルマ分のみ派閥に納めて超過分をプールしたりして、総額5億7000万円超が裏金化されていた疑いがある。特捜部は先月19日に同派事務所を捜索した後、不記載額が高額だった議員側への強制捜査に着手。同27~29日には池田容疑者、大野氏の議員会館事務所などを捜索していた。虚偽記入罪の罰則は5年以下の禁錮か100万円以下の罰金。

 池田容疑者は日本青年会議所会頭などを経て12年衆院選愛知3区で初当選。21年衆院選は小選挙区で敗れたが比例復活し、4回目の当選を果たした。文部科学副大臣などを歴任した。

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