腎不全の患者へブタの腎臓を移植、ニューヨーク大が世界3例目「異種移植」に成功
メモ入力
-最大400文字まで
完了しました
【ワシントン=冨山優介】米ニューヨーク大は17日、腎不全の女性患者(53)に、遺伝子改変したブタの腎臓を移植する手術に成功したと発表した。動物から人間への臓器移植は「異種移植」と呼ばれ、治療を目的に、遺伝子改変ブタの腎臓を使った異種移植が行われたのは世界で3例目という。

患者は11月25日に手術を受け、12月6日に退院した。現在、透析を必要としない状態に改善している。手術では、拒絶反応が起きにくいように遺伝子10個を改変したブタの腎臓が移植された。
患者は2017年に腎臓移植の待機リストに入ったが、提供者が見つからず、ほかに治療法がない場合に認められる米食品医薬品局(FDA)の緊急的な承認を得て、手術を実施した。