「抗体カクテル」8割の患者が症状改善、重症・死亡なし…都立病院などで100人調査
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新型コロナウイルスの軽症・中等症向けの「抗体カクテル療法」で、東京都が都立病院などで実施した約100人について調べたところ、8割の患者で症状が改善し、回復に転じていたことがわかった。都は、都が運営する酸素ステーションなどでも抗体カクテル療法を行えるよう整備する方針だ。

関係者によると、都立病院や都保健医療公社が運営する病院で8月以降、約100人の感染者に抗体カクテル療法を実施した。約80人の患者で熱が下がったり、酸素投与が必要なくなるなど、症状の改善が見られた。残りの2割は実施前の症状が続いたが、重症化や死亡するケースはなかったという。
抗体カクテル療法は、中和抗体を組み合わせた点滴薬で、海外の臨床試験で入院や死亡のリスクを下げる効果が示されている。
都は、軽症の救急患者向けに旧「こどもの城」(渋谷区)に設置した130床の大規模酸素ステーションや、9月中に開設予定の築地市場跡地(中央区)のステーションでも抗体カクテル療法に対応できるようにする考えだ。