撮影・岩佐譲

鶏肉のポトフ

[読者会員限定]
スクラップ機能は読者会員限定です
(記事を保存)

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

肉・野菜・スープ 熱々

 寒い季節は温かな料理が食べたくなる。フランス料理シェフの谷昇さんが今回教えるのは「鶏肉のポトフ」。鶏肉と冬野菜をじっくり煮て、素材の風味が溶け出たスープとともに堪能したい。(生活部 大石由佳子)



 「火にかけた鍋」という意味の「ポトフ」はフランスの素朴な家庭料理で、肉や野菜をじっくり煮込む。「ポトフだけで肉に野菜、スープが食べられる。パンを添えれば、十分な食事です」と谷さん。

 調味料は基本的に塩だけ。その利かせ方がポイントで、「鶏肉に塩を満遍なく、しっかりふり、全体にもみ込みます」。少なくとも30分前、できれば前日にふって冷蔵庫におく。浸透圧で余分な水分が抜け、煮る時にアクもしっかり出るようになるという。

 鶏肉は水からゆで、だしが出たスープを存分に生かす。アクが出てもすぐには取らず、アクが寄り集まって泡の塊のようになったところで一気にすくうと取りやすい。

 タマネギなどの野菜は大きめに切り、形を残すと見た目も楽しい。ジャガイモのみ、煮崩れてスープが白く濁るのを避けるため、別の鍋で調理する。カブは皮付きのまま使い、歯触りを残す。「野菜すべてが一様に軟らかいと食べごたえがないでしょう」

 スープは途中、何度か味を見る。鶏肉だけ煮た段階、タマネギなどを煮た段階など、2、3回、味見をすると風味が変わっていくのがわかる。「ハーブを入れてみよう、白ワインを加えてもいいかも、と色々な発想がわいてくる。それが料理の面白さです」

 熱々のポトフを早速試食すると、ごろっとした野菜も鶏肉も、それぞれの風味が素直に感じられ、マスタードを添えると、アクセントになる。穏やかな塩気のスープは素材のうまみが味わい深く、心がほぐれるようだ。体をいたわる日に作りたい。

材料

作りやすい分量
鶏もも肉(骨付き、200g)4枚
タマネギ(大)1個
ニンジン(大)1本
セロリ1本
ポロネギ(長ネギでも可)1本
カブ(小)8個
ニンニク1個
ジャガイモ(小)5個
好みでローリエや粒コショウ適量
スクラップ機能は読者会員限定です
(記事を保存)

使い方
記事に関する報告
読売新聞購読申し込みバナー

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)