ノーベル賞受賞の研究者、AI制御「真剣に考えなければ」…授賞式控えた記者会見で懸念相次ぐ

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 【ストックホルム=小林泰裕、中西梓】今年のノーベル物理学、化学、経済学の各賞の受賞が決まった研究者のうち7人が7日、10日の授賞式を前にスウェーデンの首都ストックホルムで記者会見した。急速に進化するAI(人工知能)に対し、懸念の声が相次いだ。

共同記者会見するヒントン氏(右)、アセモグル氏(左)ら(7日、ストックホルムで)=小林泰裕撮影
共同記者会見するヒントン氏(右)、アセモグル氏(左)ら(7日、ストックホルムで)=小林泰裕撮影

 AIの基盤技術に関する研究に長年取り組み、物理学賞を受賞するカナダ・トロント大のジェフリー・ヒントン名誉教授は「人類を超えるAIが誕生した際に、それをどのように制御するか、真剣に考えなければならない」と訴えた。具体的なリスクとして軍事利用を挙げ、「各国政府はAI兵器について自己規制をしていない。軍拡競争が進んでいる」と危機感を示した。

 化学賞を受賞する英グーグル・ディープマインド社のデミス・ハサビス最高経営責任者(CEO)は「AIをどう制御してリスクを軽減するかについて、国際社会が団結して協力する必要がある」と呼びかけた。

 経済学賞を受賞する米マサチューセッツ工科大のダロン・アセモグル教授は「AIが非常に少数の人々や国々の手に握られていることは、さらに大きな不平等を引き起こす要因となる可能性が高い」と指摘し、AIへの積極的な規制が不可欠だとの認識を示した。

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