仏当局、グーグルに410億円の制裁金…対話型AIが報道機関に無断で記事を学習
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【ロンドン=中西梓】フランスの競争当局は20日、報道機関との記事使用料を巡る交渉を適切にせず、対話型AI(人工知能)の学習でも無断で記事を使ったとして、米グーグルに2億5000万ユーロ(約410億円)の制裁金を科すと発表した。
欧州連合(EU)は2019年、著作権指令を改正し、巨大IT企業などが報道機関の記事を使用した際に対価を支払うよう義務づけた。仏競争当局は20年以降、グーグルに使用料の支払いを命じ、22年にはグーグル側も改善を約束した。だが、報道機関との誠意のある交渉や十分な情報提供といった約束の一部は履行されなかったという。グーグルの対話型AIサービスでは、報道機関に通知せずに記事をAIの学習に使用していたことも判明した。
競争当局によると、グーグルは事実関係について争わず、対応を是正する意向を示しているという。