JR九州、日田彦山線BRTに水素バス検討…トヨタと実証実験
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JR九州が、日田彦山線の一部区間で今夏に運行を始めるBRT(バス高速輸送システム)に、水素で走る燃料電池バスの導入を検討していることがわかった。2023年中にも実証実験を始める。水素車は走行中に水だけを排出する「究極のエコカー」と呼ばれ、脱炭素の先進的な取り組みによって新たな公共交通機関としてBRTの定着を目指す。
実証実験は、水素自動車の開発を進めているトヨタ自動車などと連携して行う。車両の性能や利用客を乗せた場合の走行距離などのほか、燃料の
日田彦山線は、17年の九州北部豪雨で被災し、添田(福岡県添田町)―夜明(大分県日田市)で不通となった。JR九州はBRTによる復旧を決め、不通となった区間を含めて、添田―日田(日田市)の約40キロで今夏にBRTの運行を始める。当面は小型電気バス4台と中型ディーゼルバス2台の計6台で運行する計画だ。電気バスは3月から一般道を使った試験走行を実施する。
水素自動車を巡っては、トヨタが主導する商用車の技術開発会社「コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)」が昨年12月、路線バスなどの公共交通機関や物流への活用に向けて福岡県と連携協定を結んだ。
福岡県は燃料電池による工場の脱炭素化支援など、水素の有効活用に向けた先進的な取り組みを行っており、JR九州は、BRTへの水素バス導入に向けてトヨタや福岡県と協力する。