アストラゼネカのワクチン、神戸に工場新設…23年以降に稼働へ

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 バイオ企業のJCRファーマ(本社・兵庫県芦屋市)は4日、英製薬大手アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスワクチンの原液の製造工場を神戸市内に新設すると発表した。7月に着工し、2022年10月に完成する予定で、23年以降に稼働する見通しだ。現在、市内の別の既存工場で量産に向けた準備を進めているが、長期的に安定供給するには新工場が不可欠と判断した。

 JCRファーマは20年12月、アストラゼネカとワクチン原液を受託製造する契約を結んだ。契約では少なくとも30年3月末までは、ワクチンなどの生産体制を維持する必要があるという。当面は、既存工場で量産し、新工場の完成後は、生産を全面的に移管する方針だ。

 新工場への投資額は、土地の取得費も含め、総額で約136億円を見込む。政府がアストラゼネカに支給する助成金を建設費の一部に充てる。

 アストラゼネカは20年12月、政府と6000万人分のワクチンを供給する契約を結び、4500万人分以上を日本国内で製造する計画だ。今年2月には、厚生労働省に製造販売の承認を申請した。

 国内で生産するアストラゼネカのワクチンは、JCRファーマが原液を担当し、容器への充填じゅうてんや製剤化は、第一三共などが担う。

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