坂本龍一さん死去、71歳…ラストエンペラーでアカデミー賞作曲賞の「教授」

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

坂本龍一さん
坂本龍一さん

 イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の一員として活躍し、映画「ラストエンペラー」の音楽で米アカデミー賞作曲賞を受賞した、音楽家の坂本龍一(さかもと・りゅういち)さんが3月28日、がんで死去した。71歳だった。葬儀は近親者で済ませた。

作曲家の間宮芳生さん死去、日本民謡集で高評価…「火垂るの墓」「竜馬がゆく」でも活躍
映画「ラストエンペラー」の音楽で、日本人として初めて米アカデミー賞のオリジナル作曲賞に輝いた坂本龍一さんが帰国し「賞をもらうにはまだ若過ぎる」と話す(1988年4月25日)
映画「ラストエンペラー」の音楽で、日本人として初めて米アカデミー賞のオリジナル作曲賞に輝いた坂本龍一さんが帰国し「賞をもらうにはまだ若過ぎる」と話す(1988年4月25日)

 東京都出身。東京芸術大で作曲を学び、同大学院に進み、音楽家としての活動を始めた。1978年に細野晴臣さん、高橋幸宏さんとYMOを結成。シンセサイザーを駆使した斬新な音楽は、テクノポップと呼ばれ、日本で一大旋風を巻き起こし、欧米公演も行うなど、成功を収めた。

 坂本さんは、83年の大島渚監督の映画「戦場のメリークリスマス」に俳優として出演するとともに音楽を担当。作曲したテーマ曲は世界中で今なお愛されている。また、87年のベルナルド・ベルトルッチ監督の映画「ラストエンペラー」にも出演、音楽を担当。この作品で米アカデミー賞の作曲賞やゴールデン・グローブ賞、グラミー賞に輝いた。

 その後もソロやYMOの作品を発表。99年には、CMで使われたソロ曲「エナジー・フロー」を収録したシングルが、ミリオンセラーとなった。

 「教授」の愛称で親しまれ、クラシックからロック、民族音楽と、幅広い知識を生かした多彩な作品を生み出した。また、社会的、政治的な問題にも関心が高く、平和や環境問題についても積極的に発言した。

 2021年には直腸がんの手術を受けたことを発表。後に、肝臓などへも転移していたと明かした。闘病中も音楽への情熱を失わず、「この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」としながら、演奏の模様を22年12月に世界へ向けて配信。今年1月には新作アルバムを発表した。

スクラップは会員限定です

使い方
「エンタメ・文化」の最新記事一覧
記事に関する報告
3967516 0 音楽 2023/04/02 21:43:00 2023/04/12 16:26:22 2023/04/12 16:26:22 /media/2023/04/20230402-OYT1I50094-T.jpg?type=thumbnail

主要ニュース

セレクション

読売新聞購読申し込みバナー

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)