矩形行列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 14:18 UTC 版)
より一般的に、m ≥ nである複素m×n行列Aを、m×mユニタリ行列Qとm×n上三角行列Rに分解することができる。m×n上三角行列の下から(m−n)行はすべてゼロであるため、Rや、RとQ両方の分割を簡単に行うことができる。 A = Q R = Q [ R 1 0 ] = [ Q 1 , Q 2 ] [ R 1 0 ] = Q 1 R 1 {\displaystyle A=QR=Q{\begin{bmatrix}R_{1}\\0\end{bmatrix}}={\begin{bmatrix}Q_{1},Q_{2}\end{bmatrix}}{\begin{bmatrix}R_{1}\\0\end{bmatrix}}=Q_{1}R_{1}} ここで、R1はn×n上三角行列、0は(m − n)×n零行列、Q1はm×n行列、Q2はm×(m − n)行列で、Q1とQ2は両方直交する列を持つ。 Q1R1をGolub & Van Loan (1996, §5.2)はAの薄い(thin)QR分解と呼び、 Trefethen & Bauは軽減(reduced)QR分解と呼んでいる。もしAが最大階数nであり、R1の対角成分を正にするならば、R1とQ1は一意に定まる。しかし一般的にQ2はそうではない。R1はA* A (Aが実行列の場合ATAに等しい)のコレスキー分解の上三角部分に等しい。
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