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ヘヴィメタルの閃光①〜アイアン・メイデン/マイケル・シェンカー・グループほか

2024.09.27

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「TAP the COLOR」連載第363回〜RED〜

1970年代後半〜80年代前半、イギリスで起こったNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)をきっかけに、世界へ広まった「ヘヴィメタル」。

その後、70年代から活躍するハードロックバンドに加え、LAメタル、スラッシュ・メタル、ネオ・クラシカル・メタルなど様々なジャンルが確立。MTVや音楽雑誌を通じて数々の人気バンドやギターヒーローが誕生した。

90年代のグランジ/オルタナ時代には時代遅れの対象にされるものの、ゼロ年代からは世代交代を経てシーンが再燃・活性化。

音楽に限らず、映画やコミックやデザインなどポップカルチャーに与えた影響は計り知れない。アルバムジャケットに刻まれた、バンドのロゴデザインにも注目してほしい。

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アイアン・メイデン『Killers』(1981)
1980年に『鋼鉄の処女』(Iron Maiden)でデビューした時、彼らがその後40年も続くバンドと予測できた人などいなかったはず。イギリスで起こったNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)の顔役として登場した彼らはデフ・レパードらとシーンを牽引。長いツアーの積み重ね、アルバムジャケットに描かれた“エディ・ザ・ヘッド”のキャラクター化などを経てアメリカでも人気を博し、HR/HM界の頂点へと上り詰めていく。本作はギターにエイドリアン・スミスが加わったセカンド。アイアン・メイデンの原風景だ。


マイケル・シェンカー・グループ『Assault Attack』(1982)
HR/HMは数々のギターヒーローを生んだ。エディ・ヴァン・ヘイレン、ランディ・ローズ、ゲイリー・ムーア、イングヴェイ・マルムスティーン……しかし、このマイケル・シェンカーこそ、その筆頭に挙げるべきギタリストかもしれない。来日公演も多く、日本でも人気が高い。ドイツ出身の天才少年はUFOやスコーピオンズで活躍後、1980年に自身の名を掲げたバンド(通称M.S.G.)でアルバムデビュー。愛用するギブソンのフライングVはトレードマークとなり、このサード作ではアルバムジャケットにも登場した。


ディオ『The Last in Line』(1984)
その圧倒的なドラマチックなヴォーカルで、「メタル界のゴッドファーザー」として親しまれたロニー・ジェイムス・ディオ。レインボーやブラック・サバスで活動後、自身のバンドを率いてアルバムデビューしたのが1983年。時はヘヴィメタル全盛期。クールなジャケットデザインもキッズたちの心を捉え、続くセカンドも全米でプラチナディスクを獲得。何もかもが眩しかった80年代のHM/HRを語る上で絶対に避けてはならない存在。2010年5月16日、67歳で死去。


アルカトラス『No Parole from Rock ‘n’ Roll』(1983)
レインボーや上記のM.S.G.のヴォーカリストだったグラハム・ボネットが1983年に結成したのがアルカトラス。デビューとなった本作には、イングヴェイ・マルムスティーンがギタリストとして参加しており、その驚異的なテクニックにシーンはざわつき、日本でも人気が沸騰。翌年のライジング・フォース結成へと繋がっていく。「HR/HM史の名盤100選」的企画には必ずランクインしてくる人気作だ。


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